第147話『俺、追いかけられる』
【読たんへお願い!】
作者の夢──
ヒロインの薄い本です!!(ドン!!)
え?真面目な目標じゃないって?
うるさいっ!!
作者は本気なんです!!!(大事なことなので3回目略)
この夢を叶えるためには──
もっともっと!この作品が知られなきゃダメなんです!!
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評価
ブクマ
コメント(なんでも嬉しいです、雑談感覚でOK)
リアクション
あなたのアクション、全部が……
“読たんの一押し”が、作者の魂の着火剤になるんです!!
あなたが思っている以上に──
あなたのリアクションやコメントに、作者は救われています。
ブクマ、評価、コメント、リアクション。
その一つ一つが、
「ちゃんと届いてるんだ」って教えてくれるんです。
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可愛いけどやべー子たち!
愛しいのに社会壊すヒロインたち!
このバカで全力で尊いヒロインたちを、
もっと世界に広めるために──
お願い!
あなたの「読んだよ」が、作者のエネルギーになるんです!
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今後の目標:
「薄い本、ください」って言われるくらいのヒロインズを育てたい!
その第一歩を、あなたの一票で……!
俺は逃げる。
全力で、死ぬ気で、魂を削って。
幸い、相手は巨体──でかいわりに足は遅い。
いや、“本当に微妙に”遅い。
あと3cm身長が高かったら逆に速くなってたかもしれないギリのラインで“かろうじて逃げ切れてる”。
『早過ぎんだろぉォォォォ!!』
俺が遅いのか、あいつが速いのか──いやそんなのどうでもいい!
脳が酸欠になるレベルで走ってるのに、後ろから「スゥ……スゥ……」って湿度高めの吐息が聞こえてくる恐怖、わかるか!?
──その時、曲がり角!
(右か!?いや左か!?いやどっちもやばい!)
瞬時の判断で、俺は**“もっとヤバそうな方”に賭けた。**
ガラガラッ!!
『いらっしゃいませにゃーん♪』
(あっぶねぇ!今度はメイド喫茶かよ……!)
──いや、猫耳メイド喫茶。
(完全に場違いな俺……そして天国のような空間……)
……どうする? 出る?
いや、この状況で外に戻るのは“即死”と同義。
俺は迷わず中に入り──席に座る。
(ここは……俺の命を救う……最後の聖域……)
注文を済ませ、震える足をテーブルの下で隠しながら呼吸を整える。
ふと顔を上げれば、店員がどの子も可愛い。
優しい声。笑顔。フリフリの衣装。
──これが癒しか……今なら全人類に優しくできそう……
そんなことを思いながら、ラテを待つ俺の耳に──
『おまたせしましたにゃん!♡』
……この声は。
(ま、まさか──いや違う、違ってくれ……!)
恐る恐る振り向くと──
そこには、
「じゅぅぅぅんくぅぅぅん♡ おまたせにゃんにゃんこぉ〜♡」
──地獄の再来。
いや地獄でも「門前払い」されるレベルの“なにか”が、
完全に猫耳仕様でこちらに笑いかけていた。
しかも今回は、
猫耳カチューシャ+チョーカー+鈴付き+フリルメイド服(※胸元パツパツ)という、
“アウトな組み合わせ”フル装備。
(この世界に“アウト”を裁く神はいねぇのか!?)
しかも!
「じゅんくんのご注文、特製にゃんにゃん♡ラテでーす♡」
そう言って差し出されたマグカップには──
**チョコで書かれた「潤♡LOVE」**の文字。
──殺意が湧いた。
いやそれ通り越して**“カフェインアレルギーになりそう”。**
(ていうか何でバレた!?GPS!?俺、今日スマホの電源入れてないよな!?)
(そもそも店員の制服じゃねーだろ!?なぜ誰も止めない!?)
「じゅぅぅぅんくぅぅぅん……飲ませてあげるにゃん♡ あ〜んっ♡」
(誰か!!! 口を開けたら終わる!!!)
もう本能が叫んでいた。
これは“飲むかどうか”の選択ではない。
“生存か死”かの選択だ!
俺は──立ち上がる!
「すみません!この世の終わりを見ましたッッッ!!」
叫びながら、店の裏口を全力で蹴破るように飛び出す!
──逃走、再開。
後ろから聞こえてくるのは──
「ぐふっ♡ 潤くぅぅぅん、待ってぇぇぇぇ♡ にゃおぉぉぉぉん♡」
全力疾走する俺の背後に、
あの声が響き渡り、ついにはガラスまでビリビリ震えていた。
(誰だよ、“声は届く”って言った奴……届き過ぎなんだよ!!)
──逃げた先は、街の公園。
「……はぁ、はぁ……やべぇ……!」
もうダメだ。肺が焼ける。
ベンチに崩れ落ちるように腰を下ろし、周囲を確認する。
(……いない。よし。いない……たぶん)
夕暮れの光が、公園の木々を金色に染めている。
風が心地良い。
老人たちが将棋を指し、犬が散歩し、子供がブランコで笑う。
──平和な公園。
(……だよな?)
ちらっと視線を左に向けると──
「……」
(……ん?)
ベンチの隣に、ガタイの良い老人が座っていた。
白髪。杖。シワの深い顔。
──ただし、異様に胸板が厚い。背筋がピンッッとしてる。
(……おい待て)
(なんで老人が“首筋にチョーカー”巻いてんだよ!!!)
──全身に戦慄が走る。
『また来やがったァァァァァ!!』
即・立ち上がって全力疾走!
