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番外編【蠢動(しゅんどう)】中編



気付けば雨は止んでいた



ーータタタタタッ



ターゲットの甘飴甘味(あまあめかんみ)を暗殺するべく動きだしている3人



すると、



ーーガサッ、



茂みから物音がし、3人の動きが止まった。




クロード「!」


シャウラ「!」



クロードとシャウラは体勢を整えては

すぐさま短剣を握りしめ警戒した。


なぜなら2人は茂みから人の気配を察知したからだ。



ちなみに先頭を走っているジルバードは、

茂みから音がする前に、

気配を察知し気付いていた様子


……さ、さすがだね。



ジルバード「いい反応さね2人とも。

      ……さて、

      そこにいるのはわかってるさね

      はよぉ出てきなさいなっ!」


      

茂みに向かってジルバードは声を荒げた

それでも優しいおばあちゃんのフリをしては

ニコニコと笑顔を作っている。



……『あなた様』はこれに騙されないと信じているが、

実際はこのおばあちゃんは『鬼』なのだ。

もちろん種族のことを言っているのではない。

『鬼のジルバード』っと呼ばれるほど恐ろしい人なのだ。

ちぎっては投げぇ〜ちぎっては投げぇ〜

っと、

そりゃもう強いのなんのって、、、

たぶん人間を()めてるんじゃないかなぁー


ーーシュッ!!


おわっ⁈

あっ、危なかったぁ

……

………ベラベラと喋っていたら、

僕の方にナイフが飛んで来たので、

しばらく僕は真面目にナレーションをしようと思いますです。はい。



茂みから出てきたのは、

黒装束(くろしょうぞく)を見につけ、

背中には『刀』と呼ばれている珍しい細い剣のような物を背負っている男が現れたのだ。



「……東の国の【王都暗殺部隊】の方々と

 お見受けいたす。

 拙者は、

 とある小さな島国から参った"忍びの者"

 でござる

 折り入ってお願いがござるでおじゃる。

 そなたらが狙っている"女の子"から、

 手を引いてもらいたい……」


……おじゃる⁈

いま、おじゃるって言わなかった⁈

はい、すみません、黙ってますね。



シュタッっと地面に土下座のポーズをし、

黒装束の男は深々と頭を下げてお願いしている。



クロード「なんだと⁈」


シャウラ「な、なに⁈」



クロードとシャウラはまったく同じ反応をしていた。


ついさっき聞かされた"暗殺のターゲットの情報"が、

なぜか外部に漏れているからだ。


それに驚き、

2人はつい反応してしまった。



「ひゃっひゃっひゃっ、

 お前さんたち、

 褒めたばかりだと言うのに、

 今度はテンでダメじゃないかっ、

 ひゃっひゃっひゃっ、

 まだまだひよっこだねぇ」



ジルバードはクロードとシャウラに対して笑っていた。

そして向こうの"忍び"に称賛の言葉を送った。


 

「黒いのや、

 おまえさんなかなかやるじゃないか、

 ひゃっひゃっひゃっ、

 3対1で危険を(かえり)みずに

 まさかカマをかけて来るなんてね、

 ひゃっひゃっひゃっ、」



黒装束の男は顔を上げた


覆面をしているので口元は隠れて見えないはずなのに、

なぜかニヤリと笑っているのだとわかった。



クロード&シャウラ

『『(くそっ!やられた……)』』



2人は黒装束の男の意図(いと)に気付き、

唇を噛み締めては悔しがっていた。


黒装束の男は2人の反応から確信を得たのか、

「やはりな……」っと、

ボソッと一言つぶやいた後、

煙玉を地面に打ちつけては気配を完全に消して

行方をくらませた。



クロード「ちくしょう、

     何者なんだよアイツはっ!!」



苛立つクロードに対してシャウラはすぐに

冷静になっていた。



シャウラ「物音や気配を急に出したのも

     アレはわざとだな、、、

     ……なぁ師匠、

     オレ達の他に、

     いったいどれだけの組織が

     その女の子を狙っているんだ?

