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令嬢たちのおはなし

悪役令嬢は私の恋敵(ライバル)で最推し2

作者: alma

おまたせ?しました!王子視点です!

更に何でも大丈夫な方向けになりました!ゴメンナサイ!!

気を楽にして読んで下さいね!

金髪のさらさらヘアーに澄み切った空のような青の瞳。鼻筋は細くまっすぐと伸び、唇も薄く顔のバランスにあった形の良い弧を描いている。


「俺、やっぱかっこいい…」


鏡に映る超絶美青年に思わずうっとりする。否、ナルシストではない。


「流石、攻略対象断トツ人気のアフィリオ王子だ。顔面偏差値がやばい」


多分お気付きであろうが改めて言おう。

俺は前世持ちだ。

そして俺はこのゲーム『恋するマジカルアカデミー☆~太陽の姫~』を知っている。


*


「はああぁぁぁぁ…………尊い……しんどい……」


いつものように俺は婚約者を探していたら、例のあの声が聞こえた。


「もう美しすぎるでしょ……神……マジ無理…………」


ヒロインのリリアーナ。

ヒロインだけあって可愛さはずば抜けている。ピンクのゆるふわロングヘアーが彼女には良く似合っている。普通の男であったら一目で惚れてしまうだろう。

が、俺は知っている。こいつがとんでもなく残念な奴だという事を!


「キモッ」


思わず口から漏れてしまった。

リリアーナは俺に気付くと心底嫌そうに顔を歪ませた。

うげっとか聞こえてるぞ。

俺に向かってその態度、普通は不敬罪で罰してるからな!


「あほ王子」


「あほではない!!アフィリオだ!!」


「略してアフォーッ!!」


「略すな!!というか悪化させるな!!」


ここまでがいつもの定型文である。

くそっ、なんで毎度こいつとこんな漫才なんかやってるんだ俺は!


「まぁそんな王子は置いといて。ああぁ……クラウディア様美しい……」


リリアーナの視線の先には、俺の愛しい婚約者がいた。

木の下の涼しそうなベンチで読書に耽っていたようだ。


「置いとくな!まぁ、うん。俺のディアは美しい」


俺の婚約者にしてこの世界の悪役令嬢、クラウディア。

ちなみにリリアーナとは最初の出会いで婚約は無かったこととされている。

よくそれで勘当とかされないなと思ったがこの子にしてあの親あり、といった感じだ。


「クラウディア様は皆のものですー!王子一人のものじゃありませーん」


いや、俺の婚約者だからな?

俺のものになるんだからな?


「というか愛称で呼ぶとか……!」


「羨ましいだろ」


「クソ羨ましい」


俺とディアはとっくの昔に相思相愛だ。

ドヤ顔でリリアーナを見下ろす。ふはは!


「フィー?何をしてらっしゃるの?」


強烈な寒さが背中を襲った。

俺にしか分からんだろうが、彼女、激おこ。

ゲームのタイトルにある『太陽の姫』というだけあってリリアーナはこの寒さに平然としている。

ちょっと羨ましい…。


「ごきげんよう、クラウディア様。今日もとても素敵です」


リリアーナはそれに気付いてか気付かずか、満面の笑みで挨拶をしている。

ハート強いなおい!若干はぁはぁという息遣いが聞こえるが。

あ、ディアちょっと引いてる…。俺も引いてる。

周囲の寒さが少しばかり和らいだ。気がする。


「ごきげんよう、リリアーナ様。お褒めの言葉有難く頂くわ。それで、お二人はこちらで何を?」


がしかしおこなのは変わらないようで。

いや、まぁリリアーナに嫉妬してるんだろうなという事は分かっている。

こういうとこ、本当かわいい。


「クラウディア様がご心配なさる事ではございませんよ?」


フォローで言ったつもりだろが、それ火に油注いでるからな!!

いや、ディアの場合氷水に塩?


「ええ、ええ、そうでしょうね。私には関係のない事でしょうからね」


ディアの怒りがどんどん強くなっていく。


「ち、違うんだディア、こいつとは……!」


「リリアーナ様をこいつ呼びですか。そんなに仲良くなされて、そうですか。お邪魔なようですから失礼いたしますわ」


地雷、踏んだようです。

ディアはキッと踵を返すと足早に去っていく。

ギギギと音が鳴るかのように俺は首をリリアーナに向ける。


「お前のせいでまたディアに勘違いされただろ……!」


嫉妬するディアはかわいいが、誤解されるのは困る。

俺はディア一筋だ!


「いやいやいやいや、今のは王子でしょ!!」


ぐっ、何もいえない…!


「ほらほら、こういう時は追っかけてやるのが男ってもんでしょ」


「う、うむ」


そうだ、早くディアの誤解を解かねば…!!

俺は回れ右をしてディアの魔力の気配を辿る。大体の位置を掴み、ディアの元へと急いだ。


*


暫く走るとようやくディアを見つけた。人気の無い庭園の片隅にディアは居た。

というかさっきの場所からめっちゃ遠いんだけど!!どんだけ足早いの!?

その分嫉妬が強いという事だし、う、嬉しいけどな。

ディアは俺に気付いたのか肩がビクッと揺れた。振り返ったと思ったらディアは俺に全力タックルをした。


「げふぇっ」


およそイケメンには似つかわしくない声が漏れ出る。しかしディアを受けとめる事は出来た。前世、非モテ童貞オタには中々かっこよく抱きしめるのは中々に難易度が高い。俺の腕にすっぽりと収まるディアが可愛くてしんどい。鼻血出そう。


「………フィーのばか」


腕の中でか細い声が聞こえると、胸のあたりをつんつんし始めた。


ナニソレスゴクカワイインデスケドシンドイツライカワイイ。


あまりの可愛さに思考能力が極限に低下させられた。新たな魔法を生み出したのか…!凄いよ俺のディアは!!かわいい!!!


「はぁー…、本当好き、大好き、もう結婚しよ」


俺はディアの肩に額を沈め強く抱きしめた。ディアの全身がビクッと震えたと思えば、恐る恐るだが俺の背中に腕を回しぎゅっと抱きしめ返した。


「………はいっ!」


小さいけれど、確かな声でディアは返事をしてくれた。

俺もう幸せすぎて死ぬ。


俺は、悪役令嬢のクラウディアが大好きだ。


*


その頃。


「あ、あああああああ、し、しんどい………っっっっ」


ヒロインことリリアーナは悶えていた。

何故なら。


「王子にっ、着けててっ、良かったっ……!!隠しカメラァッ!!」


最早犯罪である。


「1カメ顔面ドアップ最高でした2カメつむじご馳走様です3カメ横顔ありがとう横顔素敵横顔ふつくしい!!ああもう死んでもいい…。いや、ウエディングドレス拝むまで死ねない!!!死なない!!!生きる!!!!!」


ヒロインは今日も元気である。


ちょっとだけ、まぁ割りと重要でもない伏線っぽいの貼ってます。

ヒロインがやばいです。なんでこうなったのかな…(遠目)

いや、最初はもっと普通(?)だったんだけどなーアレー?

もし続き書けたら、伏線回収したり、もう1人の主役出したい所です。

気長に待って頂けたら、と思います!


では、読んで下さりありがとうございました!

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