表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第2章『作者がやりたいことやるでしょう』
183/262

第160話『俺、逃げて、殴られて、拾って、奪う』


作者『今晩はこんばんは、辛味噌ラーメン食べました(ドヤ)』


潤『……だから?以外の感想が出ねぇよ!』


作者『いやさ、最近気づいたんだけど……これ、もう“前書き”じゃなくて“前書き小話”でよくね?』


潤『いや読たんはさぁ……どんな気持ちでおっさんの食生活読まされてんだよ……』


作者『大丈夫、ラーメンの話だけじゃないよ?今日のハマりは──“ごま団子”です。あとセブンの冷凍カニクリームコロッケが神』


潤『おいッ!!勢いで食レポ増やすな!しかも“あとがき”じゃなくて“前”にすんの!?』


作者『え?だって……コメント来ないならもう、作者の生活で釣るしかないじゃん(真顔)』


潤『それは一番やっちゃいけねぇ努力!!』


作者『というわけで本編いきまーす! ラーメン派はいいね、団子派はブクマ、カニコロ派はコメントよろしく!』


潤『……すげぇ。読たんの気持ち全部無視して進行してる……』


 


俺は今──


 


全力で耐えていた。


いや、全反射で命を繋いでいた。


 


拳が飛んでくる。回し蹴りが唸る。肘打ちが骨を砕こうとする。


その一撃一撃が、まるで戦車砲のような威力で襲いかかってくる。


 


(くそっ……!どんだけ全力なんだよ……!)


俺は【反射強化(Lv4)】と【格闘(Lv8)】をフル稼働させ、なんとか急所だけは回避している。


 


だが──


 


「ぐっ……!」


一撃。肩を掠めた拳が、骨ごと肉を捩じ切る。


 


視界が揺れる。


血が流れる。


意識が、砂のように崩れていく。


 


(っだぁぁぁもう!!)


(体力バー赤点滅どころか、画面が白黒になりかけてるぞ!!)


 


プリンスの動きはむしろ加速していた。


怒りに燃えた肉体は、理性を超えて“戦闘本能”だけで動いている。


 


(これもう“殺意MAX状態”って表示出るやつだろ!?)

 


──そして、最悪なことに気づく。


 


(この状況じゃ、“才能奪取”の発動タイミングがねぇ……!)


 


ウインドウを開く──そのたった1秒すらも許されない。


それほどまでに、今の俺は“ギリギリ”だった。


 


 


そんな中──


 


「潤っ!!」


リアの声が、空から落ちてきた。


いや、空じゃない。アパートの2階からだ。


 


『飛び降りなさい!!』


 


「飛び……おり……えっ、ここ2階なんですけど!?アパートの2階なんですけどおおおおお!?」


 


だが、迷ってる暇はない。


後ろから、プリンスの“暗殺ラッシュ”が迫ってくる。


 


「くそったれがぁぁぁぁぁぁ!!」


 


俺はもう、反射的に“人生から飛び降りる覚悟”で飛んだ。


 


──ドン!


 


「ぐっ!?」


 


ボフッ!


 


着地地点には、でかいクッション。


そして──


 


「潤さんっ!!」


「じゅ、じゅんくぅぅぅぅん!!」


 


クッションごと、俺を受け止めてくれたのは──エンリとミリーだった。


 


エンリは目を見開きながら、俺の身体をすぐに支え、


ミリーはもう今にも泣きそうな顔でぎゅっと俺を抱きしめた。


 


「……助かった……ッ!」


本音が漏れた。


ほんの少しでも、そう思った。


 


──が。


 


「逃がすかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


 



怒声。


 


プリンスが、2階から飛び降りてきた。


 


(なんの躊躇いも無く降りれんのかよ?!!)


 


──そして次の瞬間。


 


キキィィィィィッ!!!!!


 


爆音を上げながら突っ込んできた軽トラが、空中のプリンスを正面から弾き飛ばした。


 


「潤様っ!ご無事ですか!?」


 


ハンドルを握っていたのは──ノアだった。


ドレスの裾をなびかせ、凛とした目で運転席から降りてくる。


 


「彼に指一本触れさせません!」


 


──しかし、プリンスは。


弾かれても、壁にぶつかっても──立ち上がる。


 


「…………ッ……グ……」


その目からは、もう“人間性”のようなものが消えていた。


 


──が、次の瞬間。


 


バァン!!


