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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
124/262

第106話『俺、そっちが本気出すなら詰むんですけど?』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!








──プレゼン終了後。


観客席の拍手がまだ鳴り止まない中、舞台袖に消えた俺は、放心状態で壁にもたれかかっていた。


(終わった……いや、なんか勝った……? でも俺何もしてねぇ……いや、してたけど……うそだろ……)


そこに、ゆっくりと歩み寄る足音。


「やってくれたな、葉山潤くん」


──電柱社の社長だった。


スーツの襟を正しながら、堂々とステージに戻っていく。マイク前に立つその姿は、さっきまでと変わらず威厳に満ちていた。


「株主の皆様、本日はご足労いただき誠にありがとうございます」


社長は深く一礼し、淡々と語り始めた。


「先ほどのプレゼン、非常に面白いものでした。だが、我が社の未来は、空気や情緒では変わりません」


(……きた。ここから社長の本気だ)


「我々は数字で語る会社です。利益、成長、信頼。これこそが企業の礎です。我が社の指針は──」


そのとき。


──「潤くんおかわり唐揚げどこー!?」「ノアの字幕また出てるで!」「ねえねえ、ユズハちゃんさ、照明いじって遊んでるよ?」


ざわ……ざわ……ざわ……


社長の声にかぶせるように、ヒロインズが会場のあちこちで好き勝手に動き始めた。


ステージ後方のスクリーンには、またしてもノアの字幕が浮かぶ。


その直前、社長の演説に合わせるかのように舞台の照明が微妙に赤みを帯びる。

ユズハが袖でピースサインしているのが、潤の視界の隅に入る。


《潤様の後ろ姿にも、未来が見える》

(ノアの書いた文言。観客の反応は微妙に止まり、誰も笑ってはいない。ただ、“何か仕掛けがある”と受け取った者がチラホラ……)


社長「……」


会場の一部が顔をしかめ、別の一部は意味を測りかねてざわついた。誰かが小声で「え、今のどういう意味……?」と囁き、別の投資家は苦笑しながら隣に目配せする。


会場の一部が失笑、もしくは困惑の顔。


社長「……我々は……この先──」


──「社長、スライドが……」


社長のすぐ隣で、部下がそっと小声で耳打ちする。


社長「……は?」


部下「いえ、あの、順番が……」


社長「うるさい、黙っていろと言っているだろう!」


──その瞬間、マイクはオンのままだった。


会場に冷たい静寂が落ちる。

誰かが息を呑み、最前列の投資家が眉をひそめる。


投資家A「……あれが素か」

投資家B「普段からああいう口調でやってたんだな」

投資家C「プレゼンは良かったが、こういうところが……」


(……終わった。いや、俺じゃなくて社長が、か)


社長「……っ」


慌てて口を閉じるも、遅かった。空気はもう変わっていた。


──その瞬間、マイクはオンのままだった。


会場、静寂。


ざわ……ざわ……

観客席に不穏な空気が走る。最前列の投資家が眉をひそめ、後方では誰かが小声で「今の聞いたか……?」と呟く。


投資家A「……あれが素か」

投資家B「普段からああいう口調でやってたんだな」

投資家C「プレゼンは良かったが、こういうところが……」


社長「……」


沈黙が重くのしかかる。


そこに、副社長がゆっくりと立ち上がり、壇上へ。


「社長。これ以上は、もう……」


社長は何かを言おうとしたが、拳を握りしめたまま口を閉じた。


副社長は振り返り、マイクを取る。


「株主の皆様。先ほどの騒動と、今の状況を踏まえ、私は提案いたします。代表取締役の交代を──」


拍手が起こる。


「そして──株式会社悪徳リクルートエージェントとの業務提携を正式に発表させていただきます」


さらに大きな拍手。


舞台袖で固まっている俺を、ヒロインズがぐいっと引っ張ってくる。


「じゅんくん、でばんだよー!」

「潤くん、潤くん! 社長交代やで!? 主役ちゃうん!?」「せんぱ〜い、ユズハちゃん達のおかげでしょ〜?」


「いやいや俺なにもしてねぇぇぇ!!」

(……マジで、今日の全部、俺じゃないのに……)


(……本当に……どうしてこうなった……)




あとがき小話


作者『男には……暗黙のルールがある……』


潤『お、おう……唐突だな。で、なんの話?』


作者『例えばだ。小便器が3つ並んでたとして──』


潤『うん』


作者『真ん中には行けない──とかさ』


潤『行くなよ!!そこは“禁忌”だろ!!まだ片方が空いてんのに真ん中に立つ奴、絶対人間じゃねぇよ!!』


作者『あと、隣に立たれたら全身の筋肉が警戒態勢に入るよね』


潤『お前、どんなサバイバル環境でトイレ行ってんだよ!?もはやトイレが戦場なんか!?』


リア『……くだらないですね。排泄における空間配置でそこまで意識を割くとは。非効率的です』


潤『リア!?やめて!論理的に語らないで!この話題に知性を持ち込むな!』


ユズハ『でもぉ〜♡女子トイレって、そういうの無いですけどぉ〜?どの個室でもフリーダムって感じで♡』


潤『そりゃそうだろ!仕切りがあるんだから!こっちは壁が無いんだよ!ノーガードだよ!もう全部オープンワールドなんだよ!!』


カエデ『えっ、男子トイレってそんな緊張感あるん!?ウチ、男子やったら毎回腹壊すわ……』


潤『正解だよ!!その想像、正解のやつだよ!!』


ノア『……潤様、今後は“個室優先”で行動されてはいかがですか?他者との距離が気になるなら、私が監視しておきますので』


潤『それもそれで怖いんだけど!?何監視されんの!?音!?角度!?使用時間!?情報量どうなってんの!?』


ミリー『じゅんくん、ミリーと一緒にトイレ行けば安心だよ〜♡きっとぜーんぶ守ってあげるの〜♪』


潤『なにその提案!?怖い怖い怖い!!“優しさで死ぬタイプの地獄”が今目の前で展開されてるぞ!?』


エンリ『……潤さん、そういう時は“我慢する”という選択肢もありますよ?体にもいいとは限りませんが……ふふ』


潤『それただの拷問だから!!そしてなにその“微笑んで追い込む”スタイル!!』


作者『ということで、男子トイレは戦場。誰とも目を合わせず、会話厳禁、己との戦い──』


潤『お前一体何を語ってんだよ!?あとがきで!!てか読者ついてきてんのこれ!?』


リア『離脱率、現在上昇中です』


潤『だろうな!!』


作者pyoco(でも男子読たん……ちょっとわかってくれたはず……)

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