     まさか他の大陸のいろんな国が、

     その子を狙って、

     (うごめ)いている訳じゃないよな?」



シャウラの問いに、

ジルバードは優しいニコニコ笑顔から一転して

『鬼のような形相』に変わり、

そのまま笑みを作っていた。



ーーゾクッ!



2人は一瞬、背筋がゾクッ!っとしては身体を

強張(こわば)らせた。



すぐにジルバードは優しいおばあちゃんの顔に戻り、

「ひゃっひゃっひゃっ、

 わたしらは依頼を遂行するだけさね」

っと言って再び動き出した。



2人はふぅーっと安堵(あんど)の息を吐き出した後、

額の汗を拭い走り出した。



ターゲットが目的地の"ギルド学園"に着くまでが

任務遂行の分かれ道となる。


なぜなら"ギルド学園"は完全中立の立場にあり、

ギルド学園の生徒となってしまったら

容易に手が出せなくなるからだ。

ギルド学園は〈賢者モフ郎〉が初めて創立し、

各大陸から絶大な評価と信頼を得ている。

東の大陸の王都は軍事力に力を入れている為、

国民の生活は決して豊とは言え無い。

しかし国民は自分の国の軍事力の高さや

ギルド学園などの偉大な業績を誇らしく思い納得している。

その軍事力があるからこそ、

各大陸の国の王様たちは安心してギルド学園に

冒険者や職人の卵を預けておけるのだ。




ターゲットは東の大陸の港に到着していて

海を眺めながら食事を取っているとの情報を

【王都暗殺部隊】の仲間から伝えられた。


そしてターゲットの他に連れが1人いるとの情報も。


その情報を元に、

3人は港に向け走り出しているのだ。



東の大陸の王都から少し離れた場所にある港へと

到着した3人



到着して早々に、ジルバードが、


「あたしゃ別の依頼があるさね、

 『魔王』はお前さんたち2人で仕留(しと)めるさね

 "誰にも見られず速やかに"さね」


っと言って別の依頼へと消えて行ってしまったのだ



シャウラ「なぁ……クロードの兄貴……

     この依頼、

     どこか変じゃないか?」



シャウラが腰に手を当て、

もう片方の手は、

どう思う?っと言った感じの手振りをしていた。



クロード「……何が変なんだ?」



それに対してクロードは、

"黒い仮面"を被ったまま壁に背をもたれて

聞き返した。



シャウラは自分の考察を述べた。



「師匠が他の依頼を同時に受けるのは

 今に始まったことじゃない……

 だけど、

 いつもなら危険度の高い方を先に

 優先して終わらせておくだろ?

 なのに今回は早々にオレたちに任せたんだぜ?

 ……その『魔王』ってやつは、

 本当は危険な人物じゃないんじゃないのか?

 師匠のことだから、

 さらに裏で

 "暗躍し(うごめ)いてるやつら"を

 相手にしているとしか……」



シャウラはこの"暗殺"に関して、

どこか腑に落ちない様子だった。


得体の知れない違和感を感じていたのだ。


いつもならなんの疑いも無く、

冷静に淡々と任務をこなしては、

また次の任務っと、

まるで機械にでもなったかのように

冷たく躊躇(ためら)いもなく命を奪ってきた。


でも今回の暗殺だけは違っていた。


シャウラの魂の奥底で、

"この暗殺を嫌がっている自分"がいるのだ


シャウラはこの得体の知れない気持ちが

どこから来るの物なのかわからず、

とても不可解でモヤモヤとしていた。



クロード「……お前らしくないな。

     まずそもそもーーッ!!」


話をしている2人の近くを、



トコトコトコトコ、ゴロゴロゴロゴロ。



人が歩いている足音と、

カバンを転がしている音が近づいてきた



2人はとっさに民家の屋根へと飛び、

息を潜めた。



クロード「……」


シャウラ「……」




てふ「かんみぃ〜どこやぁ〜??

