第11話『俺、初めてのデートをする』
【読たんへお願い!】
作者の夢──
ヒロインの薄い本です!!(ドン!!)
え?真面目な目標じゃないって?
うるさいっ!!
作者は本気なんです!!!(大事なことなので3回目略)
この夢を叶えるためには──
もっともっと!この作品が知られなきゃダメなんです!!
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評価
ブクマ
コメント(なんでも嬉しいです、雑談感覚でOK)
リアクション
あなたのアクション、全部が……
“読たんの一押し”が、作者の魂の着火剤になるんです!!
あなたが思っている以上に──
あなたのリアクションやコメントに、作者は救われています。
ブクマ、評価、コメント、リアクション。
その一つ一つが、
「ちゃんと届いてるんだ」って教えてくれるんです。
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可愛いけどやべー子たち!
愛しいのに社会壊すヒロインたち!
このバカで全力で尊いヒロインたちを、
もっと世界に広めるために──
お願い!
あなたの「読んだよ」が、作者のエネルギーになるんです!
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今後の目標:
「薄い本、ください」って言われるくらいのヒロインズを育てたい!
その第一歩を、あなたの一票で……!
「潤さん、これめっちゃ可愛いやろ?」
「潤様……こちらをご覧ください。いえ、私だけを見てください……」
俺は今――
圧倒的美少女ふたりに挟まれながら、アクセサリー屋で右往左往していた。
……って、ちょっと待て。
これ、“調査”って名目だったよな!?
なにこの平和空間! アクセサリー選びって、事件の香りゼロなんですけど!
というか――
(もやしが……家で……もやしが冷たくなってるのに……!)
「潤様、どう思われますか?」
「なあなあ潤くん、どっちが似合う?」
(知らん! どっちも可愛い! でも違いが分からん!)
「う、うん……二人とも似合ってるよ」
ふたりは満足そうに、また別の棚へ。
いやほんとさ、顔面偏差値が高すぎて、アクセサリーの違いが誤差レベルなのよ。
それにしても――
(長い! アクセサリー選び、エンドレスすぎん!?)
「ふぅ〜、アクセサリー選び! めっちゃ楽しかったなぁ!」
カエデが満足そうに腕を組みながら言った直後――
ぱっと何かを思いついたように指を立てた。
「せっかくやし、プリクラ撮ろっか!」
「プリクラ……ですか?」
ノアがわずかに眉をひそめた。
「うんうん、潤くんとの思い出を形に残したいやん?
ほら、最近のプリってすごいで? 顔めっちゃ盛れるし、キス顔でもOKやで〜?」
「き、キス顔は不要です」
「ウチは全然OKやけどな〜♪ 潤くん、ちゅー顔してくれてもええで?」
「潤様、こちらをご覧ください。記録はすべて、私が管理いたしますので」
(え、管理って何!? 俺の顔が個人情報の管理対象になるの!?)
ノアの目がマジすぎてちょっと怖い。
「じゃあ行こか〜♪」
カエデが俺の手を引き、そのままプリクラ機の中へ。
「はい、潤くん真ん中! ウチ右行くで〜♪」
「当然、私が左です」
「ってかめっちゃ近くない!? 近い近い近い!」
顔と顔が数センチ。ふたりともガチの至近距離。
「ほな、撮るで〜! にっこり〜♪」
カシャッ!
「潤様、こちらに視線を……完璧です」
カシャッ!
「ほな今度は、キス風ショットな♪ せーのっ」
「なっ、ちょっ、待っ――」
カシャッ!
(おいィィィィィ!)
――撮影、終了。
プリクラ機の外で、印刷されたシールを見てみると――
「潤様の手を……ふふ、しっかり握れております」
ノアの顔がド真ん中で、俺の手を優しく握るカット。
「うわ〜! こっちウチ、潤くんのほっぺにちゅーしてる風やん! えへへ〜♪」
カエデの顔は角度で完全に“キス寸前”に見える奇跡の1枚。
こんなの心臓持たないわ……
「潤様……少しお疲れのようですね?」
ノアが心配そうに俺を覗き込んでくる。
「ほら、あっちに公園があるやん? ちょっとお茶でもしよ? な、潤くん」
カエデが右腕にぴとっ。めちゃくちゃ自然に密着してきた。
(うおっ……やわらかい感触が……!)
