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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
120/263

第102話『俺、伝説扱いされ始める』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!








──会場の空気が、まだざわめいている。


潤のスピーチが終わって数分、拍手の余韻は完全には消えていなかった。


「……ねぇ、今の聞いた? 『寝て起きたら、ここにいた』って……」


「うんうん、あれ絶対“組織の無意識的再構築”のメタファーだよね」


「え、マジでそう思ってる? ……いや、私は“運命の流れ”の受容って捉えたけど?」


「彼はきっとストイックな人間なんだ。たぶんポテチも塩抜きで食べてるに違いない」


(普通にコンソメ派です)


潤はパーティー会場の壁際で、無言で紙コップのアイスティーを口に運ぶ。

味がしない。というか、思考が止まっている。


そこに──


「潤くん潤くん潤くーん! 見て見てっ!」


ミリーがスケッチブックを持って走ってくる。中には潤の似顔絵と「伝説の語り部・潤様」と金色で書かれた謎のロゴ。


「ミリー、潤くんのグッズ作ってみたのー! これ缶バッジにしよっかな〜♪」


(おお……絵が可愛いせいで文脈めっちゃ危ない……)


「潤くん! 潤くんの“変わりたいなぁ”が名言化されてバズっとる!」


カエデがスマホを見せる。画面には #潤スピーチ #潤なぁ とタグが並び、動画が再生されていた。

しかも字幕とBGMが入っている。


「え、これ……俺の演説!? なんでエフェクト乗ってるの!?」


「うふふ〜、ユズハちゃんがちょちょいと編集したんですよぉ〜♪ ユズハちゃん名物、“爆誕☆感動系スピーチ映像”ですっ」


「“名物”!? そんなシリーズあってたまるか!!」


「でもね? 内容は全部実際の発言ですし〜、ただちょっとだけ……“補足字幕”を付けたのですよ」


「どこが補足だよ!? 『あえて沈黙する潤氏』って出てんだけど!?」


「しかも、潤くんの発言はスロー再生の方が深く刺さるんですよね〜。“……変わりたい……なぁ……”ってね!」


(いや俺そんな湿度高く言ってないから!)


「ちなみに、あと20分以内にあの動画をメディア関係者50名にDMで回しますね〜☆」


(いや怖いな!? SNS運用がプロすぎるだろ!?)


そこに──


「潤くん、プロフィール勝手に加工しといたで?“身長185cm、IQ180、料理もできる”って感じで!」


「なんでどこまで盛ってんだよ!! 全部嘘だよ!!」


その間も、ノアは黙々とメモを取っていた。


「……株主のうち、少なくとも三名は“潤様の思想に共鳴した”という内容でブログを更新しています」


「え、ちょっ、思想!? 俺、なにか言ってたっけ!?」


「“なぁ”の一言が、心を動かしたそうです」


(それただの語尾だよ!?)


会場の一角では、別の投資家たちが潤の話を再解釈していた。


「ポテチ──あれは“安易な快楽”を象徴している。彼はあえてそれを選び、“飾らない日常”を提示したんだ」


「“寝て起きたらここにいた”……組織社会における無意識の再生プロセス、だよな」


「そう。“変わりたいなぁ”というあの語尾の曖昧さが、我々に“共犯性”を投げかけている。共に変わる、という意思表示だ」


「ちなみにそれに気づけてたの、私だけでした」


(うわ、勝手に気づいた気になってマウント取ってるやつもいるー!!)


その瞬間、エンリが潤の隣にすっと立つ。


「……あの場にいた“光村産業”の堂島氏と、“一ノ瀬ホールディングス”の木暮氏から、“再考の余地がある”との連絡がありました」


「えっ……え、今の流れで!?」


「中立に傾きつつある、ということです。今後の印象次第で、社長から離れる可能性があると」


(ちょ、急展開すぎない!?)


「……あなたの“無自覚”が、誰かを動かしたようです」


「待って、待って……無自覚が武器って、もうそれスキルですらないじゃん!?」


「スキル以上の“人間力”──そう捉えられているのですよ、潤様」


(いや違う……今のはただの事故……)


だが、流れはもう止まらなかった。


ノア、ユズハ、カエデ、ミリー、そしてエンリ。

全員が自然に動き、潤の“伝説”を作り上げていく。


まるで──


本人だけが、その中心にいる理由をまったく理解していないままに。


潤はポテチをひとつまみ、静かに口へ運ぶ。


(……塩味しか、信じられねぇ)




あとがき小話


作者『実は……』


潤『実は?(どうせまた妙な告白だろ……)』


作者『下書きもう20話ぐらい溜まってんの……!』


潤『え、めっちゃ良いことじゃん!? 本編の俺にもちょっとそのやる気分けてくれよ!』


作者『でもさー、ばーって書けるときは一気に書けるんだけど……そのあと全然書けなくなっちゃうんだよね』


潤『あー……それ“創作あるある”の波だな。俺も波に飲まれてセリフ失いかけたことあるもん』


作者『ちょっとガチで癒しが必要でさ……最近ずっと子猫の動画ばっか見てる』


潤『かわいっ! もう脳みそ完全に猫吸いモードじゃねぇか』


作者『「あっ……こっち来た……うわ〜手に乗った〜♡」って言いながら3時間消し飛んだ日あるからね……』


潤『本編の構成はその“肉球タイム”の裏で進んでたのかよ……!』


作者『ちなみに今日は“3匹がくっついて毛布で寝てる動画”でHP全回復しました』


潤『創作の裏で繰り広げられる癒しエネルギー、もはや“才能共有(ネコver)”じゃねぇか……』


作者『次回もがんばるにゃん!』


潤『……オチが軽すぎんだよ』


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