第153話『俺、もしかして……』
【読たんへお願い!】
作者の夢──
ヒロインの薄い本です!!(ドン!!)
え?真面目な目標じゃないって?
うるさいっ!!
作者は本気なんです!!!(大事なことなので3回目略)
この夢を叶えるためには──
もっともっと!この作品が知られなきゃダメなんです!!
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評価
ブクマ
コメント(なんでも嬉しいです、雑談感覚でOK)
リアクション
あなたのアクション、全部が……
“読たんの一押し”が、作者の魂の着火剤になるんです!!
あなたが思っている以上に──
あなたのリアクションやコメントに、作者は救われています。
ブクマ、評価、コメント、リアクション。
その一つ一つが、
「ちゃんと届いてるんだ」って教えてくれるんです。
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可愛いけどやべー子たち!
愛しいのに社会壊すヒロインたち!
このバカで全力で尊いヒロインたちを、
もっと世界に広めるために──
お願い!
あなたの「読んだよ」が、作者のエネルギーになるんです!
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今後の目標:
「薄い本、ください」って言われるくらいのヒロインズを育てたい!
その第一歩を、あなたの一票で……!
なんか……今日はめちゃくちゃ褒められる気がする。
(“素敵”って三回くらい言われたよな……)
(え、もしかして俺って……今、人生初の……モテ期!?)
──そんな夢みたいな妄想を膨らませながら、
俺は缶コーヒーのプルタブを開けた。
(いや、でもさ……)
(たぶん……あの人、俺のことちょっと好きなんじゃ……?)
──思い返せば、
めちゃくちゃ優しかったし、笑ってたし、俺の話にも付き合ってくれたし……
(……俺、ついに……恋とか……始まるんじゃ──)
──いや、それよりも。
(朝、イヨにしたこと……謝らないとな)
あの時、泣かせてしまったイヨ。
完全に俺が悪い。反省してる。
(ワキワキもやりすぎだった……いや、あれは……仕方なかったけど……でもやりすぎだった……)
(明日、ちゃんと謝ろう)
──罪悪感と、なんとなくの“浮かれ”が混ざりながら、
俺はベンチ横の自販機で二本目の缶コーヒーを買った。
そのときだった。
「おまたせ〜」
声をかけられて、顔を上げる。
あの女性──今日一日一緒だった“やたら綺麗で感じのいい人”が、
笑顔でこちらに歩いてきた。
「カフェ、閉まってたんで……公園でも行きます?」
「うん。行こっか」
──夜の公園。
街灯はまばらで、人通りもない。
ベンチに並んで座る俺と彼女。
静かで、なんとなく落ち着く時間だった。
(こういうの……初めてかもしれないな)
(誰かとこうして、並んで座って──無言が気まずくないっていうか)
(……もしかして)
(これって──デート……なのか?)
「……ねぇ」
沈黙の中で、彼女がぽつりと声を出した。
「潤くんって、今日ずっと優しかったよね。なんか、安心した……」
(ん?)
「私、久しぶりに……ちゃんと誰かと向き合って話せた気がする」
彼女がそっと笑う。
その横顔は街灯に照らされていて──
……なんだ、やっぱめっちゃ美人じゃん……
(あれ? ……あれれ?)
(今日の俺……普通にイケてるんじゃ……?)
(いやいや、まてまて。これ、あれじゃないか……?)
(まさかの──告白前の空気!?)
彼女の視線が、ゆっくりとこっちに──
俺の胸元あたりに向けられて──
(わっ……距離……近っ)
(え、これ、あるぞ……マジであるやつじゃね!?)
(あのラブコメ漫画でよく見る──“夜のベンチで唇近づけてくるやつ”じゃね!?)
ドキドキドキドキドキドキ!!
(俺……!いよいよ……モテ期の扉が──)
「──じゅ〜んく〜ん!」
ドン!!
「ぶぎゃあっ!?」
──横からハリセンが叩き込まれた。
「なーにイチャイチャしとんねん!夜も更けとるでぇ!?」
──カエデが現れた。
「潤様、今すぐ帰りますよ。スキャンダルは御法度です」
──ノア、警備モードのガチトーン。
「潤くん……お仕事、終わったはずですよね?」
──エンリ、完全お母さんモードで手を引こうとする。
「せんぱ〜い♡ ふぅ〜ん?知らない人と夜の公園で何してたんですかぁ〜?」
──ユズハ、にこにこしながらめっちゃ怖い。
「……潤、そろそろ帰りましょう。任務、明日の朝からですよ」
──リア。冷静な目で、確実に殺意を含んでいた。
(えぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?)
(なんでこのタイミングで全員揃ってくんのぉぉぉぉ!?!?!?)