「ちょっとカエデさん? 潤様に、あまりくっつかないでいただけますか?」
ノアがスッ……と左に立ち、睨みを効かせてくる。
「なにゆーてんの。左側は譲ったけど、右はウチの領地やで?」
「右の腕を譲った覚えは、ありません」
(え、領地……? 俺、分割統治されてるの?)
「そもそもこの間、『潤様に抱きつかへん代わりに部屋の合鍵渡す』って言うたん、ノアやろ?」
「……ええ、確かに私は鍵を渡しました。でもそれは、“物理的接触を控える”という約束が前提です」
ノアがピシッと表情を引き締めて、冷静に切り返す。
「その約束を守れないのであれば、鍵の返却を要求します」
「せやから、左には抱きついてへんやん? ちゃんと取引通りや」
(ちょ、待て待て待て! 俺の身体のパーツと鍵の交換!? 当事者の俺、蚊帳の外!?)
「……残念ですけど、それを止めるにはあと4件の取引が必要ですね」
(え、右腕、左足、右足、胴体……ってエクゾディアかよ!)
(誰か、俺の人権を回収してくれ!!)
「ちょっと、ふたりとも落ち着いて! あ、あそこにクレープ屋あるよ?」
「潤様はあちらで、お休みになってください。私とカエデが、買ってまいります」
「……いや、ここはウチがいくわ。アクセサリー選びのお礼に買ってくるわな♪」
ふたりは、なおも火花を散らしながらクレープ屋へ向かっていく。
(……騒がしいけど、こういう日常も悪くないのかもしれん)
――とか思いかけたけどダメだ。
俺は、もやしを脱したい。人生の底辺から這い上がってみせる!
でも、プランは……まったく浮かばない。
ため息をついて、ふと顔を上げると――
『占い』の文字が目に飛び込んできた。
「……占い、ね」
(よし、ちょっと未来のロードマップでも見てもらおうか。俺のもやし脱却コンサル、スタートだ!)
【あとがき小話:質問&コメント大歓迎(ただし圧は標準装備)】
カエデ『は〜いっ!今日はウチとノアで、あとがきコーナー担当するで〜!』
ノア『……はい、潤様の隣が一時的に空いている間に、私たちが対応いたします』
潤(どっちも目的が違うのに、連携だけ無駄に良いのが怖い……)
カエデ『ということでっ☆ うちら──いや、“私たち”に対する質問やコメント、なんでもOKやでぇ〜!』
ノア『お気軽にどうぞ。潤様の観察日記でも、服の好みでも、昨日の晩御飯でも──お答えできる範囲であれば』
カエデ『ちなみにウチの昨日の夜ごはんは、唐揚げと冷奴と、潤くんに構ってもらえなかった味☆』
潤『何その最後の情緒!?食卓に感情のっけるのやめて!?』
ノア『私は潤様のSNSの“いいね履歴”を分析してから、食材を選んでおります。昨晩は豆乳鍋です』
潤『え、なんか怖いくらい正確な好みだったんだけど!?なんで!?』
カエデ『読たんも、“ノアって本当に潤くんのこと好きなん?”って思ったらどんどん聞いてな?』
ノア『答えは常に“はい”ですので、その質問だけは不要です』
潤『アンケート開始5秒で回収率100%みたいな回答すんな!!』
カエデ『てことで、なんでもええから気軽に送ってな〜!“好きな飲み物”とか“潤くんのどこが好き?”とか、“自分のことどれくらいかわいいと思ってるか”とか♡』
ノア『……“潤様のどこが尊いか”なら、パワポにして提出可能です』
潤『どんな方向からでも俺のプライバシーが削られてくるな!?』
ノア&カエデ『それでは、コメントお待ちしてま〜す♪』
潤『あとがきでこんなに圧かけられるとは思わなかったよ俺……』