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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第3章『初心者の作者が本気出すでしょう』
226/262

第201話『私は、まだ伝えられていない「ありがとう」を抱えている。』

ここまで読んでくれた奇特なあなた!


ブクマ・いいね・感想・★・DM・テレパシー、なんでも嬉しいです!

作者は1PVでも跳ねて喜ぶタイプなので、反応があるとガチで次の原動力になります。

どうかこのテンションのまま、応援いただけると助かります!


(いや、助けてください!!)


──それは、一夜にして社会の空気が変わった夜だった。


 


「倫理機構・代表の矢野氏が辞任」

「鳴海議員、AI法案を巡る“癒着疑惑”で説明責任へ」

「“若者代表”と名乗る討論番組の挑戦者に、視聴者の8割が共感」


翌朝のニュースは、全局がその話題で持ちきりだった。


地上波、ネットニュース、SNS、あらゆる媒体が――

“番組で放送された音声”と“討論中の発言”を繰り返し取り上げていた。


 


特に注目を集めたのは、再審査制度の構造的欠陥と、

それを逆手に取って企業を潰していた“倫理機構の裏側”だった。


元代表・矢野の逃げ腰の発言と、最後に絞り出された自白は、

国民の「やっぱりか」という感情に火をつけたのだ。


 


政治家たちは慌てて記者会見を開き、制度の見直しと再発防止を約束。

鳴海議員は“技術独裁の象徴”として一夜にして失脚。

彼を擁護していた一派も沈黙し、議会内のパワーバランスが大きく傾いた。


 


その一方で──


 


《Neulogic社、AI音声補助端末『KALMA』を正式リリース》

《“潰されかけた企業”が証明した、若き開発者たちの実力》

《“本当に必要だったのは倫理じゃない、未来だった”》


 


マイたちが開発していた製品は、

まさにこの事件の“シンボル”として持ち上げられた。


それは“正しさを問われたAI”ではなく──

“不正を乗り越えて世に出た真実”として、爆発的に拡散されたのだ。


 


リリースからわずか3日。


SNSのトレンド入り。ニュースアプリの特集。

大型家電量販店では、まさかの行列。


予約分は初日に完売し、在庫もわずか数時間で消えた。


 


──最初に出した試算の、3倍。


 


「想定を遥かに超える反響です!」

「生産ラインの増設、急ぎましょう!」


社員たちは連日バタバタと走り回り、マイは記者対応に追われていた。


でも──その表情には、確かな自信が戻っていた。


 


彼女の会社は、潰されるはずだった。

でも今や、未来を照らす“希望のモデル”になっていた。


 


……ただ、一つだけ。

その“勝利”の先頭に立っていた男の姿は、どこにも映っていなかった。




──数日後。Neulogic本社・屋上。


風が気持ちいい。

なのに、どこか胸がざわつくのは、きっと“あの夜”からだ。


 


「……来るなら、連絡くらいしてよね」


 


ポツリとつぶやいた声に返事はない。

でも……わかってた。彼は、そういう人だ。


 


潤が、最後に顔を見せたのはあの夜。

矢野に“とどめ”を刺したあの瞬間を境に、彼は──


「じゃ、あとは任せた」


その一言だけを残して、音もなく姿を消した。


 


──バカじゃないの?


報道陣も、取材も、感謝の言葉も。

あれだけのことをしたのに、全部、私に背負わせて。


……ほんと、そういうところ、ずるいんだから。


 


 


「でも……ありがとう、潤さん」


私はそう呟いて、空を見上げた。


 


“会社を守りたい”なんて、言葉では言ってたけど。

あの人が救ってくれたのは──きっと、私自身だった。


 


思えば初めて出会った日から、ずっとそうだった。

肩書きでも、地位でもなく。技術者として、私を対等に見てくれた。


無能にも、臆病にも見えたくなくて、

強がってた私を、見透かしたようなあの目。


 


(……なんで今さら思い出してるんだろ)


 


ふいに、ポケットの中でスマホが震える。

通知は、一通のメッセージ。


 


──《リリースおめでとう。大丈夫、あとは全部うまくいく》──


 


名前のないそれを、私は何度も見返した。


まるで、私の気持ちなんか見透かしてるみたいに。

まるで、何もかも知ってるくせに、あくまで他人のフリで。


 


……やっぱり、ずるいよ。


 


私はそっとスマホをしまい、呟いた。


「潤さん……次に会うときは、“ちゃんとありがとう”言わせて」


 


風が、ほんの少しだけ、頬を撫でた。


その温度は、涙でも寂しさでもなく──

どこか、未来を信じたくなるようなあたたかさだった。


 


──そう。これは終わりじゃない。

ここから先は、私たちの手で選べる未来だ。


 


Neulogicは立ち上がった。

そして私は──もう一人じゃない。








【あとがき小話】

作者『潤〜? ディズニーランドにある”タートルトーク”って知ってる?』


潤『ああ。あのトーク力バグったウミガメが、客いじりながら場を回すやつだろ』


作者『俺もやってみたいの!だからさ、ちょっと“客”やってよ!全部救ってやるからさァ!!』


潤『……なんでノリノリなんだよ。しょうがねぇな』


(──内心、嫌な予感しかしねぇ)


 


作者『おーい!そこの、もやししか食ってなさそうな貧弱モブ系男子〜〜!!』


潤『いきなり心をえぐるんじゃねぇよ!!掴みのクセ強すぎて海より深いんだけど!?』


(作者、口パクで「続けろ」のジェスチャー)


 


潤『……えー、今日はどんな一日でしたかー?』


作者『ちっ、つっまんねぇ質問だな。テンプレ感ハンパねぇな。

でも今日は……良かったでーーーす!!

お前ら最高だぜぇーー!!!』


潤『おい、クラッシュ(※ウミガメ)に土下座してこい』


作者『えっ?俺のがノリ良くない?本家に採用されても良くない!?』


潤『お前のはただの“暴走亀”だ。子ども泣くぞ』



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