   迷子かぁ〜??

   早くギルド学園の寮に入っとかんと、

   転送魔法で荷物が送られてきてまうでぇ〜

   おーい、出ておいでぇ〜〜

   ……あ、あかん、迷子や。

   いや、

   これってもしかして

   ウチの方が迷子なんか???」



旅行カバンをゴロゴロと転がしながら、

1人キョロキョロと誰かを探している女の子がいた。


女の子の特徴は、

髪の色は薄紅(うすくれない)をしていて

派手な服装に合うようにして爪がばっちしと

ネイルされていてとても綺麗だった

オシャレに気を使う女子力の高い女の子だと一目でわかるほどだった。


腕の筋肉が引き締まっていたので、

戦士か職人なのだろうとシャウラは推測していた。


クロードとシャウラは港町の民家の屋根から覗き、

ターゲットかどうか確認した。



クロード「……あの女の子が『魔王』か?」


シャウラ「いや、

     情報にあったもう1人の"連れ"だな

     ……クロードの兄貴!あそこ!」



シャウラはすぐ先にいるピンクの髪の女の子を指差した。



ピンクの髪の女の子は先ほどのオシャレな女の子に向かって手を振っていた。


ターゲットとその連れは合流できて喜んでいた

そして2人は港から王都に向けての

"護衛付きの馬車"へと乗り込んでしまったのだ。



クロード「……まずいな、

     こうなったら道中で馬車ごと襲うか?

     護衛の冒険者2人なら

     なんとかなるぜ?

     婆さんがいなくて良かったぜ……

     婆さんなら、

     「目撃されたら皆殺しさね」

     って言いかねないからな」



シャウラはそのことには頷いたが、

クロードの提案には否定した。



「クロードの兄貴、それは悪手だぜ?

 護衛の冒険者が魔道具で連絡を入れたら

 "王都ギルドの連中"が

 すぐに駆けつけてくるだろうからな」



クロード「ちっ、あのエリート軍団かよ」



王都ギルドはいくつもの部隊に分かれている

ここも説明を省かせて貰うが、

【王都暗殺部隊】も王都ギルドの1つだ

ジルバード本人の噂は元々は

『最強のアサシン』『鬼のジルバード』

『魔剣の所有者を殺して見せた者』

などなど、

個人の暗殺屋だと思われていた。


しかし、


【英雄】としてジルバードが人々から(たた)えられ、

"英雄特集"で所属先も露見し、

影の存在であるはずの

【王都暗殺部隊】の存在が、

世に明るみとなってしまったのだ。


同じ王都ギルドに所属して国王様に仕えているのだが

【王都暗殺部隊】のメンバーを知る者は

ほんの少数しか知らされていないのだ。


何を言いたいかと言うと、

ターゲットが乗っている馬車の護衛の人が、

魔道具で通報すれば、

同じ王都ギルド同士でもバチバチの戦闘となってしまうってことだ。


クロードとシャウラは馬車が進む道を

先回りしようと動きだした。



その時だった



な、なんと!



またしても黒装束の男が姿を現し、

こちらに向かってまたニヤリと笑っているように思えた。


……実際は覆面を被っているから口元は見えてないんだろうけどね。

そう感じたんだねきっと、

表現の自由ってやつだね。うん。



黒装束の男は護衛がいることすらお構いなしに

今にも襲撃を企んでそうだった。



男の目はこう語っていた

「増援を呼びたければ好きなだけ呼べよ」

っと、

そして黒装束の男はまたしてもニヤリと

笑っている感じで、

懐から"クナイ"と呼ばれている武器を複数

取り出し、

な、なんと!

動き出そうとしている馬車に向かって

複数のクナイを投げつけたのだ!!



クロード&シャウラ

『『はぁぁぁぁぁぁぁ⁈』』



まるでワザと増援を呼ばせようとしているかのような

そんな雑な仕事っぷりに、

2人は苛立(いらだ)っていた。



案の定、


馬車を護衛している冒険者は、

いきなり刃物が飛んできた為、

襲撃だと思い

すぐさま魔道具を使い通報し、増援を要請した。



それを見た黒装束の男は声色を変え、


「あそこだ!

