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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第2章『作者がやりたいことやるでしょう』
168/263

第146話『俺、ラブアンドピース』

【読たんへお願い!】


作者の夢──

ヒロインの薄い本です!!(ドン!!)


え?真面目な目標じゃないって?

うるさいっ!!

作者は本気なんです!!!(大事なことなので3回目略)


この夢を叶えるためには──

もっともっと!この作品が知られなきゃダメなんです!!



評価

ブクマ

コメント(なんでも嬉しいです、雑談感覚でOK)

リアクション


あなたのアクション、全部が……

“読たんの一押し”が、作者の魂の着火剤になるんです!!

あなたが思っている以上に──

あなたのリアクションやコメントに、作者は救われています。


ブクマ、評価、コメント、リアクション。

その一つ一つが、

「ちゃんと届いてるんだ」って教えてくれるんです。




可愛いけどやべー子たち!

愛しいのに社会壊すヒロインたち!


このバカで全力で尊いヒロインたちを、

もっと世界に広めるために──


お願い!

あなたの「読んだよ」が、作者のエネルギーになるんです!



今後の目標:

「薄い本、ください」って言われるくらいのヒロインズを育てたい!


その第一歩を、あなたの一票で……!


しばらくしていると、久松先輩が──

むくり、とゾンビのように起き上がってきた。


 


『潤君……おはようっす……腹減った……なんか買いに行くっす……』


 


その瞬間──


ぐぅぅぅぅぅ~~~~~~~~


……って、腹の音で地響き起きてません!?

音だけは完全に怪獣クラスなんだけど!


 


そして、ふらっ……ふらっ……


 


『お、おい先輩!?』


机にごつん──

椅子にがたん──


……ピタゴラスイッチかよ。


 


『もう! わかったよ! 買ってきますよ! 何が欲しいんですか!?』


 


『自分で選んだ! カップ麺だから……!』


ぐぅぅぅぅ


『美味しんでしょーがーーー!!』


 


ぽこぽこぽこぽこ!


 


『イテッ、わ、わかったから殴らないで!? ならもう不安なんで、俺も……ついていきますよ!!』


 


──かくして。


深刻な栄養失調(?)の久松先輩を連れ、俺は近くのコンビニへと向かうことになったのだった。


『先輩? どこまで行くんですか……? もうローソンもファミマも通り過ぎましたよ?』


 


『今日は蒙古タンメンにトッピングの気分なんっす~』


 


え……普通のセブン飯なのに言い方がプロっぽい!

っていうか「気分」ってなに!?気分で店を三軒スルーすんな!


 


『潤君は、まさか──どノーマルで食べるトーシローっすか?』


 


『カップ麺に素人もプロもないでしょ……』


 


『ふっふっふ……これだからカップの世界を知らない者は……』


 


いや、知らねーよその界隈!!


ラーメン評論家みたいな顔しやがって!

お湯を入れて三分のくせに!!


 


そう思いながらも、俺は無言で後ろをついていった。


 


──到着、セブンイレブン。


『いらっしゃセーッ!!』


自動ドアの音がまだ閉まりきってないうちに、久松先輩は迷いなく蒙古タンメンを2つカゴにぶち込む!


 


そして──納豆、ゆで卵、韓国海苔。


 


(えっ……うまそう……くそ……なんかムカつくけど、うまそう……)


 


だがそれはまだ序章──


 


『忘れちゃいけないのがコレっすよ〜〜! セブンプレミアムの──豚の角煮ぃ!!』


ドヤ顔で角煮を掲げる先輩。


 


『3ヶ月に1回の贅沢なんっす……今日は特別講義っすよ……カップ麺とは……ッ!を教えてやるっす……』


 


(なんだよ……なんだよその熱量……)


 


『……先輩、俺……どこまでも着いていきます!!』


 


──というわけで、ラーメンアーティストのレクチャー付きで会計を終えた俺たちは、店を出て帰路についた。


 


その時だった。


 


ズシン……ズシン……


 


──明らかに空気の違う男が、向こうから歩いてくる。

プロレスラーかってぐらいのガタイ。Tシャツが破けそうなほどピッチピチ。腕が太すぎて影ができてる。


 


あいつだろォォォォ!? 絶対あいつだろォォォォ!!!


 


『せ、先輩!!』


 


『ちょっと! な、何するっすか潤君!?』


俺はとっさに久松先輩の手を引いて、裏道にダッシュで飛び込む!!


 


『無理無理無理無理無理〜〜〜!? なに!? どう倒せってんだ!? あんなの!?』


 


息を切らす俺の横で、久松先輩がフラッと立ち上がり──


 


『はぁ……こういうときは……』


 


息を整えて──


 


『お巡りさーーーん!! 変出者っすーーーー!!!!!』


すると──


 


「そこの君! 止まりなさい!」


 


『え?』


思わず立ち止まったのはあの大男。気づけば四方八方から制服姿が──


 


「ダメだよ〜そんな格好で歩いちゃあ! かなりね!苦情来てるの!」


「ほら、こっち来て話聞こう? ね?」


 


どうやら……

もともと別件で通報されてたらしい……。


 


(いや、それにしても……服装アウトすぎるだろ!?)

(サイレントアサシンといい、この世界のプロ……方向性どうなってんだ!?)


 


──だが俺は今! 全身全霊の叫びをこめて!


 


『そんな格好してるからだァァァァァァァ!! 捕まるんだァァァァァァ!!! バァァァァァァカァァァァァァァァァ!!!!!!』


 


叫んだ。全力で。


魂の絶叫だった。

理不尽な恐怖からの解放を込めた、叫びだった。


 


──そして今、俺は思う。


 


今日は──

いつもの5,000倍、カップ麺が美味い気がするッ!!


