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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第3章『初心者の作者が本気出すでしょう』
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第179話『俺、銀行に門前払いされる』

作者『この2日間……なんと! 800PVを連続で超えてて、ちょっとだけビビってる作者です』


潤『いや普通にありがたいことだろ? こんな駆け出し作者を応援してくれるなんてさ』


作者『ほんとに……感謝しかないです。PVもブクマもいいねも……全部、ちゃんと見てます。ありがとうございます!』


作者『今書いてる205話あたりは、特に気持ち込めてますので……ぜひお付き合いくださいませ!』


潤『で? あれは? 例の、あれ……』


作者『あっ……忘れてた』


──スッ……


作者『夏仕様、メッシュバニー! これで夏を乗り切りましょう!』


潤『乗り切る方向性、間違ってるだろ!?』



──都内・紅陽銀行 本店ビル。


重厚な石造りの受付ホールに足を踏み入れた瞬間、俺は一気に萎縮した。


潤(うわ……この空気……“相談”じゃなくて“審査”の空気だ……)


ユズハ「先輩〜? 背筋伸ばして?“社長”が猫背だとナメられちゃいますよ〜♡」


ミリー「じゅんくん、深呼吸なの〜。吸って〜、吐いて〜……はい、過呼吸〜♪」


潤「だから余計な緊張加速させんな!!」


ノア「潤様、こちらです。応接室Bへご案内されました」


エンリ「……紅陽銀行。もともと“新興産業に慎重”な社風ですが、最近はそれにしても不自然な拒絶姿勢が目立ちます」


リア「現在、Neulogic社の信用格付けはCランク。いくつかの“外部評価サイト”でも同様の下落。──ただし、その根拠は記載されていません」


潤「つまり“誰かが”数字をいじってるってことか……」


──そうして通された応接室。


そこには、シワひとつないスーツに、鋭い眼光をした男が座っていた。


堂島「お待ちしておりました。“悪徳リクルートエージェント社”様」


潤(あ、これ絶対俺のことナメてるやつだ)


堂島 要──紅陽銀行・融資審査部長。

本日のターゲットにして、第一の壁。


堂島「さて、本日は“融資の打診”ということでお越し頂いたと伺っていますが──当行としては、“現在の状況では対応が困難”と考えております」


潤「えっ……あ、もう? それ最初に出すカードじゃない?」


堂島「御社が関与されている“Neulogic社”については、すでに“支援不適格”との内部評価が下っておりまして」


リア「根拠はどのあたりでしょうか?」


堂島「社内資料に基づく評価ですので、詳細は非公開です。ご了承ください」


潤(……おいおい……堂々と“開示しない”って宣言してきたぞ……?)


ノア「──では、質問を変えましょう。御社は、過去三ヶ月間にNeulogic社との取引企業を独自評価され、格付けを下げていますね?」


堂島「取引先の傾向が将来的に資産劣化につながると判断した結果です」


リア「ですが、同様の傾向にある企業で“格上げ”されている事例も確認されていますが?」


堂島「弊行の裁量の範囲内です」


潤(こいつ……全部“お前らに関係ない”で押し切るつもりか……!)


エンリ「堂島様。“金融”とは、本来“信じて貸す”と書きます。……信じる根拠が削られているように見えるのは、気のせいでしょうか?」


堂島「それは“ビジネス”ではなく“博打”と呼ぶのでは?」


──空気は冷たく、言葉は滑らかに拒絶を包んでいた。

“形式上、会話してるだけ”のような冷たさ。


だが──


ミリー(小声)「ねぇねぇ、リアちゃん。じゅんくんの後ろにあるファイル、堂島さんがさっき見てたやつじゃない?」


ユズハ「おっ♡いい目してますね〜、じゅんくんの背中にあった資料〜……こっそり写真撮ったらダメかな〜?」


リア「合法かどうかはさておき、“参考情報”として把握しておきます」


ノア「……潤様、あとで見せたいものがございます。どうか今は、引いておいてください」


潤「……了解」


堂島「──それでは、本日は以上となります」


潤「ええ、貴重なお時間ありがとうございました(超皮肉)」


──銀行を出た瞬間、全員が微妙な沈黙に包まれた。


潤「……あーもうっ、なんなんだアイツ! “全部見えてて意図的にやってます”って空気丸出しだったじゃねーか!」


リア「はい。あの男、“情報を意図的に封じて操作している”可能性が極めて高いです」


ノア「先ほどのファイル。ノートPCに繋がっていた資料に“案件コード:オルドール”という文字がありました」


ユズハ「オルドール……って、あの弁護士法人と同じ名前♡」


潤「……繋がったな」


──融資審査部長・堂島要。

彼は“弁護士法人オルドール”と連携し、企業評価を操作していた可能性がある。


目的は何か。指示者は誰か。

そして、潰れかけている会社は、果たして“偶然”か……?