 屋根の上に怪しい2人組がいるぞ!」


っと、叫び、

クロードやシャウラの居場所を護衛の冒険者に教えたのだ。

そして黒装束の男はその場から姿を消した。



クロード「あ、あの野朗ぉぉっ!!

     初めからこれが狙いかよ!!

     俺達を(おとり)にする気かっ!」



クロードはワナワナと拳を握りしめて震わせていた。



1分もしない内に"王都ギルドの連中"が

その場に駆けつけてきたのだ。

4人組(フォーマンセル)斥候(せっこう)部隊だ。



クロード「ちっ、これで道中での暗殺は

     ほぼ不可能になったじゃねーか……

     シャウラ、

     ここは一旦退却だ!

     ……あれ?

     しゃ、シャウラ??」



気付けば隣に居たはずのシャウラの姿が見当たらなかった。

ついでに被っていた"黒い仮面"も消えていた……



護衛の冒険者「……はい、

       屋根の上に怪しい2人組が

       ……はい、

       わかりました。

       では出発します」


護衛の冒険者と王都ギルドの斥候(せっこう)部隊の人が

なにやら話をしていた。

しばらくすると馬車は王都に向けて出発した。



ーーー

     〜〜馬車の中〜〜


  てふ「な、なんやったんやろうなぁ」



オシャレなネイル女子がチラッと馬車の外の

様子を(うかが)っていた



小さな女の子「うぇぇぇぇん!

       びっくりしたよぉぉ、ぅぅぅ」


同じ馬車に乗っている幼い女の子が

母親に抱きついては泣いていた。

いきなりクナイが飛んで来て怖かったのだろう。



甘飴甘味(あまあめかんみ)「はい、これあげるね♪」



ピンクの髪の女の子は優しく声をかけては

母親に抱きついている小さな女の子に

飴玉をそっとあげた。



 母親「あ、ありがとうございます

    ほら、お礼を言いなさい。」


女の子「あ、ありがとぉ、おねえちゃん」



小さな女の子は泣き止み、

そして笑顔になり貰った飴玉を口に入れ転がしている。



ピンクの髪の女の子はニコッと微笑んでは

自分の席へと座った。

そして隣にいる青い髪をした"黒い仮面"を

被った体格が細い"男"にも声をかけた



「旅の道化師(ピエロ)さんですか?

 あなたもびっくりしたんじゃないですか?

 お水あるけど飲みます?♪」


そう笑顔で明るく元気よく声をかけた。


黒い仮面を被っている男は一礼して無言で断った。



馬車の中でピンクの髪の女の子は周りの人達のことを気にかけていた。



てふ「かんみは献身的やなぁ〜」


そう言いながらネイル女子も手伝っていた。


甘飴甘味(あまあめかんみ)「かんみはね、

     僧侶(ヒーラー)になりたいの♪」


ピンクの髪の女の子は自信満々に自分の夢を語っている。


その言葉を聞いた黒い仮面の男は

少し動揺していた。


こんな怪しくて"黒い仮面"を被っている

青い髪の"男"にも優しく声をかけるのだから

きっと良い僧侶(ヒーラー)になっていただろう

っと、青い髪をしていて黒い仮面を被った男はそう思った。


……おわっ⁈

"男"、"男"と連呼していたら、

ナイフが飛んできたので、

僕は真面目にナレーションをしようと思います。


そう、

黒い仮面を被った男とは……シャウラだった。


シャウラは黒い仮面をクロードから奪い、

騒ぎに(じょう)じて馬車へと潜り込んだのだ



シャウラ(どうなってる?

