表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
29/262

第25話『俺、3人とお花見行く』

「才能を奪って、成り上がる!」


無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。


ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!


感想・評価・ブクマ、ぜんぶめちゃくちゃ励みになります。

書く気力が120%になるので、応援よろしくお願いします!


ブックマーク&評価をいただけると、次の展開の原動力になります!

感想も全部読んでますので、お気軽に一言でも残してくれると喜びます!





.


「潤さん、桜……咲いてますよ」


 


エンリが、そっと袖を引いた。


駅前の公園は、ちょうど桜が見頃を迎えていた。薄桃色の花びらが風に揺れて、どこか夢みたいな空気をまとってる。


 


「……あー、ほんまやな。春っぽいわ」


 


「潤君っ、今日は花見やな〜♪」


 


笑顔で飛びついてきたのは、カエデ。


コンビニ袋をぶんぶん振って、明らかに何か企んでる。


 


「ほらっ! ちゃんとお菓子もジュースも買ってきたで! あ、ウチの分は2人分あるから潤君のもやで?」


 


「……誰が2人分食べるって決めたのかしら?」


 


低く冷ややかな声と共に、ノアが背後から現れた。


 


「潤様、甘い物ばかりでは身体に毒です。こちら、栄養バランスを考えて作りました。召し上がってください」


 


きっちり詰められた手作り弁当を差し出すノア。


隙のない笑顔が、どこか“勝利宣言”に見えるのは気のせいか?


 


「潤さん、よかったら温かいお茶もどうぞ。ポットに入れてきましたので」


 


エンリは落ち着いた笑みのまま、膝掛けと湯呑みまで用意してくれていた。


 


(……俺、なんでこんなVIP待遇されてんの?)


 


気づけばシートの真ん中に座らされ、周りをヒロイン3人に囲まれる構図が完成していた。


 


「潤君〜、はいあ〜ん♪」


 


「潤様、私が先にお口へ運びます。さあ、どうぞ?」


 


「はいはい、お二人とも順番です。潤さん、熱くないのでご安心ください」


 


(……なんか怖ぇなこれ!?)


 


次の瞬間、風が吹いた。


はらりと舞う桜の花びら。


 


「あ……潤さんの髪に……」


 


エンリがそっと手を伸ばして、俺の髪から花びらを摘み取った。


指先が、かすかに触れた。


 


「……ふふ、春ですね」


 


「なぁ〜、潤君。桜ってな、なんかこう……一緒に見てるだけでドキドキせえへん?」


 


「潤様……私、来年も、再来年も、ずっと一緒に桜を見たいです」


――15分後。


 


「潤君〜、ちょっとこっち来てぇな!」


 


カエデが、桜並木の端っこで俺を呼んでいた。


お菓子とジュースを手にしたまま、ニコニコと笑ってる。けど、目だけはマジ。


 


「なあなあ、せっかくの桜やし、ツーショット撮ろ? んふふ〜潤君とツーショなんて、春の奇跡やわ」


 


「あら、それなら私も。潤様、こちらへ。桜の光を受けた横顔……きっと芸術です」


 


ノアがすぐさまカエデに割り込む形で隣に立ち、スマホを構える。


しかも三脚付き。準備が良すぎる。


 


「ふふ……では、私がシャッターを押しますね」


 


エンリが自然な流れでスマホを受け取り――


 


「はい、笑ってください、潤さん……」


 


カシャッ。


 


(……いや、なんで俺、ポーズ決めてんの?)


 


「もう一枚いきますね。今度は……もっと近くで」


 


気づけば、ノアとカエデの両サイドからがっつり腕を絡まれていた。


 


「ちょ、ちょっと密着しすぎやろ!」


 


「潤様の隣は、私が定位置ですので……離れませんよ?」


 


「うわー、なにそれズルい!ウチもがっつり密着すんで〜!」


 


「ふふ……潤さん、困ってるお顔も素敵です」


 


(いや、誰か助けてくれ……!)


 


桜吹雪が舞う中、俺のプライベートスペースは完全消失していた。


 


……でも。


 


「……はは。なんか、こういうのも悪くないな」


 


気づけば、肩に重なるぬくもりと、耳元で響く笑い声。


俺は、団子の最後のひとくちを噛みしめながら――


ほんの少しだけ、目を細めた。

 


――春。


それは新たな出会いの季節………

 



 




 


そのあともヒロインたちの間で小さな火花が散り続けたが――


 


俺はただ、桜の下で、もぐもぐと団子を噛みしめていた。


 


(結局、誰の弁当か分かんないけど……うまい)





【あとがき小話】


作者『春ですねぇ……桜ですねぇ……お花見、したいですねぇ……』


潤『お前さっきまで「外出るのだるい」とか言ってたじゃん』


作者『いやでも、ヒロインたちと桜の下でわいわい……って想像するだけで最高じゃない?』


潤『まぁ、それはわかる。カエデあたりはテンションMAXでお弁当作ってそう』


作者『ノアはきっと「潤様、お口を拭いて差し上げますね」ってナプキン片手に横にいそう』


潤『……いるな。しかも食べさせてくるタイプだ』


作者『エンリは「飲みすぎてはダメですよ、潤さん」って言いながらも、隣でひっそり杯を空けてそう』


潤『それ……全員いてくれたら最高の花見じゃね?』


作者『でしょ!? だからあとがきで作者込み花見回、やるしかなくない!?』


潤『お前が一番テンション上がってんじゃねーか』


作者『あとがきでも、いいんですけどね……(遠い目)』


潤『いやあとがきでもねーよ』


 


作者:pyoco(レジャーシート準備済)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