 


こうして──

俺と久松先輩は電柱社へと無事に帰還した。


 


久松先輩特製、トッピング全部乗せの蒙古タンメンを食べながら、俺たちは静かにその余韻に浸っていた。


 


『最高っす……これでリアちゃんの無茶振り……あと3回は耐えられそうっす……』


 


『ああ……まさか……カップ麺の世界が……これほどまでとは……』


 


幸せとは──こういう日常のことを言うのかもしれない。


 


──その時だった。


 


ガチャッ。


 


『じゅぅぅぅんくぅぅぅぅぅん♡ ミリーがギューしてあげるのぉぉぉ♡』


 


……は?


 


声は──ミリー。

だが──その声質は……


 


(ゴリッゴリのオッサンボイスぅぅぅ!?)


 


恐る恐る、ゆっくりと振り返る俺──


 


そこには、


 


・パッツパツの子供サイズワンピース

・ミリー風の茶色いウィッグ

・そしてヒゲ面のガチムチオッサン(180cm・たぶん100kgオーバー)


 


という、どう取り繕っても地獄絵図が立っていた。


 


『ギュ〜〜♡』


 


『ぎゃあああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?!?』


 


ハグは、なんとか紙一重で避けた。


キモい……キモ過ぎる!!


『近寄るなァァァァァァァァァ!!!』


 


俺は部屋を飛び出す。


いや違う。これは逃走だ。全速力の、全力逃走だ。


 


『なんなんだよあの変態野郎はァァァァァァァァァ!?!?!?!?!?』




【あとがき小話:リアの夏の休日 — 一日編】


06:00


目覚めは静かに。アラームは使わない。

自然光と体内時計が告げる「いつも通りの朝」に、リアは軽くまばたきをするだけ。


「……今日も、変わらず朝が来ましたね」


身支度を整える手の動きも無駄がなく、習慣に一切の迷いはない。

けれど、鏡越しにふと立ち止まり──


「……このまま何もしなければ、“変わらない”まま、ですか」


表情の変化はないまま、瞳だけが僅かに揺れた。



07:00


朝食は冷製スープとトースト、サラダを軽く。

食べながら、タブレットでニュースと──潤のSNS投稿の履歴を確認。


「昨日の更新は……午後8時17分」


何の意図もないかのように見えて、

ログイン時間、書き出しの傾向、絵文字の有無──全て記録され、データに落とし込まれていく。


「“今日は珍しく早めの更新”……ですか。……ふふ、面白いですね」


誰にも聞こえない笑みは、意識的に抑え込まれる。



09:00


近所の大学図書館へ。目的は資料の閲覧──のはずが、

持参したメモにはなぜか**「潤が好きそうな夏の話題」**のリストが並んでいる。


・夏祭りの起源

・スイカの品種と糖度の差

・蝉の生態と騒音レベルの相関関係


「……この辺り、会話のとっかかりにはなるでしょうか」


真面目すぎる下調べをしながら、リアは本のページを静かにめくる。

その横顔は誰より真剣で、でも少しだけ──不器用に、恋をしている。



12:00


帰宅後、冷やし中華を手際よく準備。

でも「潤なら辛子は入れないだろう」と推測し、使わずに仕上げる。


「……別に、誰かが食べるわけではないのですが」


それでも、味見しながらどこか納得したように頷く姿には、

“誰かのため”を想定して生きる優しさが滲んでいる。



13:00


エアコンの効いた部屋で、ノートPCを開き分析作業。

けれど、集中力は完璧でも、カーソルはついSNSの方に寄ってしまう。


「……今日も、反応はなし。……別に、期待など……していません」


そう言いながら、指は止まる。

そしてそっとタブを閉じる。


「“会わない時間こそ、己を整えるべき”──でしたね」


誰に向けるわけでもなく、静かに自分へ言い聞かせるように。



15:00


散歩がてらに書店へ。

新刊コーナーの端で立ち止まり、思わず手に取ったのは──


『心理誘導と日常会話における無意識影響論』


「……これは、潤が以前、話題にしていた……」


胸が小さく跳ねる。

しかしすぐに理性で沈め、静かにレジへ向かう。


“欲しいのは本ではなく、あなたの声”だなんて、

言えるはずもない。



17:00


帰宅。静かな部屋で読書。

しかしページが進まない。

耳が蝉の声や外の雑音を拾ってしまう。


「……隣の部屋の子ども、今日は遊びに出かけているようですね」


どうでもいいような情報すら、心を紛らわす“音”として必要になることもある。



18:30


シャワー後のリラックスタイム。

普段はつけない香水を手に取る。

ふわりと香る夏柑ベースの香りに、微かに顔を上げて──


「……これは、あの時、少し反応していましたね」


リアにとってそれは、ただの香りではなく、

**過去の潤の“視線の温度”**を思い出させるスイッチでもある。



20:00


夜のまとめノートを書く。

潤の行動傾向、言動パターン、他ヒロインズとの距離感。

すべて冷静に、淡々と──


……のはずだった。

けれど、ページの隅に小さく、走り書きが残されていた。


『次に会ったとき、少しでも“自分だけ”を見てくれるように』


ページを閉じる手が、微かに震えていた。



22:00


ベッドの中。

部屋は静かで、どこか肌寒いほどエアコンが効いている。


それでもリアは、タオルケットを首元まできっちりと掛け、

瞼を閉じながら──


「……潤、今日も……何事もありませんように」


その声には感情がない。

けれど、その祈りだけは、誰よりも切実だった。



作者:pyoco(“感情を抑える”のは、“誰よりも大事だから”)

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