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才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
114/262

第97話『俺、勝てると思ってた』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!








翌日──


俺は朝から、部屋の照明もつけずにPC画面に張りついていた。


「……よし、完成」


手元にあるのは、スキル《動画編集》《悪意誘導》をフル稼働させた“世紀の一撃”。


タイトルはシンプルにして最悪。


【激白!電柱社長の闇 パワハラと隠蔽の現場】


サムネは地味すぎず派手すぎず、狙い通りの絶妙ライン。

冒頭に軽めのBGM、資料スライドはゆっくり流し、字幕には“やりすぎない怒り”。

視聴者が「これ本当なんじゃ……?」と思う程度に抑えた、計算ずくの仕上がり。


──勝負の一手だ。


そしてもう一方で、ゲンジが手を回していたらしい。

裏で繋がってるメディアが複数同時に“電柱社特集”をぶっ放すという離れ業。

さすが、報道界の裏ボス。やることがえげつない。


公開から数時間──

SNSでバズり、匿名掲示板でスレが立ち、電柱の看板は炎上。


「勝ったな……」としか思えなかった。


──が、問題はあった。


「あの人、顔出すのかよ……!」


モニター越し、報道番組に映し出されたのは──


松久さつき先輩。

タピオカ片手に、やる気ゼロの顔で直立不動。


『いや〜、私もつい隠蔽を強制されて……だって、言ったら“アマゾン支部”へ栄転っすよ?』


カメラの前で笑顔ゼロ。


『ひどいと思わないっすか? 私……カップ麺がある地域じゃなきゃ、生きてけないっすよーーーー!』


…………そこかい!


真顔で“即死級パンチライン”叩き込んできやがった。


社長に対する非難の声が加速し、株価は急落。

そして決定打──“全社員向け”に配信される、社長自らの生中継会見。


──ここが勝負所だった。


「今回……我が社の看板を傷つける結果になってしまい、私は大変、悲しく思っております」


画面越しの社長は、ネクタイをピシッと締めて、堂々と立っていた。


「利益を追求するばかりで、裏で社員たちが不正に手を染めていたこと……私の管理不足であることは否定できません」


そこまで言って──


「しかし。だからこそ私は、今後“社員のために”“世間のために”──自らの役割を全うしなければならないと、強く思う次第です!」


あまりにも清々しい。

動揺ゼロ。声ブレゼロ。自信、MAX。


(いやいやいや……嘘だろ?)


続く記者の質問は、なぜか社長への称賛じみたものばかり。


「その決意、素晴らしかったです! そこでお伺いしたいのですが……今回の不正社員たちへの処分は?」


社長は、あの笑顔のままで言った。


「彼らも私の大切な社員です。家族のような存在。

愛を持って接し、決して彼らを見捨てません──我が社は、そういう会社ですから」


は?


え、これって謝罪会見だよね?

なんかもう、感動のドキュメンタリーになってない?


いやいやいや、

いやいやいやいやいや……


「……負けた……?」


視聴者コメント欄が「感動した」「ついていきたい社長」とかで埋まっていくのを見て、

俺は震える手でタブを閉じた。


この世に、勝ち筋って存在するのか……?


混乱のまま、自席に戻る。

──そのとき、ふと視界に入った。


隣の席で、松久先輩がデスクを空けていた。


「えっ……先輩、何してんですか?」


「あー潤くんっすか〜。いやぁ、昇進して栄転っすよ。マジで」


「え?どこに?」


「アフリカ支部っすよ。マイクロSDの素晴らしさを現地の子どもたちに広めてこい、って」


「いやそれ絶対左遷……てか栄転じゃないっすよねそれ……!」


「さぁ? 本社の判断なんで。上が言うなら、従うしかないっすから」


あっけらかんと言って、

最後のダンボールに、愛用のタピオカボトルを丁寧にしまう。


冗談みたいな転勤、冗談みたいな報道、冗談みたいな社長。


でも──これは現実だった。


「……勝てると思ってたのに」


俺は何かに突き動かされるように、スマホを取り出す。


メールアプリを開き、宛先を“社長”に指定して──

指が、勝手に動いた。



件名:暴露したのは俺


本文:全部、俺です。




【あとがき小話】


作者『やっぱ……ヒロインズの“香り”って、想像するだけで破壊力あると思うんだよね』


潤『やっぱそれ続けるの?あれって妄想に片足どころか膝まで浸かってたぞ?』


作者『いやむしろ全身ダイブしたい。ということで──ヒロインズ、**香りを言葉で表すなら?**っていう妄想ショータイム、いってみよー!』


 



ノア

『香水よりも、潤様が好む香りを常に研究しております。最近は……“静かな図書室”の香りをイメージしております。落ち着きと、独り占めできそうな安心感を──』


潤(あ、完全に落ち着けないやつだ……)


 


ミリー

『えへへっ、ミリーの香りはねー……お日さまと、ふわふわのブランケットと、あと……潤くんの腕のにおいっ♡』


潤『えっ、最後のなんか怖っ!?俺関係ある!?』


 


カエデ

『んー?ウチはなぁ……抱きついたら離したくなくなるような、ちょい甘いミルクとシャンプーと……「ウチの隣、空いてるで?」って香りや♡』


潤(香りなのに語りかけてくるスタイル!?)


 


ユズハ

『私は〜……お風呂上がりに少しだけ残る、香水じゃなくて“余韻”って感じですかねぇ?あ、でも……近づかないと気づけない距離、がポイントですよぉ♡』


潤『やめろ……その距離が一番危険だって知ってるくせに……!』


 


エンリ

『私は……包まれるような、夜の静けさと少し甘いハーブティーの香り。深呼吸すると、心がゆるんで……ふふっ、気がつくと寄りかかってる、みたいな?』


潤(絶対に逃げられない系……!もうそこ寝床だよ!)


 


リア

『私は香水などはつけませんが……よく“冷たい空気と、書きかけの原稿のにおい”がすると言われますね。……あとは、潤のシャツに残っていた香りも、意外と記憶に残ります』


潤『え、ちょ、リア!?それ普通にドキッとするんだけど!?』


リア『あら、そうでしたか?──ご期待通りで何よりです』


 



潤『って、これ完全に“香りで落としにきてる”あとがきじゃねーか!!』


作者『読たんの脳内で鼻が死ぬほど働いたあとがき、いかがでしたか!?』


潤『このシリーズやばいって……“読たんノーズブレイク”とか新ジャンル作る気か!?』


 


──作者pyoco(次は“耳元ボイス編”でお会いしましょう)

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