第130話『俺、神にされるって聞いてない』
せんぱ~いっ♡ いつも読んでくれて、ありがとーございますっ♪
でもぉ……ユズハ、ずーっと思ってたんですよねぇ?
感想とかじゃなくてぇ……たとえば今日のランチが神だった!とかでもいいんですよぉ?✨
むしろユズハ的には、アニメの推し語りとか、全然アリ寄りのアリですし~♡
ほらっ、なんか書いたら潤先輩がボケて、ノアちゃんが怒って、リアちゃんが論破して、カエデちゃんがくっついて、ミリーちゃんが踊り出して、エンリさんが全てを包み込む……みたいな?
ね? もうコメント欄が修羅場確定じゃないですかぁ♡
だから遠慮せずに書いてくださいねっ?
ユズハが、ぜーんぶ読みに行きますからっ♡ 逃げられませんよ〜
「リア!リアはどう考えてもこういうの得意ジャンルだろ!?知識欲くすぐられるだろ!?俺の代わりに儀式やってくれよな!な!」
「結構です。私は“やる側”より“見る側”の人間なので。」
即答。爽やかすぎて逆に傷つく。
「カエデっ!お前さっきまでノリノリだったじゃん!映像映えも考えてさ!?やっぱさ、若手社員が犠牲になる方が話題性あるって!」
「うち……こっからは“そっと寄り添うパセリ”で生きていくって決めたんよぉ……」
パセリの自己実現って何!?
必死に擦りつけようとしてみたものの、リアもカエデもテコでも動かない。
(……まぁ、無理もない)
──村人たちが手にしているのは、縄。蝋燭。そして……何だその、謎の灰!?
しかも──
(えっ、よく見たら……数人、ヨダレ垂れてね!?)
(目もキマってんだけど!?!?!?)
──だめだ。理性が死ぬ予感しかしねぇ。
「ほ、ほら、チャマ!?チャマなら何とかしてくれるだろ!?現地コーディネーター的にさ、プロの対応力を見せてよ!な!?ここはお手本を──」
「はい、無理です。あ、もう村人さん待ってますんで、ちゃちゃっと神になってきてくださーい♪」
「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!俺やりたくないやりたくない!マジで誰か助けてくれ!リア!カエデ!チャマ!俺まだ現世でやり残したことあるんだって!」
3人は、揃ってスッ……と顔を逸らした。
(おいおいおいおいおいおいおい!!見捨てた!?今、全会一致で見捨てたよね!?!?)
──その瞬間だった。
ズンッ。
「……ん?」
俺の肩に、手が置かれる。
重い。でかい。硬い。ぬるい。
「──は?」
振り返る間もなく、背後の村人が俺を**ガシィィッ!!**と拘束した。
「まっ──まって!?まってって!!イヤァァァァァァアアア!!」
叫びも虚しく、俺はズルズルと“儀式部屋”へと引きずられていった。
──そして、支度が始まる。
「いやいやいや!?!?それ着るの!?いや着るってか、着てないじゃんこれ!?」
【俺の装備】
・両手に蝋燭(点火済み)
・重要な部分は謎の紐(保護できてねぇ)
・全身に謎の赤塗料(落ちる気がしない)
(いやこれ、遠くから見たら文化的犯罪者だよね!?誰か警察呼べよ!!!)
リア「……これは……」
リアは無言で絶句している。
カエデ「ぷっ……ふふっ……ふふふふっ……」
カエデは口元を押さえて肩を震わせている。
チャマ「ぎゃははははは!! これはヤバいでしょ!!なにその顔!!じゅんくん、妖怪・無慈悲な生贄太郎じゃん!!」
こいつらぁぁぁぁぁぁッッ!!!!
──そして、俺は村人たちの中心へ。
ドンドンドン……という太鼓の音が響き始め、村人が奇妙な円陣を組む。
「は、は!?何!?踊るの!?」
気づいたら俺も手を取られ、村人たちの“ダンス”に巻き込まれていた。
踊りの内容は──
「オレッ!オレッ!ワッショイ!ワッショイ!生贄!オレッ!!」
(誰か振付師を逮捕してくれぇぇぇぇぇ!!)
──それでも、俺は。
踊った。
(どうする!?踊るしかねぇ!!)
(いや違う!!止まったら燃える!!マジで燃える可能性あるから!!!)
頭の中がぐちゃぐちゃになる中──
【俺、ノリだけで宗教儀式に順応中】
というテロップが浮かびそうなレベルで、俺は全力で“神の舞”を踊りきった。
「ワッショイ!オレッ!……おれぇぇぇぇ……(涙声)」
――――
儀式も無事(?)に終了し、俺たちはようやく“村の説明”とやらを聞く段取りになった。
──だが、その前に。
(俺の服どこだよ……)
塗料まみれの民族衣装(下半身:ほぼ縄)で立たされてるこの状況、羞恥の極みである。
というわけで俺は、そっと列を離れ、気配を殺して脱出を図る。
「……頼む……俺の服……どっかに……」
気をつけろ。こういう時に限って謎の儀式第二部とか始まるんだよ。
「この塗料……肌に染み込んでんじゃねぇの……てか臭っ!? 俺なに塗られた!?」
──俺は泣きそうになりながら、村長の家(という名の掘立小屋)に忍び込んだ。
(……申し訳ない。悪いこととは分かってる。でも俺の尊厳のためだ)
部屋の中を探っていくうちに、畳まれた敷物の下──
「……ん?」
何かが“コツン”と音を立てた。
(階段……?)
