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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第2章『作者がやりたいことやるでしょう』
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第165話『俺、転職先を見つける』

作者『今日は…………そう!活動報告を書きました(涙)』


潤『いやテンション死んでんじゃねーか。語尾に魂が乗ってねぇよ』


作者『だってぇ……いっぱい書いたのに……反応が……(震)』


潤『まぁまぁ元気出せよ?ほら、俺なんかバニー服とかどうでもいいし。

俺はゴスロリ派だし。』


作者『え?ちょっ、潤のゴスロリは誰得なの?てか誰着せる気なの!?』


潤『……読たん』


作者『やめろォォォォ!!!!!!!(活動報告の話どっか行った)』


 



今日のまとめ:


バニーは沈んでも、ネタは沈まない。

読たん、ごめん。そしてありがとう。



「……まさかこの俺が……お前ら素人にやられる日が来るとは……」


床に倒れ、手足を拘束された黒コートの男──通称プリンスが、虚空を見つめて呟いた。


いや、こっちはこっちで思ってるからな?

お前がまさか“布団もっこりトラップ”にハマるとは、こっちのセリフなんだよ。


「パシャ♪ いぇーい☆」


「はいっ、変顔でもう一枚っ! はーい、チーズ!」


……っておいおい。


なに勝利記念のフォトブース開設してんだユズハとミリー!

完全に“旅の思い出 in 暗殺者拘束中”みたいになってるじゃねぇか!


しかも──


「プリンス氏、目線お願いしまーすっ!」


「……断る」


「ノリ悪っ!? こんな可愛い女子に囲まれて記念写真って、人生でそう何回もないよ!?」


「拘束されてる状態で言うセリフじゃねぇよ」


なんか、段々哀れに見えてきたぞ。


 


「……本当に俺は、こんな奴らに……負けたのか?」


そう言って、プリンスはゆっくりと顔を伏せた。


うわ……これは逆に心にくるやつ……。


ちょっとだけ“被害者ヅラ”が板についてきたというか、

こっちが加害者みたいな空気になってきたじゃねぇか。


「潤……お前は一体、何なんだ?」


唐突にこちらを向き、プリンスが俺を凝視してくる。


「……俺の名前を、いや、それ以上の何かを感じ取り……いくつもの奇妙な能力を使う……」


 


(ぎくぅっ……!?)


お、思いっきりバレてるーーーっ!?!?

やっぱアイツ……才能奪取されてること、なんとなく感覚で分かるのか!?


「ほ、ほらー……社長兼手品師? みたいな?」


ユズハが苦し紛れに放ったフォロー(?)が場に響く。


「手品師……か」


ため息をつきながら、プリンスはまた顔を伏せた。


 


「……一度目、貴様を襲った時から、私の“暗殺”の精度が落ち始めた。

 ……ノウハウも、感覚も、まるで削られていくように──」


うわあああああこええええ!!!!


なんだよその“奪われる側の実感レポート”!? やめろやめろ不安になってくるだろ!?


「そして私は──三度も貴様に、ゴムのナイフで首を掻かれた……」


 

「お前……奪えるんだろ? どうやってるのかなんて、見当もつかんし信じられんが」


「だ……だとしても……ど、どうする気なんだよ……?」


 


「ふふっ……どうもしないさ。……ただ、興味は湧いた」


「いやいやいや!? いらねーよ男からの熱烈アプローチとか!!」


マジでそっち方面の執着は勘弁してくれ!!


 


「アプローチか……どうだ? 俺の元で、仕事しないか?」


「どこの業界のスカウトだよ!? っていうかお前まだ拘束されてるんだけどな!?!」


「……冗談だ。こんな状態だしな」


そう言いつつ、プリンスはまた溜息を吐いた。


くそっ……この状況で“余裕風の演出”出してくるの、地味にムカつく。


 


その時、カエデが社員を引き連れて部屋に入ってきた。


「おーい潤くん、大丈夫かー? こいつら見張っといて! 今警察呼んであるけど、

普通の警官来たって逃げられたら困るし、上からの応援待っとるわ!」


 


「了解しました! こっちで確保します!」


「私ら元傭兵なんでぇ! 逃げられませんよぉ!」


やたら頼もしい社員たちが、サッとプリンスの周囲を取り囲む。


この会社、本当に採用基準おかしいよな。


 


「潤さん、傷口は……!?」


「……あまり無理をされては……」


 


エンリとノアが心配そうに駆け寄ってくる。


あぁ、そういえば……俺、刺されてたんだった。


そうか、治療途中でバタバタしてたから、忘れて──


 


──あれ、なんか力が……


「あっ……ちょっ、潤様!?」


「潤くん!?」


 


ずるっ、と足が崩れて、そのまま床へ倒れ込む。


 


(あー……これ……)


(生きるか死ぬかで……必死すぎて……完全に忘れてたけど……)


(思い出した瞬間、現実が殴りかかってくるのやめてくんね!?)


『潤様!?』


ヒロインズの心配する声が聞こえる───





俺はそのまま意識を失い、再び病院へ運ばれた。


 

そして──

俺が病院へ運ばれている最中

 


拘束中のプリンス、

治療中のサイレントアサシン、ポイズンフェアリー──


三名、脱走。


 


その後、行方不明。



依頼人の情報も聞き出せないまま事件は幕を下ろした






【あとがき小話】


エンリ『潤さんの予定は、すべて私が管理しています。

起床時間、食事傾向、天候に合わせた服装選びまで──安心して任せてくださいね』


ノア『ええ、行動履歴や交友関係も全て把握済みです。

“どの時間帯に、誰と話すとストレスが上がるか”まで記録していますので』


エンリ『この時間は誰と話すと心が安らぐか──まで反映して動いていますから』


ノア『もちろん、“誰と会うべきではないか”も含めて』


──その時。


物陰のすみっこ。


イヨ『…………(ぷるぷるぷる)』


イヨ(こ、こわ……こわい……!な、なにその……完璧すぎる観察……!)


イヨ(う、うぅ……イヨ、潤さんに何かしたわけじゃないのに……

な、なんか……知らない間に地雷踏んでそうでこわいですぅ……)


イヨ(も、もしかして……いつか見つかって、“会うべきじゃない”って判断されちゃったら……)


イヨ(ぅぅ……そ、そのときは……せ、せめて……や、優しく……距離を取ってください……)


潤(……って、なんで俺の後ろから“処刑される人の祈り”みたいなのが聞こえてんの!?)

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