──逃げる!
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向かった先は、コンビニ。
だが──
(……なんか入り口に、ヤケに背の高い店員が……)
店の前には、明らかに190超えの**“コンビニ制服を着たデカすぎる店員”**が立っていた。
名札には──
『ミ・リ・ー』
(バレバレすぎるだろお前ェェェ!!)
制服はパッツパツ。
名札は手書きでマジック。
腰には鈴がついてて、風が吹くたびに「チリン♪」と鳴ってる。
俺はコンビニの自動ドアすら通らず──
『店員が目立ちすぎてて通れねぇよ!!!』
絶叫しながらまた方向転換!
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次の瞬間には──
俺は路地裏のベンチにへたり込んでいた。
「……くそっ、どうなってんだよ……なんで……」
(なんでどこにでもいるんだ……?)
誰かに尾けられてる──そう思った瞬間。
「ふぅ〜〜、今日はいい天気にゃんこぉ〜……」
──聞き覚えのある、終末のフレーズ。
ゆっくりと、恐る恐る隣を振り向くと……
もう、いた。
ベンチのすぐ横に、**さりげなく“パーカー姿の擬態男”**が座っていた。
「にゃふぅ〜……隣、失礼するにゃ♡」
俺の喉が詰まる。
(──なんで……!?)
(追ってくるどころか……先回りしてやがる……!?)
──静かな絶望。
「じゅぅぅぅんくぅぅぅん……どこ行っても、会える運命だね♡」
(運命が濁点だらけなんだよお前との間だけはァァァァァ!!!)
【あとがき小話:ユズハの夏の休日 — 一日編】
09:30
(※休日なので爆睡中)
ぐーすかぴー。抱き枕をきゅっと抱いて、寝返りひとつ。
「……むにゃ……潤先輩……それはちょっと反則かもですよ……♡」
寝言の内容は、小悪魔のくせに割と夢見がち。
そして本人は完全に記憶にない。
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10:00
ゆっくり起床。
ベッドの上で髪をかき上げ、スマホを手に取り──
まず開くのは潤のSNS。
「ん〜? 今日も更新なし、ですかぁ〜?」
言いながらにやけるその顔。
完全に“更新を待ってた顔”。
「……あ〜あ。会いたいな〜……なーんて。ふふっ、言うだけならタダですよね?」
誰もいない部屋なのに、ちょっと照れ笑い。
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11:30
リビングで音楽かけながら、冷たいドリンク作り。
氷をカランと鳴らしながら、
「ねぇ、潤先輩がもし今ここにいたら、あーん♡ってしてくれますぅ?」
とか言いながら、ストロー咥えてくるくる回す──
でも、そのまま無言で天井を見上げる時間ができちゃう。
「……ほんとに来てくれたり……しませんかねぇ、突然」
その瞳、ちょっとだけ寂しそう。
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13:00
外に出る。目的は「スイーツ巡り」と「偶然の出会い(妄想)」。
でも、
「あれ〜? 先輩がたまたまこのカフェにいたら〜? とか、ないか〜」
とか言いながら、スマホのカメラロールには**「映える潤向け写真」**ばかり。
自撮りに見せかけて、テーブルのドリンクと顔半分とか──
「この距離感が、先輩の目線ってことですよ〜♡」
みたいな“偶像用素材”を大量生産。
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15:00
日差しを避けて映画館へ。
ホラーとか恋愛映画とか──なんとなく一人で観ててもつまらなくて。
「横でびくってなる潤先輩、ちょっと見たかったかも〜……なんて♡」
でも、手を繋がれる想像までしてちょっと赤くなってる。
「え、なに照れてんの私……バカ……でも……ふふ、アリかも♡」
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17:30
買い物の帰り道。
突然、店先で水着のディスプレイが目に入る。
「ん〜……やっぱ白か紺がいいかな〜? 先輩どっちが好きかな〜?」
他人の視線も気にせず、店先で水着に指を這わせて、
「え?これ見てるんじゃなくて、潤先輩に見せること考えてるんですよぉ?」と、誰もいないのに挑発的にウィンク。
……でも、数歩後ろで静かにため息。
「ホントに見てくれたらなぁ……先輩……」
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19:00
部屋に戻ってシャワー。
湯上がりのスチームミストを浴びながら、化粧水をぽんぽん。
「だ〜れも見てないのに、こんなにケアするのってバカみたい……あ。でも、もし明日会えたら……」
潤に「今日いい香りするね」って言われる妄想で、
全力でトリートメント塗ってる。
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20:30
ベッドに転がって、お気に入りのぬいぐるみ抱きしめながら、潤の画像フォルダをスクロール。
「え〜これ絶対不意打ちで撮ったやつですよね〜! でも顔は整ってるって……罪深い〜♡」
そのまま、ぬいぐるみ抱きしめてゴロゴロ転がる。
「ねぇ先輩? もし今電話かかってきたら、速攻で甘え倒しますよ? はぁ〜……来ないかなぁ……♡」
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22:00
眠る前にお布団へダイブ。
スマホ片手に、LINEのトーク画面を開いて──でも何も送らずに眺めるだけ。
「“会いたいです♡”って送ったら、先輩……なんて返すかなぁ……」
そう呟きながらも、
画面はそっと閉じられる。
「……バカ。ちゃんと、こっちから言わせる気ですか?」
でもその口元は、ずっと笑ってる。
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作者:pyoco(“翻弄する側”が、一番落ちてる)




