表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
105/262

第89話『俺、無人島で社会と絶縁する』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!








──出社、二日目。


朝。

静かなビルのエントランス。

エレベーターに乗って、無人島──地域調整室 第3課へ。


部屋のドアを開ける。

「おはようございま──」と言いかけて、声を飲み込んだ。


誰もいない。


いや、正確には──**“人間らしき何かが一体”**、椅子に沈み込んでいた。


「……ぬふぅ……まだ3分じゃない……」


松久先輩だ。

今日はカップ焼きそばと会話している。


「お湯入れたからって油断するんじゃないよぉ……わかってる……?」


麺相手に精神論やめてくれ。


俺は定位置のデスクに着席。

照明は半分切れてる。

備品棚には“使用不可”の付箋。

プリンターは「紙詰まりのため死亡しました」と自己申告してた。いや生きろよ。


──そして何より。


音がない。


この部署、時計の針の音がBGMなんだよ。

「カチ……カチ……」

って、ホラー映画でしか聞かねぇんだよ、そのテンポ。


「ふぅ……」


俺はスマホを開いて、LINEを見る。


【ユズハ】

《せんぱ〜い☆出社おつかれさまで〜す♡》

《ちなみにユズハは今、アイス食べてま〜す♡》

《あとで写真送りまーす☆きらん♪》


【ミリー】

《じゅんくんへ!がんばってねの気持ちをこめて!ミリーのすっごい変顔送りまーす!》

(※画像:目が3割外向いてる)


【カエデ】

《ウチ、応援はしてるけどな〜……絶対そっちには行かんで?》


【ノア】

《潤様、もし辛くなったら……社内のどこにいても迎えに行きますから……♡》

《GPSも動作中です》


GPSって言ったよな今……?


最後にエンリからのメッセージ。


【エンリ】

《……無理は、なさらないでくださいね》

《でも、あなたが頑張ってる姿は……私、大好きですから》


癒された……けど、俺だけ戦地送りじゃねぇか。


「はぁ……」


ふと、カップ麺の方を見ると、松久先輩が割り箸を折っていた。


「……嘘つき……」


どんな裏切りがあったんだよその3分に──!!



──昼休憩。

俺は社内のカフェテリアで、エアチキン南蛮を口に運びながら考えていた。


「……社長に会えねぇ」


いや普通の社員ならそれは当たり前だよ?

でも俺、今回“調査目的の潜入”なんですけど!?


当初の予定では──

「まずは社長に接触して、直に話を聞く」

とか思ってたんだけど。


現実は甘くなかった。


聞いたところ、電柱社の社長ってのは**“雲の上の存在”**らしい。


「基本的に社内には顔出さないんですよね〜」

「総務でも実物見たことないって人いますよ」

「ていうか写真もほぼ出回ってないですよね」

「都市伝説説ある」

「いやマジで」


こっちは「顔合わせて会話したい」とか言ってんのに、

相手は顔そのものが“レアドロップ”状態とか……どうすんだよこれ。


しかも、俺の立場は“裏口入社で即窓際”っていう、

社員図鑑の最終ページレベルだぞ!?


このままじゃ、社長どころかコピー機との信頼関係すら築けねぇ……!


──と、ぼんやりカレー味のチキンを噛み潰してた時。

近くのテーブルの営業部らしき社員たちが話してるのが耳に入った。


「でさ、例の“日曜プロジェクト”さ……」

「うわ、あれやばいよな。選ばれたら社長直通ってマジらしいぜ」

「うちの課からも推薦あるらしいけど……まぁ、俺はムリかなー」


「“日曜プロジェクト”……?」


なんだその……朝のアニメみたいな名前のプロジェクトは。

聞くところによると──


・次期事業改革の中核になる新プロジェクト

・社長が直接選抜するメンバーだけで構成

・現場実績が最優先

・最終的には社長直下部署に転属される


……つまり。


あれに入れば──社長に会える。


その瞬間、俺の中で何かが繋がった。


「実績……今の俺にない。むしろ“在籍してるのがバグ”レベル」

「でも実績を出せば、選ばれる可能性が出る」

「……なら、作るしかないだろ──!」


俺は立ち上がった。


「会いに行こう。俺に、上がってくる“現場の声”があるから──」


……って言いたかったけど、

その瞬間にトレーの上のコップ倒して制服にアイスティーぶちまけたからな。

かっこよさはゼロだよ!


