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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
123/262

第105話『俺、しゃべっただけで伝説になるとか聞いてない』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!







──プレゼン開始5分前。


(台本が……ない。どこにも……ないッ!!)


控室。俺は鞄の中身をぶちまけて、半狂乱になっていた。

シャツは汗でべちょべちょ。震える指先から紙が滑り落ちる。


「ユズハ……お前、まさか……!」


「せんぱ〜い? 台本って、“過去の自分”に縛られるって知ってました? アドリブ、最高なんですよ〜?」


「それを“捨てた”って言うんだよ!!」


「え〜、でもカエデちゃんも言ってましたよ〜?

『潤くんやったらなんとかなるやろ〜』って♪」


(裏切り者が増えたーーーッ!!)


「じゅんくん、ファイト〜! ミリー特製・お守り唐揚げ、詰めとくねっ!」


「今そういうのいらねぇ!!」


──そのとき。


ズンッ


重低音と共に流れ出す荘厳なBGM。

まるでラスボスの登場。


(……なにこの緊張感、RPGの最終決戦か!?)


スクリーン下には、でかでかと字幕が出る。


《潤様の沈黙は、深き思索の証》

《潤様は、すでにすべてを見通しておられます》


──観客席では一瞬ざわめきが起き、すぐに静まり返る。

誰もが言葉を失い、字幕の意味を測りかねて固まっている。

気まずそうに視線を逸らす者、真顔で頷いているふりをする者──

そのどれもが、「何が始まるんだ……?」という戸惑いに満ちていた。


俺「……ノアだな?」


ノア「はい、ノアです」


俺「即答かよ!!」


ノア「潤様に相応しい“神格化演出”を。完璧でしょう?」


(完璧にカオスだよッ!!!)


司会「それでは──株式会社悪徳リクルートエージェント、葉山 潤様のご登壇です!」


(ああ……始まってしまった……)


──俺はスキルをそっと発動する。


【スキル発動:《会見演出(Lv4)》】

効果:スピーチ時、構成・抑揚・印象が自然最適化される。

※ただし演技力が低いと逆効果。


(……博打だな)


壇上から見下ろす会場。

100人近い投資家が、全員“沈黙”で俺を見ている。


(緊張しすぎて吐きそう……)


「ど、どうも……葉山です……」


──マイクの高さが合っておらず、無様な中腰。


(あ、これ完全に“やばい人”扱いされてる)


「こ、こちらが……会社の……概要になります……」


──1枚目スライド。

白背景に社名とスローガン。


「未来の可能性を広げる技術革新」


投資家A「……よくあるやつだな」

投資家B「無難すぎる」


(滑ってる……ヤバい……)


「そ、そしてこちらが……提携後の……シナジー効果を……」


──2枚目。数値・フロー満載。内容、俺にもよくわからない。


投資家C「ふむ……」

投資家D「まあ、定番だな」


(ユズハ、今からでも台本返してくれない?)


──次のスライド。


突然の柴犬しかもドアップ


(いや、誰だよこの犬!?)


ステージ袖でテヘペロしてるユズハが目に入る。


(犯人、見〜っけ☆じゃねぇぇ!!)


投資家たちがざわつく。


「こ、これは……柴犬です」

「この柴犬は……た、多分……イメージキャラクター……的な……?」


──どよめきが強くなる。


次のスライド。


棒グラフ。タイトル:『しっぽの角度と社員のやる気』

また柴犬がコスプレして登場。


(また犬!?)


ノア「皆様。これは潤様の“遊び心”を形にした演出です。仕事に必要なのは、数字と情緒。違いますか?」


投資家E「……意外と深いな」

投資家F「ユーモア、大事だな」


(……え、評価されてる……?)


──空気が少しずつ変わっていく。


──スライド8枚目。


グラフと英語と数字がびっしり詰まったスライドが現れた。

(えっ……なんだこれ。読めねぇ……俺でも意味わかんねぇ!!)


「えーーと、こちらはですね……その……“フルミュルゼ効果”を……応用した事業戦略の一端となります」


(……言った!? 適当に言っちゃった!!今“フルミュルゼ”って言った!?!? なにそれ!?)


