第87話『俺、ネタをもらう』
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『オメェんとこによ! おもしれーネタ持って来てやったんだわ。
わざわざ俺から出向いてネタ持って来てやった事に感謝して欲しいな』
ゲンジは応接室でふんぞり返り、タバコの代わりにポッキーを咥えている。
しかもその姿、妙に堂に入ってるから腹立つ。
『……で、いい情報ってなんなん?』
カエデが俺の代わりに聞いてくれる。
ていうか、最近じゃ会社関係は主にエンリとカエデが仕切ってくれてるから、俺はただの“社内放牧枠”だ。
『おお、ジョーちゃんもなかなか光るもんありそうだな。で、情報なんだけどよ。
うちの報道部門がある会社のよ、パワハラ掴んだわけよ。で、その会社が──』
ゲンジがノって喋ってる最中に、ポッキーが尽きる。
すると──
「はいっ、補給〜♪」
ユズハが自信満々の笑顔で、新しいポッキーをゲンジの口に差し込む。
いやなんで。
てか、なんだそのファッション。
バリバリにおしゃれしてるどころか、星型のサングラスにシルバーハットて。
お前、どっかのパーティーから直行してきたのか?
『おい、ポッキーはもういいから。それで、その会社が──』
「補給〜♪ ぽきっ♪」
『つい食っちまうじゃねーか! てかなんだよそのサングラスはよぉー!?』
「ゲンジさぁ〜ん! 私ユズハって言います! ノアちゃんを超える第二の女優になる女です!
趣味は〜、世界征服と先輩の視線集め♡」
『お……おう……』
……すげぇ。あのゲンジが、のまれてる。
さらに、混沌の波が押し寄せる。
「ミリーはミリーなのー!」
「ずる〜い! うちカエデちゅーんや! 魅力と誘惑、そして可憐でできてんでぇ!」
「わたしぃ〜、ノアちゃんより〜魅力的だと思いませんかぁ〜?
ねぇねぇゲンジさぁ〜ん、ユズハって、可愛いと思いません〜?」
「ミリーはねっ! にこーってできるんだよっ! だからね、ぎゅーんてなって、ばーんってなるの!」
……言ってることの6割が意味不明なんだが。
ゲンジの目が泳いでる。完全に処理落ちしてる。
俺は壁にもたれて、小さく呟いた。
「なんか……すげーカオス……」
チラッとエンリを見ると……
『あらあら〜♪』
あーダメだこれー
『潤……オメェっとこのメンツはなかなか濃いな……』
俺は苦笑いしながら頷くしかなかった
* * *
しばらくして
ユズハはなんかやり切りました⭐︎
みたいな顔で満足そうに座ってる
多分お前……第二の女優遠のいたけどな……
ミリーは飽きてどっか行った
本当嵐みたいな奴だ……
エンリは相変わらず微笑んだまま……
もう見守ってるというか……動いてる?
『でうちらに話したいって情報ってなんや?』
カエデよ……ゲンジは初めからちゃんと言おうとしてたのに邪魔してたのお前らだからな……
『お……おう……それでよ……』
明らかに元気なくなってるじゃねーか!
可哀想すぎるだろ
頑張れ
ゲンジ!
『そのパワハラ疑惑の会社がそこそこでかいのよ!
もちろんレグルスに比べりゃちいせぇけどよー
潤……オメェ……レグルス潰すんだろ?』
何!?その言わなくてもわかるだろ的な!?
やっぱり頑張んなゲンジ!!!
ヒロインズカムバーーーーーク!!!!
『つまり……それは……』
おぉエンリさん!!!遂に止めてくれ……
『私達にその会社を吸収してデカくなれと?』
おぃぃぃぃぃ!!!!!!
お前もその流れ乗るんかーーーーい!!!
【あとがき小話:未来を駆ける作者】
潤『……最近、やけにテンション高くないか?』
作者『ふっふっふ。実はね、本編でもついに“ふざけ全振り”モードに入っちゃってさ〜!
もうね!書いてて楽しくって楽しくって!!』
潤『はあ、そういうのは悪くないけど……今、何話書いてんの?』
作者『110話〜⭐︎』
潤『……え、ここ87話のあとがきだぞ?』
作者『105話あたりからフルスロットルでふざけてるから、先の俺がすっごい楽しそうなの!』
潤『時間軸のズレがバグってんだよ……。てか、お前の“楽しさ基準”で物語進めるのやめろ』
作者『え〜? でもさ、ヒロインたちも暴走してるし、潤くんもすっごいイイ顔してるよ? 特にユズハがさ〜』
潤『その話はやめろォ! 俺のイイ顔って大体、追い詰められた末の顔芸なんだよ!!』
作者『それもまた味じゃん?(にこっ)』
潤『俺は味じゃなくて被害者なんだよ……!』
──作者、未来からの逆走中。
追いつける日は……たぶん来ない。