でも、方向性は決まった。


“実績”が全て──

なら、“実績になりそうなもん”を探すしかない。


俺は再び、地調第3課へ戻る。


地味で、埃っぽくて、社会から隔離されたようなあの部屋。

でもその中に──もしかしたら“掘り出せるもの”が、あるかもしれない。



「──実績、出すしかないよな……」


そう呟きながら、俺は“地調3課”の奥の資料室に向かっていた。


……資料室といっても、実質“なんでもぶち込み部屋”だ。

倉庫というか、**“会社の押入れ”**というか。

入った瞬間、湿気と紙のカビ臭で鼻の奥がバグった。


「よし……いっちょ、掘り出してやろうじゃねーか……」


古びた棚、傾いたキャビネット、ダンボールの山。


片っ端から開けていく──!


──が。


「……なんだこのフォント……」


最初に出てきたのは、見たこともない明朝体で印刷された名簿。

しかも“平成5年”って書いてある。


次。

「これ……ビデオテープ……!?」


おいおい、これ“DVD化してない劇場版”じゃないんだから。

デッキすら無いぞ。


次。

「“未送信FAXデータ”? って、誰宛だよ“タニグチ様(仮)”って……」


もう“仮”って自分で書いてんじゃねーか!


次。

パスワード付きWordファイル──開こうとしたらフリーズ。


Excel──開いた瞬間に文字化けで**“ギャアアア”**って出た。


「こっっっわ!!!」


とどめに「研修用マニュアル」と書かれたバインダーを開いたら、

中に書いてあったのは──


『仕事は気持ちとご縁です。』


いや情報をくれよ!!!


──結局、数時間探し回ったが、“成果”らしいものは何も出てこなかった。


紙まみれの腕で、壁にもたれる。


「……やっぱり、“無人島”って……そういうことだったのかよ……」


俺はため息を吐いて、デスクに戻る。

椅子に座って、突っ伏す。

呼吸だけが静かに出入りして──


──ふと、横を見る。


「……」


松久先輩が、割り箸を片手に、真顔で──

モニターに向かって“いただきます”のポーズを取っていた。


「……え、なんの感謝? コード? データに? 食う気なの!?」


完全に意味がわからない。

ていうか怖い。


俺はもう、何かがブチッと切れて叫んだ。


「ここ、ホントに社会の端っこすぎるだろぉぉぉぉぉ!!」


俺の声だけが響いた第3課に、

午後の時計の針が「カチ……」と無慈悲に進んだ。







あとがき小話

作者『潤……俺、ついに気づいたんだ……』


潤『嫌な予感しかしねぇ』


作者『読シャイ(読者シャイ)な皆が、なぜコメントをくれないのか──その理由を!』


潤『……いや普通にコメント欄の意味から再確認しよ?』


作者『…………あれって……遊び場じゃないの?(キョトン)』


潤『あぁもうダメだ!魔法少女回で脳のヒラヒラ落としたやつだコレ!!』


作者『いや~でもさぁ!真面目な話、会社ではクソ真面目だからさ? ネットでは超ふざけたいんですよ! “真面目”ってさ、職場だけでお腹いっぱいなんだもん!』


潤『うん、それはわかる。めっちゃわかる……が!』


潤『お前の“ふざけ方”の方向性が毎回ネジ取れてんの!!』


作者『……でも俺、赤ちゃん語も習得したし~』


潤『やめろ。続き言うな。』


作者『バニーコス披露したし~~♪』


潤『あ~~ッ!やっぱ言ったぁ!!』


作者『魔女っ子にもなったしっ!あとマヨネーズ星からの亡命者って設定も──』


潤『やべー奴すぎて話しかけられないんだよお前はッ!!!』


(作者、床に転がってバタ足)


作者『うぅぅ……潤が優しくない……読シャイの皆も優しくない……』


潤『いや逆だろ!?優しさで見守ってくれてるの!!“そっとしておこう”っていう深い慈悲だよ!?』


作者『……コメントくれたらさ、全力で返すのに……赤ちゃん語で……』


潤『だからそれが怖ぇんだよ!!!!』



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