表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
17/262

第14話『俺、もやしを守る宣言をする!』

「才能を奪って、成り上がる!」


無職で底辺だった俺が、美少女ヒロイン達とともに現代社会を攻略していく物語、ぜひ覗いてみてください。


ちょっと空き時間に、俺の成り上がりハーレム物語をどうぞ!


感想・評価・ブクマ、ぜんぶめちゃくちゃ励みになります。

書く気力が120%になるので、応援よろしくお願いします!


ブックマーク&評価をいただけると、次の展開の原動力になります!

感想も全部読んでますので、お気軽に一言でも残してくれると喜びます!





.


天井を見ながら、俺はダラダラと寝転がっていた。


最近気づいたことがある。


――あのシミ、顔に見えるんですけど?


しかも、めっちゃ苦しそう。


 


(……いや、怖っ)


家賃が安いからって理由で住んでるけど、たまに壁からカツンって音がするし……これ、シミの怨念とかじゃないよな?


「……もやしは分けてやらんからな」


 


シミを睨みながら、俺は宣言した。

と、そのとき――


 


ガチャ!


 


「潤様っ! 新しい悪事の情報を持って参りました!」


 


ドアを勢いよく開けて、ノアがずいっと前へ詰めてくる。


……いや、なにその“褒めてほしいです”みたいな顔。

ピシッと背筋伸ばして、微笑みながら上目遣いって、なにその営業スマイル。


 


「……一応聞くけどさ、悪事って……例えば?」


 


「はい。最近、自己啓発セミナー――『メンタルサクセス塾』という団体が流行しているようなのですが……参加者の様子が、どうも普通ではないのです」


 


セミナーか……俺とは無縁の世界やな。


というか、名前からしてもう胡散臭さMAXなんですけど?


 


「で、どんな噂よ?」


 


「“変な呪文を叫ぶ”“笑顔で怒鳴る”“夜の講義が終わらない”など、様々です。正直、完全にアウトな雰囲気です」


「それ、噂っていうかもうホラーだろ……」


 


「百聞は一見にしかずです! 潤様、今から現場を見に――」


 


「行きたくなーーーーーい!!!」


なんかテンプレ化してきたけど! 毎回これなのなんなの!?


 


――ガチャ!


 


「潤くん! ウチな、めっちゃおもろいネタ持ってきたんやけど……って、ノア?」


 


……おっ! セミナー回避チャンス来た!?


 


「潤様は、私とともに正義の鉄槌を下しに行く最中です。ご退場願えますか?」


 


「なんやて〜? ウチのネタの方が絶対おもろいって!

しかもな、その悪事の被害者と、会う約束まで取ってん♪」


 


……はい、詰みました。

ノアの強制出動 vs カエデの被害者直撃。


どっち選んでも、面倒なやつ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!


 


「……わかったわかった。とりあえず、被害者の話を聞こう。現場突撃よりは……まだマシだから……」


 


ノアが膝をつき、顔を伏せる。


一方カエデは、勝ち誇ったように腕を組み、ニッコリ。


その背中から聞こえたのは、関西弁の「勝ったで」のオーラだった。


 


* * *


 


待ち合わせのファミレスにて。


現れたのは、ふわっとした雰囲気を持つ、優しげな若い女性だった。


 


(……この人が、被害者?)


 


「は、はじめまして……白瀬エンリです……」


 


「あなたが……その、被害に?」


 


「いえ……その……私が家庭教師をしている生徒が、“あのセミナー”に通い始めてから、少しずつ変わってしまって……」


 


言葉を選ぶようにして、彼女はゆっくり語る。


 


「“何をやっても上手くいかない”“あの人の言う通りにすればいい”“もう先生はいらない”……そう言って、私との関係も切ろうとして……」


 


その瞳に、じわりと涙が浮かんでいた。


 


「それで、うまくいってるんか? その子は」


 


「いいえ……学校にも行かず、家に引きこもってばかりで……。

私、助けたいんです。本当は、あの子……努力家で優しい子なんです」


 


震える声。その想いはまっすぐで、嘘も誇張もない。


心から、本気でその生徒を救いたいって気持ちが伝わってきた。


 


(……これって、完全にアウトなやつやん)


 


「潤様っ! 今からセミナーへ行きましょうっ!」


 


「潤くん、お願い! ウチらが一緒に入ると目立ってまうし、ウチとノアで外から見張っとくから! 潜入は任せたで!」


 


……ですよねー。


 


「潤さんが……ついてきてくださるんですか?

……心強いです。一人で行くのは、少し怖くて……」


 


彼女が俺を見上げた。


困ったような、それでも信じてくれているような、弱いけど優しい目で。


 


「わかった、わかりました。行きますよ!」


 


こうして、俺とエンリは――


自己啓発セミナー《メンタルサクセス塾》へ、潜入することになった。 




【あとがき小話】


作者『花粉がやばいって……目と鼻が終わってるんだけど』


潤『知らんがな。てか俺の世界でも春は地獄なんだけど? くしゃみでスキル暴発しそうになったわ』


作者『それもう設定崩壊しない?』


潤『いやマジで、才能奪ってる場合じゃないのよ。

花粉からマスク奪わせてくれ。ついでに鼻も閉じたい』


作者『お前のスキル、そういう使い方じゃねえよ』


潤『てかさ、ヒロインの誰も鼻すすってないの納得いかないんだけど』


作者『ノアは絶対しないな』


潤『……あいつ、完璧すぎて怖いわ』


 


作者:pyoco(鼻詰まり中)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