──その翌日。


都内・某オフィスビルの屋上。

灰色の空に風が吹き抜ける中、ひとりの女性が静かにレンズを覗いていた。


 


ノア「……やはり、ですね。堂島要──この男、完全に黒です」


 


ノア・アッシュベール。悪徳リクルートエージェント社、広報兼“潤様護衛担当”。

彼女は自前の調査ルートと諜報技術を駆使し、すでに堂島の裏ルートにたどり着いていた。


 


ノア「金融庁の出入り履歴、企業評価の操作履歴、“案件コード:オルドール”……全て、符号します」


 


──その証拠は、すぐに共有された。


Neulogic社──御影舞の会社に対する「信用格下げ」が、複数の法人からの“横並び”で同時に実行されていたこと。

しかもその法人群の“法務顧問”に名を連ねていたのが──


 


リア「……オルドール法律事務所。企業再編と法的整理を専門とする、やや強引な事務所です」


エンリ「潰す企業と、買い叩く企業──両方を抱えることで、経済支配のパーツにしている……という構図ですね」


 


──つまり。


堂島は、“ある目的のため”に、意図的に企業を格下げしていた。


その手法に、潤たちが関わるNeulogic社も巻き込まれていたのだ。


 


ユズハ「……ふーん。“実績のないAI企業は危ないから評価下げました”って言ってたけど〜」


ミリー「実際は、“潰すために評価を下げた”だったってワケね〜」


潤「うわ……完全に狙ってやってんじゃん……!」


 


──そしてその情報は、ある人物の手にも届いていた。


Neulogic社・社長室。


御影舞は、ノアからの封筒をじっと見つめていた。


 


舞「……これは……」


 


中には、堂島とオルドールの関係を示す“匿名資料”が封入されていた。

その文末には──「彼女にこの事実を渡してほしい」と、潤の名前が記されていた。


 


浅川「マイ様? これは……どういう……」


舞「……いえ。私の勘違い、だったのかもしれません」


 


──静かに、御影舞は目を閉じる。


思い返す。あの男──“潤”の態度。

確かに無礼で、無知で、無計画だった。


だが──


 


舞(……あのとき。堂島の態度に、彼は……本気で怒っていた)


舞(利害ではなく、正しさを……いや、“納得できなさ”を感じていた。まるで、誰かの理不尽を許せないみたいに)


 


──そして今、彼女の中で小さな認識のズレが生じ始めていた。


“悪徳”と呼ばれた男が、

誰よりも不器用なやり方で、自分のために動いている──という、矛盾。


 


舞(……信じるには、まだ早い。だが)


舞(完全に“信用できない”と切り捨てるには、少し──引っかかる)


 


御影舞の中で、「疑念」がわずかに揺れた。


 


──だがその揺れは、次なる嵐の前触れでしかなかった。





【あとがき小話】

作者『潤……やっぱりカップ麺は蒙古タンメン一択だよな?』


潤『は? なに言ってんだ? カップヌードルカレーが上がらんお前、本当に俺の作者か?』


ユズハ『先輩……? え、今どきは“トムヤムクン”ですよぉ? エスニック系のブーム、知らないんですかぁ?♡』


リア『辛ラーメンですね。あのシンプルな攻撃性……脳が目覚めます』


ミリー『じゅんくんっ! チーズ入れたチリトマが最強だよっ! はい論破なの〜っ!』


カエデ『ウチはやっぱごっつ盛りやな! なんかあれが落ち着くんよ〜〜』


ノア『潤様が仰ったカレーを、私が作りますので……カップ麺など不要です』


潤『(唯一まとも……だけど重い!!)』


エンリ『お湯だけでここまで戦争になるのですね……。私は……皆様が笑顔になれる味が一番だと思いますよ』


 


──そんな地獄のカップ麺会議の結果。


作者『……なんかもう焼きそばU.F.Oでよくね?』


潤『どの派閥からも刺されるぞ、それ』




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