表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第2章『作者がやりたいことやるでしょう』
134/262

第115話『俺、尊厳を捨てる』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!








全てはこの一言から始まった──


『あらあらせんぱ〜い♪ 床おいしいですかぁ〜?』


画面の中。潤のキャラは地面に突っ伏し、画面外からザンギエフの巨体が仁王立ち。


『ぐ…………言わせておけばぁぁぁぁぁぁッッ!!

いつまでも見下ろせると思うなよォォォォ!!』


 


──KO!


 


『これで〜ユズハの100連勝ですぅ〜☆』


 


勝てるかァァァアア!!!!!


このザンギエフ、近づけば

『はい♪ ガチッ⭐︎』で即掴まれるし──


逃げて遠距離から球を飛ばしても、

ジリジリ詰めてきて『はい♪ ガチッ⭐︎』で掴まれるし──


いやいやいやいや!!!


それ反則だろおおおおッ!!


 


そして、気づけば午前4時。


──俺は寝不足だ。


(……悔しい……俺……昨日泣いたもん)


『はぁ……』



『どうなされたのですか?潤様?』


振り返ると、ノアがティーカップ片手に佇んでいた。


『あぁノア……ゲームでユズハに勝てないんだよ……

あの煽りに翻弄されて……俺……俺……』


ノアは、静かにティーカップをソーサーに置いた。


カチャ……。


 


──そして、スッと立ち上がる。


 


『……負けて落ち込む潤様も尊いですが──』


 


『私が鍛え直して差し上げます!!』


 


(え?)


 


『対・ユズハ用“心理干渉無効”戦闘訓練──これより開始します!』



──5分後。


潤は、ノアの作った“特訓部屋(※ただのリビング)”に座らされていた。


机の上には、ノートパソコンと格ゲー用アケコン。


『ではまず、ユズハさんの口調に対する耐性訓練から始めましょう。』


 


ノアが再生したのは──


ユズハが過去に潤を煽ったセリフをまとめた“名言集(音声)”。


\せんぱ〜い♡ 今のはマグレ勝ちですよねぇ?/

\あれ?あれあれ?さっきのジャンプ、操作ミスでしたぁ?/

\ユズハちゃんに勝てないなんて、ど〜思いますぅ〜?/


 


潤『うがあああああああああああああああ!!!』


ノア『いけません潤様!耳を塞いではいけません!これも訓練です!』


 


ノア『次、“空中投げ対策”。潤様のスティック操作が曖昧です。

今から“3Dモデルでザンギエフが空中から迫ってくるVR”を再生します。』


潤『いやそれトラウマ再発するやつゥゥゥゥ!!!』


 


──そして、ノアの表情はどんどん厳しくなっていった。


『潤様。勝てないのは、あなたが“愛の重み”を技に込めていないからです。』


 


(なんの話だよ!?!?)


 


『よろしいですか? ゲームとは──“愛と尊厳の投影”です。』


潤(もう話が哲学なんだよ!!!)


俺はノアとの特訓を続けた……。


それはもう──血の滲む、どころか精神が削れる修行だった。


 


ボタン入力に──一つでも無駄なコマンドが混じろうものなら。


『潤様、今の──左斜め下の入力が0.02秒遅れました』


ノアは無表情でそう告げると、


 


**「鬼の様な反復練習(900セット)」**が始まる。


 


それはもう……

完全にゲームの枠を超えていた。


 


朝──

『潤様、お目覚めですか?ではコマンド確認です』


昼──

『“めくり中段→弱中強→昇龍”コンボ、500セット目、いきます』


夜──

『寝る前に“対ユズハ煽り耐性音声”を流しておきますね』


 


空いてる時間は、ひたすら──


 


「中→中→キャンセル→強→弱→弱→昇龍拳」

「下→前→中→下→後→小足→中足→ガード割り」

「ユズハの煽りに負けない……ユズハの煽りに負けない……」


 


お経のように唱え続けた。


 


(なんで俺……格ゲーやるだけで悟りの境地に入ってるんだ……?)


