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勉強と探索と鍛錬の日々 14

普通なら女性相手にマッサージとかやるのは色々と緊張するものなのだが、ティアリエ相手だとそういったものは一切無い。


こう定番的には妙に色っぽい声を出したりして異性を認識してしまう的なイベントなのだろうが、ティアリエの場合……


「んあ”~~……」


風呂に入った時のオッサンみたいな感じの馴染みのある唸り声を漏らしていた。


そんでもって見事にリラックスして伸びている。


そこに萌え要素は一切無い。


まあ、変に意識しないで済むから気楽で良いけど、頑張っても10代中盤ぐらいまでにしか見えない外見からは違和感しか感じないという。


まあ、見た目が若いだけで立派なアラサーだからな。


(それにしても妙に肩周りが凝ってやがるな)


ティアリエの体を解していてそれに気付いた。


首回りも結構な感じだったが、肩……


正確に言えば肩甲骨の周り辺りが異様に凝っていた。


(おかしい。ティアリエは生産職だが、野外活動もするから結構活発に動き回る。運動量を鑑みてもここまで凝り固まるとは思えないんだが……)


まるでデスクワーク従事者並の凝り具合だ。


ティアリエが巨乳とかなら分からないでも無いんだが、そうでも無いしなぁ。


俺は疑問に思っていたのだが、それはスグに氷解する。


「あ、翼か!!」


ティアリエの肩甲骨の辺りには大きな翼が生えている。


普段は尾羽も含めて服の下に収納して目立たないようにしているが、それなりの重さがあるだろうからそれが原因で凝りが発生してもおかしくない。


「え。何?」


突然の俺の言葉に理解が追い付かなかったティアリエに聞かれる。


「いや、ツルペタなのにやけに肩周りが凝ってるもんだから原因は何かと思ってな」


「ツルペタじゃないやい!確かに胸は大きくは無いというか、非常にささやかかも知れないけど一応膨らみはあるんだからね!」


噛み付くようにティアリエに吠えられる。


「そうだな。悪かった」


絶壁ではないが微乳といった具合だ。


取り敢えず、間違いには違いないので謝っておく。


「んー、仕方ないとはいえ、外に出る時は翼を隠してずっと動かさないもんだから肩周りが凝っちゃうんだよね。それに翼を隠すために髪も伸ばしてるから結構首にも負担が来るし」


「あー……」


言われてみれば納得である。


俺と2人の時は別に気にしなくても良いが、今はゴドリックも居るから基本的に翼を隠してるしな。


「ゴドリックなら教えても大丈夫なんじゃないか?」


そうすれば、翼を出していても問題無いだろうと思っての提案だった。


「まあ、私もゴドリック君相手なら別に知られても問題無いと思うよ。ただ、翠翼種ってのはその存在の在りかを知っているだけで危険を呼び込みかねないレベルの希少種族になっちゃったからね。カルディア傭兵国を相手するとなったら伝えない方が安全だと思うんだ」


だが、ティアリエはゴドリックを信用しつつも否定した。


いや、信用しているからこそ否定したのだ。


その美しさと希少性、更に素材としての有用性から翠翼種の市場価値は正に青天井と化しているらしくそれを求める権力者たちは無数に居る。


ゴドリックを巻き込まない為にも隠す。


ティアリエはそう決めたのだ。


「分かった。凝りの方は俺が毎日解してやるよ」


それが分かるからこそ、俺は自然とそのような提案をしていた。


どうせしばらくの間、ゴドリック相手に毎日やる事になるんだし1人も2人もあまり変わらない。


今の俺は肉体的な疲労というものが無いから特にそう言える。


「それは有り難いね!シュラ君のマッサージは気持ち良いから癖になっちゃいそうだよ!」


「そうかい」


素直に褒められて悪い気はしない。


俺はそのままティアリエのマッサージを続けたのであった。


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