──その時だった。
静かに、そしてはっきりと、
彼女──シュガーキルの顔から“笑顔”が溶け落ちた。
「……は?」
ほんの一秒の沈黙。
そして──
「……いやいやいやいやいや!!!!!」
──爆発した。
「なんで!?なによあの美人軍団!?どこから湧いてきたのよ!?一人ずつでも強敵なのに団体戦って何事よ!?バトルロイヤル!?ヒロインオールスターズ!?」
潤「え、あの……」
「こっちは今日一日、全力で好意ぶつけてたのよ!?
手握ろうとしたら避けられて!太ももに触れたら無反応で!
抱きついたら泣かれて!ラテ飲もうとしたら犬みたいに“ガルルルル”って!!」
潤「だってラテは俺の唯一の糖分で……」
「はぁ!?じゃあ何!?私の色気は!?どこ行ったのよ!?
目線合わない、触れてもビクともしない、クシャミしたら姉の花粉症の音思い出された!?どんな人生歩んできたのよあんた!!?」
「おまけに胸が当たった時には“カエデやエンリの方が……”ってボソッと言われたのよ!?ナチュラルに比較!?死ぬまで覚えてなさいよそのセリフ!!」
カエデ「うちの名前出たな!?」
エンリ「私も、ですね……」
「極めつけがチンピラ撃退よ!?アチョ〜で吹っ飛ばすって何!?
現代に“アチョ〜”リアルで使う男初めて見たんだけど!?」
潤「……それは……反射的に……」
「こっちは真面目に仕事してんのよ!?暗殺って真面目にやるもんじゃないけど、でも真剣だったのよぉぉぉぉ!!!」
(ズゥゥゥゥゥン……)
──その場の全員が一歩引いた。
ノア「……それは、少し……気の毒でしたね」
エンリ「潤さん相手に、真正面からは……」
ユズハ「まぁ〜、先輩って鈍感の神ですからねぇ〜♪」
リア「失礼ながら、作戦選択の時点で無理がありましたね」
カエデ「ウチらでも手こずる相手やし……うん、よう頑張ったな……」
潤「やめて!?そこは一致団結しないで!?俺の心に刺さるから!?」
──そして。
俺がみんなに囲まれて帰ろうとしたそのとき。
背中で、気配がした。
シュガーキルはまだ立ち尽くしていた。
──何か言われるかと思ったけど、何もなかった。
俺は立ち止まり、振り返らずに、そっとつぶやいた。
「……だって、美人とか可愛いとか……もう、間に合ってんだよ」
──ベンチに崩れ落ちるシュガーキル。
シュガーキル、敗北。
了解、それじゃあ──
【あとがき小話:合法的ににゃんを聞く会議】
──キラっテーラー・ボードゲーム支店
作者『……というわけで!今夜はおすすめボードゲームを語る会です!』
潤『また無関係な話を……でも、今日はちょっと興味あるかも。』
ユズハ『え〜じゃあじゃあ〜潤くん、私と「はぁって言うゲーム」やりましょっか♡』
潤『いや待て、あれって“感情の演技”で「はぁ?」を演じるゲームだろ!?小悪魔のお前がやったら絶対わざとらしいエロ演技入れてくるじゃん!』
ミリー『じゅんくんじゅんくん!ミリーも!「にゃん」って言っていいやつあるって聞いたのー!ミリー合法にゃんしたーいっ!』
リア『……そのゲーム、確かに音声演技の幅を測るには有用ですね。感情と表現の対応分析にも──』
カエデ『はぁ〜ん、ウチも「はぁ?」言うときあるで?だって潤くんが可愛い子に鼻の下伸ばすからなぁ~?』
潤『伸ばしてねぇよ!てか誰か冷静なやついねぇのか!?』
ノア『……潤様、でしたら私は「パンデミック」をおすすめします。協力し合うことで世界を救う……まさに私と潤様の関係のように』
エンリ『ふふ……私は「ドミニオン」ですね。戦略を積み重ねて、じわじわ勝利を掴む──潤さんの歩みと重なる気がします。』
潤『いや俺そんな強キャラじゃないし!てか地味に全員俺に絡めて話すのやめろ!?』
ユズハ『じゃ、じゃあぁ〜もう「はぁって言うゲーム」で勝負して、負けた人が潤くんににゃん♡って言うルールにしましょっか♡』
潤『なんで罰ゲームみたいに俺が被害受けてんだよ!?』
ミリー『じゃあミリー先行っ!にゃん♡♡♡』
カエデ『はいウチもいくで!にゃ〜〜〜ん♡』
潤『やめろお前ら一斉に来るな!リア!助け──』
リア『私は中立を保ちます。……ただ、“あざとい声帯”という現象は少し研究したいですね。』
潤『お前もグルかよ!!』
作者『というわけで──合法にゃんゲーム、はぁって言うゲーム、最強!』
潤『違う意味で涙出る……作者、涙腺ガバガバって言ってたけど、俺もだわ……』
──
このあと、ボードゲーム棚の一角に「にゃん専用エリア」が増設され、潤の涙の叫びが深夜のキラっテーラーに響き渡ったとか──