 


だが──その甲斐はあった。


 


ノアの鬼特訓から3日後──


俺は、再びあのコントローラーを握っていた。


 


『さあ〜?せんぱ〜い?今度は何連敗から始めますぅ?』


ユズハが“格ゲー配信者ムーブ”で俺を煽ってくる。


 


だが俺は、動じなかった。


呼吸は静かに。

指はまるで、舞うように。

心はまるで──修行僧の如く、無心。


 


(落ち着け……お前はザンギエフじゃない……ユズハだ……ユズハは“ユズハ”なんだ……)


──その時だった。


 


『じゅんくーん? なにしてるのー?』


 


カーテンの隙間から、ひょこっと覗き込むように現れたミリー。


彼女は俺に駆け寄るでもなく、ただ画面の前に立ち──

じーっとモニターを見つめる。


 


まず、ユズハの“どや顔”。


次に、画面端で突っ伏す俺のキャラ。


 


またユズハ。


また俺。


ユズハ。俺。ユズハ。俺。


 


『…………』


視線だけでなく、顔ごと左右にブンブン振って、

まるで“脳内にハテナマークを生やしながら”何かを考えている──


 


そして、ぐるりと振り向いて、俺と現実のユズハを交互に確認する。


俺→ユズハ→俺→ユズハ→俺


まるで**“この2人、どっちが強いの?”って比較中のミリー……


 


 


『……あっ』


 


ビビッと光ったような顔。


目がキラーンと輝く。


そこには確かに、“とんでもない何かを思いついた子供”の笑顔があった。


 


『じゅんくーんっ! じゃあ今度は〜ミリーが特訓してあげるーっ!』


 


(え……?)


 


ノアに続いて、ミリー流修行ルート突入……!?


いや、待て、ミリーに格ゲーなんて──


 


だが俺は……もう、どこにでも賭けるしかなかった。


このままじゃ、ユズハの煽りで人格崩壊→社会的死が不可避。


 


『ミリー……頼んだ……!』


 


 


──数分後。


 


特訓スタート。


 


俺の前に現れたミリーは、

いつも通りの笑顔だった。


だが──その奥には、何か……得体の知れない悪意の香りがあった。


 


『じゃあ〜じゅんくん対戦しよ〜♡』


 


『ミリーハンデいる? たとえば片手とか目隠しとか?』


 『いっきま〜す☆ はい♪ガチッ♡』


──KO!


またしても負けた……。


あれだけ血の滲む努力をしたのに……

俺は、また……床を舐めていた。


『あらあらせんぱ〜い♪ おかわりですかぁ〜?♡』


ユズハは画面越しに満面の笑みで煽り倒してくる。


あぁもう、床が俺の居場所になってきた……


──その時だった。


『じゅんくーん? なにしてるのー?』


カーテンの影から、ミリーがひょこっと顔を出した。


(なんでいんだよ!?)


しかも、俺の“土下座KO”と、ユズハの“どや顔”を、

顔をくるくる動かしながら──交互に、何度も、楽しそうに見比べてる。


まるで回転寿司を見る猫のように──


『ん〜……あっ』


目を輝かせ、何かを閃いた顔。


『じゃあ今度は〜ミリーが特訓してあげるーっ!』


(マジか……!?)


ノアに続いて、ミリー修行編突入!?


いや、もはや何でもいい。

このままじゃ俺の精神がユズハの煽りで炭化する。


『ミリー……頼んだ……!』


──そして数分後。


俺は再びコントローラーを握った。


対戦相手はミリー。

正直、格ゲーの腕なんて彼女にあるわけ──


『じゃあ〜じゅんくん対戦しよ〜♡』


まぁ……負けはしないだろ?


『ミリーハンデいる? たとえば片手とか目隠しとか?』


『だいじょーぶー♪』


──10秒後。


『ざぁーこ♡ざぁーこ♡ またお昼寝してるの〜?』


えっ。


『うわ〜、じゅんくんのキャラ……ぴえん顔してるよ〜?♡』


おい待て。


『あれれ〜? じゅんくん、ミリーより弱いんだぁ♡ よっわ〜い♡は〜と♡』


なにこの子。


『え〜? それが全力〜? うっそ〜、ぷぷっ、信じられな〜い♡』


完全に舐めプだ!!!!