    やっぱり危険人物なんかじゃないよなぁ)



シャウラは自分の直感を信じ、

暗殺をせずに様子を見ることにした。

そんなことは初めてのことだった。



てふ「はぁ〜ナイフ(さば)き見事やなぁ〜

   きっと凄腕の旅の道化師(ピエロ)さんとちゃうかなぁ」


薄紅色(うすくれないいろ)の髪をした女子力の高いネイル女子が、

黒い仮面の(シャウラ)

ナイフ(さば)きに感心していた。


ピンクの髪の女の子も隣で微笑み、

手をパチパチっと叩き拍手をしていた。


シャウラ「(このまま簡単に

     『魔王』の首を()っ切れるよなぁ)」


などと考えつつも、

黒い仮面の(シャウラ)は馬車の中にいる乗客に、

まるでサーカスのピエロにでもなったかのように、

次々とナイフ芸を披露して乗客を沸かせていた。


さっきまでの不安や緊張の空気は消え、

馬車の中は笑顔と拍手で包まれていた。



楽しい時間はあっという間とはこのこと。

馬車はいつのまにか王都へと到着していた。


母親と小さな女の子はターゲットとその連れに別れの挨拶をしては去っていった


他の乗客も護衛の冒険者の2人に別れの挨拶をしては散り散りに離れていった。


ここまで馬車を護衛していた冒険者2人と、

王都ギルドの4人組(フォーマンセル)斥候(せっこう)部隊は、

ターゲットの『甘飴甘味(あまあめかんみ)』と

その連れ、『てふ』をギルド学園まで

案内するつもりのようで一緒に歩き出している。



ギルド学園はもうすぐ目の前だ


そこへ、


大胆(だいたん)にも街中(まちなか)の屋根の上から

10人ぐらいの弓を構えた謎の集団が

突如として姿を現し、

そして一斉に弓を引き発射した!!



シャウラ「ちっ、二流どもがっ、、、」


シャウラは黒い仮面の下でそう舌打ちした。


謎の集団の殺気はすぐさま王都ギルドの4人組(フォーマンセル)の斥候部隊に気付かれたのだ。


4人組の内1人は魔道具で通報している

4人組の内2人は屋根へと飛び移り謎の弓使いを攻撃している。

残った1人は飛んでくる矢を払っていた。


甘飴甘味(あまあめかんみ)とてふは何も気付かずに護衛の冒険者2人と話をしながら歩いていた。

後ろでは矢が飛び交っていると言うのに……


護衛の冒険者2人も甘飴甘味(あまあめかんみ)とてふとの話に夢中で後ろに気付いてはいなかった。


……無理もないね、

こんな可愛いらしい女の子2人と

話をしているんだもんね、

デレデレで歩いていても僕は許してあげるよ。



(矢の数が思ったより多い⁈

しまった!流れ矢がーー!!)


矢を(さば)いていた斥候部隊の1人がそう思った時だった、


黒い仮面を被ったシャウラがサッと動き、

(するど)い短剣で矢を落としはじめたのだ。


斥候部隊の4人は「だ、誰だよお前⁈」と

戸惑いながらも、

黒い仮面を被っているシャウラの動きが

無駄の無い華麗な動きだったので

協力しながら謎の弓使いの集団を制圧した。


「ぐ、ぐぅぅ……くそっ、せめて一矢報(いっしむく)いる」



倒れている謎の弓使いが最後の力を振り絞り

甘飴甘味(あまあめかんみ)に向け矢を飛ばした



ーーキィン!


矢はどこからか飛んできた"クナイ"によって

(ふせ)がれた。


甘飴甘味(あまあめかんみ)

てふは

何も知らずにギルド学園へと無事に到着したのだった。


王都ギルドの4人組(フォーマンセル)の斥候部隊は

黒い仮面を被ったシャウラにお礼を言おうとしたが、

すでにシャウラの姿は見当たらなかった



暗殺し(うごめ)く何者か達の計画は、

甘飴甘味(あまあめかんみ)がギルド学園に到着した時点ですべて泡と化したのだろう。

これでもう誰も手出しができないのだから……

それは同時に、

シャウラの暗殺が失敗したことを意味していた。

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