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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第2章『作者がやりたいことやるでしょう』
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第127話『俺、飢餓と理性の境界線で殴り合う』

えへへ、いつも読んでくれてありがと〜っ♡


なろうのコメント欄って、ちょ〜っと静かめだけど、

感想じゃなくてもぜんっぜん大丈夫なの!

「今日あつかった〜!」とか「最近アニメなに見た?」とか、

ふつーのつぶやきでも、ミリーすっごくうれしいよっ♪


コメントにはね、潤くんとか、他のヒロインのみんなが

こっそり(?)反応することもあるんだ〜♡

だからだからっ!

作品の外でも、い〜っぱいお話できたらうれしいな〜っ♪


これからも、ミリーと一緒にぴょんぴょん楽しもっ!♡


──深夜2時。


「……寝れねぇ……」


「……せんぱい、胃袋が……鳴いてますぅ……」


俺とユズハ、再びソファに戻っていた。


寝ようとしてベッドに入ったはずが──

目が覚めるたびに頭に浮かぶのは、ブロッコリーと……プリン。


「なんか……逆にお腹が空きすぎて、幻聴が……」

「せんぱ〜い、ユズハ今“カロリー”って音が聞こえたんですけど……空耳ですかぁ……?」


(空耳じゃない、たぶん俺の脳が叫んでる)


「てかさ、ノアのあの晩飯……“献上ブロッコリー”って札ついててもおかしくないレベルだったよな……」


「ねぇねぇ、せんぱい。ひとつだけ……提案、してもいいですかぁ?」


「……言ってみな」


ユズハが、耳元で囁いた。


「……コンビニ、もう一回……行きません?」


「お前の中の天使と悪魔、両方ユズハじゃねぇか……!」




──玄関前。


さっきと同じミッション開始。


俺「確認しよう、財布は……ない」


ユズハ「でもっ!でもですねっ!」


ユズハが俺のジャージのポケットをガサゴソやって──


「じゃーん♡ 350円、発見〜♪」


「奇跡のポケット資産!?マジで出てくんのかよ!?」


「これでもう一回プリンいけますよぉ〜! ね?ね?」



──深夜のコンビニ(2回目)


「プリン……プリン……」


「ねぇ、せんぱい。“濃厚焼きチーズパン”ありますよ、ラスト1個♡」


(よりによって!よりによってパンが1個しかねぇのかよ……!)


「……ユズハ。これは……お前にやるよ……」


「……せんぱい、そんなこと言われたら……」


「じゃ、遠慮なく──」


「──って取るんかい!!!!!」


一瞬でユズハが手を伸ばす。


だが、俺も条件反射で手を伸ばしていた──


「ガッ!!」


「ガッ!!」


「や、やめっ、俺が!俺が先に空腹だった!」


「ユズハだってカロリー枯渇してるんですぅうう!!」


バシッ!バシッ!

2人してレジ前でパンの袋をつかんだまま、取っ組み合い。


(誰だよ“ダイエットは心の修行”とか言った奴!これ、ほぼ修羅場だぞ!?)


「離せ!お前にはプリンがあるだろ!?」


「パンとプリンは別腹なんですぅ!!」


「バランス考えろよ!!カロリーのバランス!!」


 


──そのとき。


「……深夜に争うほどの価値、ですか?」


背後から、声。


ゆっくり振り返ると──

そこにはコンビニのガラス越しに映る、日傘のシルエット。


(──ノア!?!?)


「お二人とも、お小遣い350円で“最後の晩餐”を選ぶとは、実に慎ましいですね」


「違うんですノアさん!これは!偶然ですぅ!」


「そう、俺たちはその……偶然に“パンの神”が降臨して……!」


ノアはカツッ、カツッと店内に入ってきて、俺たちの手からパンを“スッ”と回収した。


「こちら、私が預かります」


「うわあああああああああああ!!!!!」


「まだ商品ですぅぅぅうううう!!!!!」



──そして、朝。


「……今日の罰は、これです」


ノアが出してきたのは──


・ランニングマシン(折りたたみ)

・プロテインスムージー(抹茶味)

・そして、“健康朝礼体操DVD 全8巻”


「潤様、ユズハ様。“選んで良い”とは申しません。すべて実行です」


「せんぱい……これ、地獄ってやつですか……?」


「違う。地獄はまだ……これからだ……」


(……誰だよ、深夜のパンごときで殴り合った奴ら)


──まさに俺らである。


──それから、1週間。


早朝5時からのサーキットトレーニング。

夜は糖質ゼロディナーと、筋肉痛MAX腹筋地獄。


そして今日──いよいよ最終日。


「ふぅぅぅ……やりきった……」

「せんぱい、頑張ったぁ……ユズハ、ちょっと痩せた気がする……」


ノアが、静かに体重計を取り出した。


「では、お二人の努力の結果を確認しましょう」


──俺、体感で5kgは落ちてる。

──ユズハも、昨日の運動中に2回くらい倒れてた。


だが──


「潤様、マイナス0.8kg」

「ユズハ様、プラス0.3kgです」


「「増えとるやないかああああああああ!!!」」


ノアが無言で、第二期メニューのファイルを広げる。


「では本日より“新メニュー”を──」


「ユズハ、逃げるぞ!!」

「せんぱい、了解ですぅうう!!」


──逃走開始。


公園の茂みに隠れ、スーパーの試食コーナーで飢えを凌ぎ、ショッピングモールの人混みに紛れ込んだ。


「せんぱい、ユズハ……もう足が限界ですぅ……」

「俺もだ……だが、ここで捕まったら一生ブロッコリー地獄だぞ……」


そして、追い詰められたのは路地裏の行き止まり。


「見つけました」


ノアが微笑む。


「せんぱいが首謀者でぇぇぇす!!」

「こいつが先に脱走計画立てましたぁぁぁぁぁ!!」


互いを押し出し合い、醜くも必死に責任をなすりつけ合う。


ノアは静かにロープを取り出す。


「では、お二人とも仲良く“強制帰還”ですね」


「「やめてええええええええええ!!!!!」」


──こうして“逃亡と裏切りのダイエット戦争”は終わり、俺たちは縄で結ばれ、連れ戻されたのだった。





あとがき小話


 


作者『ふと思ったんだけどさ……古文の表現にすれば、どんなエロいこともエロく聞こえない説、あると思うんだよね』


潤『え、なに?急に文学っぽい皮被せてどこ行こうとしてんの?』


作者『たとえば──


 “かの御方、夜毎に床を共にし、身を重ねられけり”』


潤『いやもう共にしとるがな!!何の婉曲でもないわ!!』


作者『“しとしとと滴る汗、肌を滑りて、互いの想ひ募りぬ”』


潤『濡れてる濡れてる!!アウトだって気づけや!!』


作者『“そはまさに、百花の香をも凌ぐ、至福の交わりなりけり……”』


潤『やめろやぁぁぁあ!!エモいのベールをかぶっただけのガチやないか!!!』


作者『でもこれが源氏物語だったらさぁ、文学だからね?高尚だからね?』


潤『源氏でも許されないからな!?国語教師なら赤ペンでしばくレベルだぞ!?』


 


──作者はまた、“エロと古典の融合”という危険な分野に手を出そうとしていた。

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