表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能奪って成り上がる!無職の俺がヒロイン達と社会を支配するまで  作者: pyoco
第1章『ズバリ!才能奪取成り上がりでしょう!』
104/262

第88話『俺、裏口から入社する』

いつも読んでくださって本当にありがとうございます!


なろうではコメント欄がちょっと静かめですが、

感想じゃなくても「日常のこと」「アニメの話」「つぶやき」など、

どんな話題でも気軽にコメントしてもらえたら嬉しいです。


いただいたコメントには、ヒロインズや潤が反応することもあります(笑)

一緒に作品の外でも、ちょっとした会話を楽しめたら嬉しいです!








「……いや、なんで俺が行く流れになってんの?」


俺は会議室で、書類を片手に静かに問いかけた。

その書類のタイトルには──


《入社通知書》

推薦者:幻司ゲンジ 慶雅メディアグループ


という文字が、誇らしげに印字されていた。


「推薦されとるやん。うちの潤くん」


カエデがやたら満足そうに言う。

おい、他人事か。


「いや、だからなんで俺なの!? うち社員何人いると思ってんだよ!?」


「だってその会社、“女性にだけ優しい”って聞いたんですよね〜?

ユズハ、昨日ちょっと面接行ってみたんですけど〜、お茶出されて“お姫様かと思ったよ”って言われました〜」


「それ、甘やかされすぎだろ……」


「ミリーも! にこーってしたら、“あー今日も天使降りてきた”って言われたの!」


「完全にアイドル扱いやんけ……」


「ふふ。私も行ってみましたが……正直、職場としての実態はまったく掴めませんでしたね。

でも、“姫様はこうでなきゃ”とは言われました」


「待て、お前ら全員……」


──こいつら全員、バグってる。



「というわけで、潤さんっ」


パタン、とノアが書類を閉じて言い放つ。


「男性枠で、内部から状況を確認してきてください。……お願い、します」


「お前ら、俺が社長ってこと、もう忘れてない!?」


俺はこうして、

パワハラ疑惑のある──電柱社に就職することとなった。


……胃がキリキリする。

緊張と不安で、もはや口の中がビームの味しかしない。

ゲロビ、出せそう……。


そして迎えた、初出勤日──。


「せんぱ〜い、安心してください☆

泣いたらユズハちゃんに電話してもいいですよ〜?」


笑顔100%で送り出してくるユズハ。

いや、泣かされる前提やめろ。


「潤様……どうか、お気をつけて」


ノアは胸に手を当てて、**“旅立つ勇者を見送る村人代表”**みたいな顔してる。

この会社、勇者職じゃないぞ……。


「じゅんくーん! えいえいおー!」


ミリーは全力で拳突き上げてる。

いやその元気、俺にくれ。


「だのむでぇ潤くん!!」


カエデは涙目で俺の手を握ってきた。

こいつ、絶対に自分が行かない立場だから言ってるな……!


「潤さん……お辛かったら……言ってください」


……エンリさん。

やっぱりあなただけは、女神だよ……。


「俺、行きたくな──」


「私がまた明日も頑張れるように、

潤さんがしっかり癒しますから♪」


「エンリさーーーーーーん!!!」


なんか応援の仕方、完全に“温泉旅館に送り出す風”になってる!!!


──こうして俺は、

ゲンジ推薦の裏口ルートで、電柱社に潜入することになった。



──電柱社。

ビルは立派、受付も洗練、社員の笑顔もスマート。

だが──


「……お前が推薦で入ったってヤツか?」


目の前の人事担当の男が、あからさまに眉をひそめていた。

ちなみにこの人、名札に**“人事部 調整課 梶原”**とあるが、笑顔は完全にオフ。


「ええ、まぁ。紹介というか、推されまして……」


「……はは、へぇ。あの方から推薦って、随分と“強いコネ”をお持ちで。

──では配属先、こちらです」


渡された書類にはこうあった。


《地域調整室 第3課》


なんか……やばい空気するんですけど。


──案内された部署のドアを開けた瞬間、世界の彩度が三段階ぐらい落ちた。


室内にはデスクが3つ。誰もいない。

蛍光灯は半分死んでる。

空気は淀み、BGMもない。

机の上には「着席時の正しい姿勢」みたいな昭和ポスターが貼ってある。なにこの文化遺産。


俺の心が死にかけたその時──


「新人さん? よろしくです〜」


奥の席からぬっと立ち上がった女が一人。

パーカー、スニーカー、無表情。

名札に“地調3課・松久”と書いてある。


「えーっと、葉山です。今日から──」


「とりあえずそこ座って〜。初日はダンボール整理ね。コード打ち込み。

打てば終わるし、打たなければ永遠に終わらない。それだけっす」


それだけってなんだよ怖ぇよ!!


「ちなみに……部署の方針とか……」


「“あんまり頑張らない”が課訓っすね」


課訓!?

企業って“やる気出そう”とかじゃないのか!?


言われるがままにパイプ椅子へ着席。

デスクの引き出しを開けると、謎のメモが一枚──


『来世に期待』


おい。


PC起動。

デスクトップに現れたフォルダ名──


《どうせ誰も見てない》


やめてえええぇぇえええええ!!


──こうして俺は、


**電柱社・地域調整室第3課、通称“社内無人島”**に漂着した。


……俺は今、社会の“表側”から──

見えないフタをされました。





あとがき小話


作者『こんな作風だけど実はブラックラグーンとかイニシャルDとかめちゃくちゃ好きなんだよね……』


潤『方向性どこで迷子になったんだよ。日本とブラジルぐらい距離あるぞ?』


作者『いやだってさ、ガンアクションと峠攻めるのってロマンじゃん?』


潤『そっからどうやって“スキルぶっこ抜きラブコメ”に転がったんだよ!?ガソリンからいきなりプリン出てくるぐらい意味不明だぞ!?』


作者『いや、もちろん最近のアニメも見るよ?ジャンプ系とか日常系もわりとなんでも』


潤『……で、その結果が“ムキムキプリンと天才探偵とスキンシップモンスター”か。混ぜるな危険って知らんのか』


作者『でも意外とハーレムものってあんま見てないんだよね……』


潤『え、まじで?』


作者『うたわれるものとスクールデイズくらいかな?』


潤『よりによってそっち!?しかも“うたわれ”はまだしも、スクールデイズって……』


作者『……影響、取り入れたほうがいいかな……?』


作者『♪ かなーしみーのーむこーえーとー……』


潤『やめろやめろやめろやめろ!!それやられたら俺、エンド迎えるやつだろ!!しかも最悪のやつな!?』


作者:pyoco(中に誰もいませんよ?)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