──ざわっ。


投資家たちがざわつく。


投資家A「まさか……フルミュルゼ効果ですか……」

投資家B「博識だな。私レベルでもうろ覚えだが……確かにこれは、その文脈に沿う」

投資家C「おお、私は知ってるぞ。あれだ、脳と環境の相互作用による……その……なんとか」


(えっ!?!?!?!? あるの!? 俺だけ知らないやつ!?!?)


──会場の空気が、一気に“理解者モード”に切り替わる。


「そう、“選択と統合のパラダイム転換”を、現場の直感に昇華する──これが、フルミュルゼ効果です!」


(うわああああああ!!! どうなってんだよこの会場!!)


最後のスライド。


「僕たちは、誰もが“もう一歩”を踏み出せる世界を作ります」


──沈黙。


投資家たちは、しばらく無言でスライドを見つめ──


投資家A「……その言葉、面白いな」

投資家B「こいつ……できるぞ?」


(……なんでだよ!?)


──プレゼン終了。控室。


ユズハ「せんぱ〜い、ね? アドリブ、クセになるでしょ〜?」


カエデ「潤くんが変な空気に包まれた瞬間、ウチ、ちょっとときめいたわ〜」


ミリー「じゅんくんの唐揚げ、会場でも配ればよかったのにぃ〜」


ノア「潤様……次回も演出、任せていただけますね?」


俺「いやマジで全員謹慎だよ!?」


──ネットでは翌日、こう呼ばれるようになる。


「沈黙で空気を支配する男」

「柴犬と契約しそうな社長」

「#潤様 #柴犬社長 #しっぽのグラフ」

「あの“しっぽのグラフ”、忘れられない」


──“しゃべっただけで伝説”と呼ばれた男の、最初の伝説だった。




あとがき小話


作者『潤……俺、禁忌犯そうかな……』


潤『やめとけ!!お前は普段から禁忌で構成された人型ナニカだろうが!!』


作者『でもさ〜、ヒロインたちの“背の順”って気にならない?読たん的に』


潤『まだわかる。そこまでは情報としてギリわかる!』


作者『ならば俺はその先へ行く……!次は“バストサイズ公開”だァ!!』


潤『何を超えてんだよ!?越えていい一線と崖の先を間違えてんぞ!?』


リア(すでに真横に)『対象:倫理コードD-2違反。処分プロトコルを起動します』


潤『うおおお!処分早い早い早すぎる!もう目の前いたんかい!!』


ユズハ『でもぉ〜♡私のサイズって、潤先輩から見てどうなんですかぁ〜?わりとイケてる方だったりしますぅ〜?♡』


潤『俺に聞くなぁぁぁ!!この場で一番発言に爆発力あるの君だからな!?』


カエデ『えっ、それやったらウチも気になるわ〜!潤くん、ウチどやろ? こう、ちょうどええ感じちゃうん?な?なぁ〜?』


潤『うるせぇ!!ノリと勢いで煽ってくんな!!こっちは何一つ“ちょうど”じゃないから!!』


ノア『潤様……この件、明確な順位をつけていただく必要があります。でなければ、私は“再教育”を行います』


潤『出たよ女神の皮をかぶった最終兵器!!怖すぎんだよ毎回圧がァァァ!!』


ミリー『ミリーね〜♡こう見えてね〜、けっこーあるんだよ〜?むにむにってしてて、じゅんくんが安心できるくらいなの〜♡』


潤『何で全員自分から戦場に飛び込んでくるの!?てか安心の使い方間違ってるからな!?』


エンリ『皆さん、穏やかにいきましょうね。潤さんは、きっと“サイズではない部分”を見てくださってますから』


潤『うん、エンリが一番まともなこと言ってる!けど若干の圧が逆に怖いんだよなぁ!?』


作者『やっぱり公開は無理があるかな……?』


潤『無理があるどころか首が飛ぶわ!!お前もうこの話忘れて、牛乳飲んで寝ろ!!』


作者『でも読たんのために……!愛と善意と奉仕と──』


リア『その言葉、地獄で使ってください』


(ボンッ!!)


潤『燃えたァァァァァ!!!!!』


作者『うわああああああああああ!!!』


──そして今、作者はヒロイン全員からの正座指導を受けながら、原稿用紙に「二度と調子に乗りません」と書き続けているという──


作者pyoco……たすけて

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