隠し扉を開けると、そこには明らかに“場違い”なコンクリート製の階段が、地下へと伸びていた。
まるでそこだけ現代日本。文明が顔出しすぎだろ。
(なんだこれ……あきらかに異常だろ……)
誰も見ていないことを確認し、俺は階段をそろ〜っと降りていく。
──すると、下の方から声が聞こえてきた。
※葉山潤は翻訳機をつけております
「ダッハハ!あの日本人の男よぉ、縄でアソコ隠しきれてなかったぞ!」
「しかも“例のスープ”飲ませたら泡吹きやがって!バッカじゃねーの?」
(……え?)
急いで階段の陰に身を潜め、そっと中を覗く。
そこは──
「クーラー完備!?」
「冷蔵庫!? テレビ!?」
「え、ええええええ!? Switchしてるぅぅぅぅうううう!?」
目の前にあったのは、まるでオタクの秘密基地。
だが、奴らの会話は──その100倍ヤバかった。
「やっぱ取材クルーはチョロいよなぁ!“秘境の集落です”って言えば即釣れるしよ」
「しかも今回のネーチャン達、全員カワイイじゃん。あいつら売ったら相当儲かるぜ」
「男の方は……あー、あいつはキショいし……誰も買わねぇか……」
(売るってなにを……!?)
「ま、ネタばらす前に記念撮影はしとこうぜ。アソコ縄男の顔マジウケるしw」
──俺の、俺の尊厳が……ッ!
ギリギリギリギリ……!
拳を握りしめる。
プルプルと震える体が怒りで火照る。
(よくも……よくも……俺の貞操(と信頼)を……)
「ぶっとばぁぁぁぁぁぁすッ!!」
バンッ!!
怒りのままに扉を開けて、俺は中に突っ込んだ。
──と、そこにいたヤツらがゆっくりこちらを見た。
「お、来た来た。縄男www」
ガチャ。
「──って、銃持ってるううううう!?!?」
男がニヤリと笑いながら、拳銃を構えたその瞬間──
「……あっ、え、えっと……見間違いですぅ〜〜〜」
バタン。
静かに扉を閉めた。
俺は背筋を伸ばし、凛とした態度でくるりと踵を返し──
「失礼しましたぁぁぁぁぁああああああ!!!!!」
──バンッ!!
発砲音。
俺の頬を掠め、壁に弾痕が残る。
(死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬぅぅぅぅぅ!?!?)
「助けてえええええええええええええ!!!!!」
民族衣装のまま、尻を叩きながら全力でダッシュ。
縄がパタパタと踊っている。
命の危機に瀕して、今、俺は……本気で走っている──!
あとがき小話『作者、人格の安定性を問われる』
リア『最近、読たん……つまり読者の皆さまから、クレームが来ております』
潤『お、マジか。内容は?』
リア『「唐突なパンツ語り」──「薄い本の布教」──からの「哲学や真面目モード」……作者が最も“ブレている”と』
ミリー『えぇ〜、そんなことないよぉ? いつもハチャメチャでミリーは好きだよ〜?』
ユズハ『うんうん、ユズハも結構ノッてますよぉ♪ 読たんも楽しんでくれてる……はず?』
リア『……問題は、その“ハチャメチャ”が“作者本人の人格の不安定さ”に直結していることです』
作者『違うんだよ〜〜〜……あれだよ!コナンの逆なんだって!』
潤『コナンの逆ってなんだよ!?』
作者『ほら、“見た目は大人、中身は子供”みたいな……でも俺は“中身が子供で、見た目も子供で、精神年齢も子供”みたいな!?』
潤『完全アウトじゃねぇか!』
リア『つまり……“見た目も中身もやばい”と』
作者『いやいやいやっ!? ほら、作家界隈って、優しい人多いじゃん?』
作者『俺みたいなやつでも、受け入れてくれてさ〜、ついつい嬉しくなっちゃって……』
作者『「一緒にバニー服で踊ってくれそう」とか思っちゃうんだよね!えへへ!』
潤『えへへ、じゃねぇよ。事案じゃねぇか。』
リア『……その発言です』
リア『真面目なことを語った直後に“バニー服で踊る”というワードを発する……』
リア『だから、ふざけているのか真面目なのか、判別が困難なのです』
作者『え?……だって、どっちも本気で言ってるし……』
潤『そっちの方がヤベーよ!!!』
リア『最終的な結論ですが──』
リア『読たんが“作中で最も信用できない人物は作者”と考えるのも、無理はないでしょう』
作者『えぇぇぇぇ!? そこまで!? 俺この世界の“神”だよ!?』
リア『神がバニー服で薄い本の布教してたら、誰も信仰しません』
潤『説得力ゼロだな……』
ユズハ『でも、X(旧Twitter)でなら普通にいそう……♡』
ミリー『うんうん♡ 作者って読たんと遊びたいだけなんだよね〜♡』
リア『その“遊び”の範囲に、人格崩壊と倫理破壊が含まれているのが問題なのです……』
──
こうして今日も、あとがきはカオスで幕を閉じた。
読たんの信頼と、作者の安定……
どちらが先に崩れるか、それは誰にもわからない──。