表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第3章『初心者の作者が本気出すでしょう』
229/262

第204話『俺、夏の昼に癒される』

ここまで読んでくれた奇特なあなた!


ブクマ・いいね・感想・★・DM・テレパシー、なんでも嬉しいです!

作者は1PVでも跳ねて喜ぶタイプなので、反応があるとガチで次の原動力になります。

どうかこのテンションのまま、応援いただけると助かります!


(いや、助けてください!!)




その後も、定期的に俺たちはエンリの家に集まって──

みんなで食事をしたり、他愛もない時間を過ごすようになった。


ユカリちゃんも夏休みに入り、

昼間からカエデやノアと遊ぶ姿もすっかりおなじみだ。


そして今日も──


「エンリ〜、俺そうめん飽きた〜〜」


「前回お出ししたのは……たしか、2週間前でしたっけ?」


「家でも食ってるもん飽きたー!」


カエデがすかさず手を挙げた。


「じゃあお好み焼きやな!」


「それも飽きたー。ちなみにたこ焼きも勘弁な」


「なんやとォォ!? 粉もんは命やぞ!?」


そのとき──

横からユカリちゃんがにこーっと笑いながら、


「わたし、どっちも好きー! エンリお姉ちゃんのご飯も、カエデちゃんのご飯も、ぜーんぶ好きー!」


「ユカリちゃんはほんまええ子やわぁ〜〜♡」

カエデがそのまま抱きつき、ほっぺに頬ずりをかまし始める。


「カ、カエデちゃんくるしぃ〜よ〜〜〜」


「潤さんも、少しはユカリちゃんを見習ったらどうですか?♪」


「なんで俺だけ相対評価で怒られてんの!?」


そこにノアがキラキラしながら入室。


「さあ! 今日も武勇伝をお届けに参りました!」


「はいっ! 師匠っ!」


ピシィッ!と姿勢を正して立つユカリ。

……どうやら、弟子入りしてるらしい。


「なんかすっかり仲良くなったねぇ〜」


エンリが微笑みながらつぶやくと、


「うん! ママの次にね、エンリお姉ちゃんとカエデちゃんとノアししょーが好きー!」


「俺は!? ちょっと待ってユカリちゃん!? 俺は!?」


「じゅんおにーちゃんも、すきっ!」


「なんか今、“一応好き”って空気じゃなかった!?」


でも、そんな天使に“嫌い”って言われたら一生立ち直れない。

……一応でも好きって言ってもらえただけで、救われた気分だ。


「ところで、ユカリちゃんのママってどんな人なん?」


「ママはねぇ〜、すっごく綺麗でキラキラしてて〜、それでね、すっごく頑張り屋さんなのー!」


「ええママやな〜……ユカリちゃんはママのこと、大好きなんやな」


「うんっ!」


──その“うん”は、まっすぐで、

でもどこか──少しだけ、背伸びしたように聞こえた。


「さあ! それじゃ、お好み焼きでも──」


「それは嫌だ……」


「なんでやー! 潤く〜んっ!」


全員で笑いながら、そのままキッチンへ。


夏の昼下がりに響く笑い声。

そこにあったのは、なんてことない“幸せ”だった。


──食事を終えたあとは、みんなでアニメを観て、

ユカリちゃんは、いつの間にかソファの上で眠っていた。


「ほんま、寝顔もかわええわぁ〜……」


「ふふ……天使みたいですね」


「潤様、ここは添い寝でお昼寝など──」


「しないわ。いや……添い寝はしないけど、俺も昼寝する……」


──こうして、

騒がしくて優しい、穏やかな昼下がりが流れていった。


──目が覚めると、部屋はすっかり暗くなっていた。


「……って、うわっ!? もう19時!? やっべ寝すぎた!!」


俺は慌てて跳ね起き、スマホを見る。

完全にやらかしてた。

なんだ“ちょっとだけ昼寝するわ”って……3時間寝とるがな。


まわりを見渡せば、全員がそれぞれのポーズで熟睡中。


ユカリちゃんはソファに丸まって寝息を立て、

カエデはリビングの座布団に顔突っ込んで爆睡。

ノアは……なんかすごく静かに、仏のような顔で寝てる。

……この人たち全員どんな神経してんだ。


「おーい、みんな起きろー。ヤバい時間だぞー」


まずカエデをつつくと、


「ん……なんや潤くん……寝込みを襲うなんて……うちまだそういう覚悟できてへんで……」


「覚悟いらねぇよ!? 起きろ! 19時回ってんぞ!!」


次にノアを揺らすと、


「……潤様……このまま目覚めなければ永遠に夢の中で……」


「だから起きろって言ってんの!! 夢の中で添い寝してんじゃねぇ!!」


ようやくエンリも目を覚まし、

最後にユカリちゃんがぱちっと目を開けた。


「あれ……もう夜?」


「寝心地、悪くなかった?」


「ううん。気持ちよかった〜」


──ああもう、マジで天使。


でも現実問題──


「ってかそろそろ送らないとまずいな……エンリ、ユカリちゃんの準備頼む」


「はい。あ、でも……まだお皿洗いが残ってて……」


「私も手伝います。あの鉄板、かなり焦げついてますし」


エンリとノアが台所の方へ向かう。


「んじゃ、俺とカエデで送ってくか」


「任しとき! こんな日はウチの運転が火を吹くでぇ〜!」


「火を吹く車とか怖いんだけど!? 法律的にも物理的にも!!」


──外に出ると、空はすでに真っ暗。

しかも──


ザアアアアアアア……


「うわ……めっちゃ降ってんな」


土砂降り。しかも横殴りの風つき。

こりゃ歩きで帰るのは無理だ。車で来といて正解だった。


「ユカリちゃん、濡れないようにしてな。カエデの車、あっち」


「うんっ!」


傘を差しつつ、俺はユカリちゃんのランドセルを持って後部座席に乗せる。


「後ろ乗ってな。シートベルトちゃんとしてるかー?」


「おっけー!」


「エンリお姉ちゃんとノアししょーに、ちゃんとバイバイ言ってくるね!」


玄関でぴょこっと手を振るユカリちゃん。

2人に見送られながら、

俺とカエデ、ユカリを乗せた車がゆっくりと走り出した。


車内には、エンジン音とワイパーの音、そして──

にこにこしながら景色を眺めるユカリちゃんの、ほんの少しの鼻歌が流れていた。




【あとがき小話】

作者「本気で、俺の語尾可愛くしてみるか?」


潤「……は? お前、普段の文体もけっこうブレてんのに、さらに属性足す気?」


作者「だってさ~、親しみやすさって大事じゃん?」


潤「ずっと言ってんな、それ。なに? ヒロインでも目指してんの?」


作者「違うにょん! 作者はね、読者さんとの距離感を大切にしたいにょん!」


潤「今、背筋ゾワッてなったわ……」


作者「そんな~、冷たいにょん! もっとこう、“かわいい♡”とかないのにょん?」


潤「いやマジでその語尾、作品の評価下がるから今すぐやめろ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