そこには、**愛くるしい笑顔で潤の精神を完膚なきまでに破壊する“無邪気な煽りの魔女”**が生まれていた。


『じゅんくん、また床なめちゃってるの〜? えへへ〜♡ 今日も床と仲良し〜♡』


『うわああああああああああああああああああああ!!!!』


──叫びながら崩れ落ちた俺の横で、


ノアが静かにメモを取り出す。


『……“新型心理干渉型・感情破壊ユニット”。発見。』


──だが、煽られれば煽られるほど。


折られれば折られるほど。


潤の操作は研ぎ澄まされていった。


 


(……煽り……負け……煽り……煽り……煽り……)


(俺は……“何と”戦ってるんだ?)


(ユズハじゃない……ミリーでもない……)


(──違う。“俺”だ)


 


──煽りを越えた者だけが、辿り着ける場所がある。


潤、覚醒間近。


“人格崩壊寸前”と引き換えに、格ゲー力だけが異常進化していく。




あとがき小話


作者『今日ガチでネタ思いつかないから、ヒロインズに質問します……コスプレするなら何がいい?』


潤『投げやりすぎる……!もうそのまま本文にしそうな勢いだな……』



ノア『……潤様にお仕えするメイド服以外、ありえません。』


作者『出た!王道にして殿堂入りのメイドッ!!』


ノア『フリルは清楚に。丈は短すぎず、でも潤様の前でだけは……“動きやすい仕様”に。』


潤『なんか怖ぇよ!?仕様って何!?』


ノア『……そして、他の誰にもその姿を見せないよう、撮影は禁止でお願いします』


作者『(え、撮影ダメなの!?!?)』



カエデ『ウチはな~、やっぱチャイナ服やろ!ピッタピタのやつ!!』


潤『即答!?』


カエデ『横からピッて裂けとるやつで、足をガッと見せるねん。もちろん“ご主人……じゃなくて潤くんだけ”に♡』


潤『いや絶対それ村中の男が見るやつだろ!?!』


カエデ『……それ見た瞬間、潤くんが他の男殴り出してくれたらサイコーや♡』


作者『独占欲が物理に転化しとるぅ!』



エンリ『ふふ……私は“ナース服”でしょうか。潤さんに「体温測りますね?」って耳元で……♡』


潤『やめてくれ、俺の体温計爆発するから……!』


エンリ『でも……注射は痛くないですよ?潤さんの痛みは、全部、私が引き受けますから──』


潤『エモいのか怖いのか判断に困るんだけど!?』



ミリー『ミリーはねぇ〜〜♡ 着ぐるみ!!うさぎさんの、モフモフの!』


潤『安心感だけはある!』


ミリー『潤くんに「えへへ〜♡なでて〜♡」ってしながら……中でチューするの!』


潤『着ぐるみの中で!?どんな高度なプレイ!?!?』


作者『読者全員今、頭の中「???」だよ!』



ユズハ『ん〜……やっぱりバニーガールですかねぇ?』


潤『即答でバニーはやばいって!!』


ユズハ『だってぇ〜? 潤様が「その格好で外出るな!」って焦る顔、見たいんですよぉ?』


潤『お前らマジで俺の心臓いじめて楽しいの!?!?』



リア『……私は着ません』


潤『ぶれねぇな!?』


リア『ただし──潤の心拍数が測れるデバイス付きの「白衣」なら、着る価値はあります』


作者『え、それってつまり、コスプレという名の人体実験……!?』


リア『“検証”です。……問題、ありますか?』


潤『1000個ぐらいあるわ!』



作者『はぁい、ということで今回は各ヒロインの“もしもコスプレ”でした!』


潤『うっかり本文で採用しそうな濃度だったな……』


作者:pyoco(俺は……男装ヒロインが意外と好きです)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