第158話『俺、餌』
【お願い──その“推し反応”、命なんです】
作者の夢、それは──
うちのヒロインたちで“薄い本”が出ること!!!(真顔)
「ふざけてる?」
いいえ、ガチです。血と涙とギャグの結晶です。
でもね。
本気でそう思っても──
誰にも読まれなかったら、それってゼロなんです。
だからお願い。
評価、ブクマ、コメント、リアクション。
あなたの“読んだよ”が、物語を生かす酸素です。
──この世界には、
・勝手に記者会見を開く小悪魔(広報)
・恋愛が始まると商談を壊しにくる警備担当
・会社の広報動画で恋愛ドラマを撮り出す女優
・踊りながら社内BGMを変える爆裂元気Vtuber
・潤を“何もできない人”扱いする完璧CEO
・空気を論破で破壊する理性のバグ警官
そんなヤバいヒロインズが暴れています。
でも──可愛いんです。尊いんです。だから広めたいんです。
だから、読たん。
あなたが押すボタン、残す一言で、
この物語はもっと“次のステージ”にいける。
最終目標は、
「このヒロインで薄い本ください」って言われる未来!!
それが本になるか、記憶に残るだけかは……
“今”のあなた次第──!
──ねぇリア?作戦……俺、やらなきゃダメ?
そんな俺の心の叫びは、当然ながら空しくスルーされる。
なぜなら──現在進行形で実行中だからだ。
作戦名:
潤を餌に!大物釣っちゃうぞ〜作戦⭐︎
──命名:ユズハ。
誰が許可したんだあのノリ。
そして今俺は、その“釣り餌”として、オシャレなカフェのテラス席に座らされている。
目の前には──
パフェ。
パフェ。
パフェ。
……パフェ。
「いや、リアさん? そのパフェ……何個目?」
俺はテーブルにずらりと並ぶグラスを見て、思わず尋ねた。
顔色一つ変えず、リアは言った。
「……愚問ですね?」
(あ、来た。リアの“論破モード”だ)
「頭脳労働には糖分が不可欠。むしろ脳のエネルギー効率を考えれば、パフェは極めて合理的な選択です。」
「じゃあ……その、全部で何個目……?」
「本日だけで七個目ですね。あと三つは追加で頼む予定です。」
「……もうトリプルスコアやん」
何のスコアかは知らないけど、たぶん何かに勝ってる。
「てかさ、そんな食っててよく太らないよな?」
「だから言ってるでしょうに。“全て”エネルギーとして“無駄なく”使われていると。」
そう言いながら、リアは新たなパフェにスプーンを入れた。
その動きに、無駄は一切ない。
まるで機械仕掛けのような、精密な一匙──
いや、だからって七個目ってどういう理屈だよ!?
「というか、そんなけ食べて太らないの凄いな……まぁ胸も……ち……」
思わず呟いた俺の言葉に、リアの手が一瞬だけ止まる。
目だけが、俺を見る。
冷静で、鋭く、そして──
ちょっとだけ、ムッとしてる。
「……今、失礼な想像をしませんでしたか?」
「いえいえいえいえ!?まさかぁ〜!」
慌てて手を振る。
「むしろ敬意しか抱いておりません! 聡明で凛としててお美しいなぁって!」
「……ふむ。」
リアはしばらく沈黙したあと、再びパフェにスプーンを差し入れた。
そして──何事もなかったかのように、食べ始める。
──良かった。命は繋がった。
とはいえ、忘れちゃいけない。
これは──ただのデートでは、断じてない。
そう、今日も「敵」を釣るための、超・命がけ任務なのである。
襲撃者は、おそらく今日来る。
なぜなら──この任務、今日で6日目。
初日はノアが立候補したが、予想通り他のヒロインズとド修羅場化。
その翌日にはユズハが名乗りを上げ──
口説きモード全開で即終了。
その後もエンリ、ミリー、カエデと続き、なんとか日替わりデート(任務)をこなしてきた。
──そして今日はリア。
しかも、ただの囮では終わらない。
“影から援護に入ってる”のが──
サイレントアサシンことイヨと、ポイズンフェアリー。
……のはずなのだが。
「いや、どこだよお前ら……」
一応、この二人は反省の末に任務協力を申し出てきた。
暗殺チームの名に恥じぬ働きをする──と、鼻息荒く。
ただ、問題が一つ。
──全然気配がわからない。
いや、流石は伝説の殺し屋。
本気でやってる時の潜伏能力が、ガチで洒落にならない。
物理的に“存在を消してる”レベルで気配が無い。
(どこから見てるのか……どこにいるのか……)
下手したら、今リアのパフェの中に隠れてても気づかない自信がある。
社内では、社員組を護衛に出す案も出た。
だが──リア曰く「目立ちすぎて逆に釣れません」
というわけで──
仕方なく、スキルを常時発動中である。
【反射強化(Lv4)】
【格闘(Lv8)】
──常時ON。
そりゃ疲れるわ。
しかも全方向に集中力割いて、飯もろくに喉を通らない。
なのにリアは──
「このパフェ、上に乗ってるチョコレートをこう割ると、中のアイスの層がですね……」
滔々と語っている。
しかも目が本気。
(こっちは今、全方向警戒レーダー張ってるんですけどぉぉぉぉ!?)