 


もう一台、今度は黒いバンが滑り込む。


スライドドアが勢いよく開いて──中から聞こえたのは、聞き慣れた声。


 


「よっしゃぁぁぁあああ!!黒コートぉ!?敵確定やろぉがぁ!!」


 


──カエデ参戦。


 


そのまま、バンの中から社員たちが雪崩れ込む。


筋肉。グラサン。元傭兵。


社内の“最強”集団が、一斉にプリンスへと突っ込んでいった。


 


「おりゃあぁぁぁ!!」


「うちの社長に手ぇ出したらどうなるか教えたるわぁぁ!!」


 


グシャッ! ドカッ! ベキィッ!!


 


音だけ聞けば犯罪現場である。


──いや、現場で間違いないのだが。


 


プリンスが一瞬、動きを止めた。


──隙が、生まれた。


 


(今しかねぇ!!)


俺は朦朧とする意識の中、ウインドウを開いた。


 


【スキルウインドウ展開】


【奪取対象:薩澤プリンス】

悪事:傷害 殺人未遂

スキル:気配遮断(Lv6)/存在感抹消(Lv3)/暗殺術(Lv7)/格闘(Lv9)/精神耐性(Lv7)/射撃(Lv7)/戦術(Lv7)

【才能をランダムに奪いますか?】


 


「──イエス……」


 


 


──取得スキル:【暗殺術(Lv7)】


 


ウインドウに、重く煌めく文字が表示された。


 


──その直前、ミリーの泣きそうな声が、遠く響いた気がした。


「じゅんくん!?じゅんくーん!!」


それを最後に──

俺の意識は、闇の中に沈んだ。





あとがき小話『夏の怖い話(物理)』


作者『……夏ですね』


潤『急に語り口!?』


作者『というわけで今日は、“ちょっと涼しくなる話”でもしようと思います……』


潤『あ、ホラー系ね?いいじゃん、夏っぽくて──』


作者『題して──

「俺の周りにいるヒロインたちの方がよっぽど怖い件について」』


潤『あぁもうオチが見えた!!!』


 



◆ノアの場合


ノア『潤様、万が一……私以外の女性に“ありがとう”と笑いかけたら……その日のうちに……』


潤(こいつ、無言でスケジュール消すタイプだ……)


ノア『私は穏やかです。ただ、“潤様が誤る可能性”に備えて、全自動通話監視システムを開発中です』


潤「それは人間が使うもんじゃない……」


 



◆カエデの場合


カエデ『え?他の子とLINEしてた? あーそっかそっか、ほな潤くんのスマホ、ちょっとだけ預かっとこか〜♡』


潤(“預かる”のテンションが刑事ドラマの証拠品……!)


カエデ『大丈夫大丈夫♡ ウチが全部“処理”しといたるからっ♪』


潤「なぁそれ、“既読”じゃなくて“終読”って書いてないか……?」


 



◆ミリーの場合


ミリー『じゅんくーん!だいすきーーーっ!!!』


潤「ちょっ、ミリー!社内で飛びついてくんなってば!いやだから!今会議中!」


ぎゅー


潤「仕事中のぎゅーやめろォォォ!」


ミリー『だってじゅんくんに会えて嬉しかったの〜っ♡♡♡』


潤「怖い。社内での立場が怖い。」


 



◆ユズハの場合


ユズハ『先輩〜♡ 今日も“あの件”でお疲れですよねぇ?』


潤『は?なんの件だよ!?』


ユズハ『だってSNSで「潤くん、ユズハと付き合ってたの隠してた」とか話題になってましたし〜♡』


潤『待て待て待て待て!?それ誰が流したんだよ!?』


ユズハ『私♡』


潤『一番怖ええええええええ!!!!!』


 



◆リアの場合


リア『……人間の恐怖の8割は、合理性の崩壊に起因します。』


潤「唐突に論破始めるな!?」


リア『例えば、貴方の財布のレシート履歴、すでに分析済みです。交友関係も金銭管理も含めて──』


潤「お前が一番ホラーだよ!!冷静に情報で追い詰めるな!!!」


 



◆エンリの場合


エンリ『潤さんが、疲れている時。迷っている時。心がささくれた時……』


潤「うん、そんな時は癒してくれるんだよな、エンリは」


エンリ『はい。代わりに私が全部決めておきました』


潤「選択肢がゼロだこれぇぇぇ!!自由のない優しさって怖いんだな!!」


 



作者『ということで、“納涼・ヒロインホラー2025”でしたっ♪』


潤『全部俺の周りの話!!なんなら現実!!日常がホラー!!』


作者『ご感想、コメント、その他“読たんの夏の恐怖体験”もお待ちしてます♪』


潤『……いやほんと、読者だけでもまともであってくれ……!』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