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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第2章『作者がやりたいことやるでしょう』
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第119話『俺、大会出る』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!








──その頃、俺は。


ノア邸の女子会が修羅場と化しているとも知らず、

のんきに商店街を歩いていた。


目的はただひとつ。


「コロッケ〜コロコロ〜ケッケッー♪」


そう。

“例の激安揚げ物屋”の1日限定セールコロッケを買うためだ。


(あのサクサク衣と甘辛ソースの黄金コンビ……あれのためなら命賭けられる)


脳内が完全に芋と脂で支配されていたその瞬間だった。


「頭!いましたぜ!!」

「間違いねぇ!あいつっす!」


(ん?)


突然、横道から現れたジャージ&金ネックの集団に──

俺は囲まれていた。


(ちょ、え、待って。俺ただのコロッケファンだよ!?)


見るからにアウトな雰囲気の男たち。

全員、目つきがバリ硬い。


そしてその中心には──


「よう、久しぶりだな」


出た。見覚えのある顔。

かつてノアの件で一悶着あった某組織の、元締めクラスの人間。


(あーーー……やったわ俺。喧嘩の才能ぶっこ抜いたやつや……!)


思い出した瞬間、足がガクガクしてきた。


『えーと……何の御用で……?』


「ビビんなって。あの時の件は水に流したって言ったろ?」


(言ったな?ホントに言ったな!?その場のノリじゃなかった!?)


「でもなぁ……」


男は肩を回しながら言った。


「うちのエースがよ、あんときボッコボコにされてから調子悪くてよぉ?」


(それ、俺が“喧嘩の才能”ごと奪ったからですぅうううう!!)


「で、ちょっと頼みがあってな……」


突然──頭が土下座した。


「頼む!!お前の腕を見込んで、代わりに地下闘技場に出てくれ!!」


(は!?)


「今回の試合、組のメンツがかかってんだ!

 あのエースは無敗だったが、今は見る影もねぇ。

 けど親分には“まだいけます”って言っちまってよぉ……

 もし負けたら、俺らまとめて海に沈むコースなんだわ!!」


(なんで俺、そんな死活問題の継承者みたいになってんの!?)


「頼む!うちの名義でエントリーしてっから、もう逃げられねぇ!」


(え?待って、名義って何!?名前貸した覚えないんだけど!?)




「お礼もする!コロッケでも何でも買ってやる!!」


(買える命の代償、安すぎんだろ!!)


──次の瞬間。


俺は──強引に連れていかれた。


問答無用。

コロッケ片手に問答してたら腕ごと引かれて、ズルズルズルと。


(これってもう……誘拐だよね!?)


「急げ!もうすぐ開幕だ!」

「ワンダフル・ジュン、控室へ!」


(テンション明るいけど内容重すぎるんだよ!!)


──しばらくして。


到着したのは、国立競技場の地下──ではなく。


「……ここ、公民館じゃねぇか!!」


看板には**“〇〇第4地区公民館”**

入り口には「ご自由にどうぞ・本日の予約:格闘技ごっこ」


(“ごっこ”じゃ済まない血の気がリングで飛んでんだけど!?)


階段を下るとそこには、

こぢんまりとしたリング、10列程度のパイプ椅子観客席。

そして──


ガラの悪そうな奴らがギュウギュウ詰めで盛り上がっていた。


「うおぉぉぉ!殺せぇぇ!!」

「次は右フックだろがあああッ!!」


──やだ、怖い。

やりたくない。絶対無理。


(流血してる……!てかあいつ泡吹いてる!?てかさっきの選手倒れたまま動いてないけど!?)


心の中で叫んだが、足はリングに向けて押されていく。


『いやいやいやいや!俺帰りたい!マジで帰りたい!ごめんなさい帰らせてくださいってばぁああ!!』


「おいあんちゃん。俺らが魚の餌になってもいいってのか?」


『うんいいよ!?むしろ俺がこのまま出たら“人間ミンチセット”確定だよ!?見てよあの選手!腕ポパイなんだけど!?』


「だいじょぶだ!お前、あの時の動きはキモかったけど……強かったじゃねぇか!」


(褒めてんのかディスってんのかハッキリしろよ!!)


「それに……な?」


『……それに?』


「逃げたら……な?」


──何も言ってないのに、背後のドアが閉まり鍵が回された音がした。


『いーやーーーーーー助けてぇえええノアああああああああああ!!!』



──その頃、ノア邸では。


ユズハ「せんぱ〜いっ♡ このスープ、スライムっぽく仕上がったんです〜!」


カエデ「潤くんが戻ってきたら、三杯はいけるようにしとくで〜?」


ミリー「ミリーの宝箱どんぶり、さらに具材追加したのーっ♪」


リア「潤は今どこに……ふむ、帰宅予定時刻を過ぎています」


エンリ「……もう少しで煮えるはずです♪」


ノア「ふふ……潤様は必ず戻ってきます。私たちの元へ──」


──料理選手権は、

さらに混沌を深めながら続いていた。





あとがき小話

エンリの部屋にて(深夜0:12)


──作者、そっとドアを開ける。


静かな照明。窓辺のカーテンがゆっくり揺れている。

エンリはデスクに座っていて、ノートパソコンと睨めっこ。


エンリ『……ふむ……この予算だと、来月の機材調達に無理が出ますね……』


(手元には資料の山、コーヒーとチョコが常備)


エンリ『でも……潤さんの負担は極力減らしたいですし……』


(ふぅ、とため息をつきながら、ペンをくるくる回して)


──そのとき、画面端に映るとある通知に目が止まる。


エンリ『……潤さんの……歩数計、ですね? 今日は……えっ、200歩?』


(わずかに目を見開き、無言で立ち上がる)


エンリ『あの人はまた……デスクから一歩も動いてませんか……』


──スマホを手にして、キッチンへ。


エンリ『……夜食、届けた方が良さそうですね……カロリーは控えめで……栄養バランスも整えて……』


(トマトスープを温める手際がやたら早い)


エンリ『……もう、仕方のない方です』


(保温ボトルに注ぎ終わると、小さな紙を添えて)


 ──「あまり夜更かしなさらぬように。あなたの体は、私が守りますから。」


──作者、そっと扉を閉める。


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