そして──
その“隙”を突くように、何かが視界の端を通った気がした。
ほんの一瞬、風が動いたような──
「……!」
俺は反射的に立ち上がり、背後へ振り返る。
……が、誰もいない。
リアはチラリとだけ俺を見る。
「反応速度、良好ですね。」
「今の、何か通ったよな?」
「私には、特に何も。」
「見てたよな!?俺の背後!?」
「……ふふっ。」
どこか楽しそうに微笑むリア。
──この状況で微笑むな!!
俺の心臓が持たないんだよ!!
結局、今日の“デート任務”は──
無事……なのかどうかはさておき、終了した。
「とりあえず……現れませんでしたね」
リアが言葉を落とすように呟く。
パフェ十杯を平らげた人間とは思えぬ静けさで。
「……まぁ、部下が四人もやられてんだし、さすがに慎重になってんじゃないの?」
俺のほうも、カフェの椅子に身体を預けながらぼやいた。
背中に残る謎のプレッシャーだけが、“油断”を許してくれない。
「無くはないですが──少し楽観的ですね」
リアの口調はあくまで冷静。
それが逆に、不安を煽ってくる。
「ずっと命狙われてるんだぞ? もうこっちはメンタルHPゼロだっつーの……」
思わず頭を掻いた。
「とりあえず、家戻って着替え取りたいし……シャワーも浴びたいし……風呂も浸かりたいし……」
「なら、社員を一人つけましょうか?……いえ、やはり複数名。確実に。」
「いや、そこまでしなくても──」
「着けます」
リアの即答。即断。即布陣。
完全に聞く気ゼロ。
「……ありがと」
観念して礼を言うと、リアは軽く頷いた。
──そして数分後。
現れたのは、見た目からして絶対にただの一般人じゃない2人。
1人目は、逆立った金のモヒカンに、筋肉で服がはち切れそうな大男。
2人目は、黒スーツに黒ネクタイ、グラサン、そして口元に常時タバコ。
見るからに「元・裏社会経験あります」感満載。
「頼むわ、潤を」
リアが彼らに一言だけ伝えると──
モヒカンがガッと胸を張った。
「任せてくだせぇ!!カエデの姉貴から“絶対守れ”って命令されてるんで!」
「我々は、これでも“元傭兵部隊”です。易々とはやらせませんよ」
スーツ男も淡々と応じる。
──頼もしい。頼もしい……んだけど。
(何でうちの社員、こんな人材ばっかなんだよ!?)
いつから“警備部門”が“私設軍隊”になってたんだこの会社……!
そのまま、二人の護衛と共に、久しぶりに自宅へと戻る。
陽も傾き始め、通りには夕暮れが差し込んでいた。
玄関前で鍵を取り出しながら、俺はつぶやいた。
「いや〜……久々な感じするわ、我が家♪」
──その瞬間。
脳が反応するよりも先に、身体が動いた。
手が、勝手に跳ね上がる。
反射的に、何かを──弾いた。
ガキィィン!!
金属が弾ける音。
反動で指先が痺れる。
……が、同時に。
腹の奥に、焼けつくような激痛が走った。
「っぐ……ぁ……?」
視線を落とすと──
そこには、自分の腹“の横”に刺さった“刃”があった。
その刃を握っている“手”が見えた。
──自分の腹を、誰かが刺していた。
現実の情報を理解するよりも先に、膝が崩れた。
あとがき小話?
作者『たまには真面目に、活動報告に書こうと思ってたことを……包み隠さず、読たんに伝えようと思います』
潤『……どした?急に改まって。何、病み期?』
作者『いや違うの。ちゃんと、ありがとうって言いたくて。
いいね、ブクマ、リアクション──全部、ありがとうございます』
作者『……でもね?それ、してなくても全然いいんです』
潤『え?今感謝したばっかじゃ──』
作者『極端な話、作品読んでなくてもいいです。コメントだけでも、むしろウェルカム。
たぶん他の作者さんとはズレてるんだろうけど……でも、
“読たんも巻き込んで楽しみたい”ってのが、ずっと変わらない本音なんです』
潤『巻き込むって……どのレベルの話?』
作者『五話飛ばしで読もうが、最新話だけ追おうが、
過去話に今さらコメントつけようが、
「こいつ誰?」ってキャラに推し宣言しようが、
ぜ〜んぶウェルカム!!!!
どんな絡み方でも、
「楽しかった」って思ってくれたなら、もう大成功です!!』
潤『なるほどな……うん、いい話──』
作者『だから気にせず……ほら……』
潤『……?』
作者『一緒にバニー服を!!』
潤『やめろぉぉぉ!!いま真面目な流れだったよね!?!?!?』
作者『過去話にも賞味期限なんてありません。
読たんの“今話したい”が一番新鮮なんです!!』
潤『もう何も信じられねぇよ……!!』