ゴドリックの護りたい存在(モノ) 3
「シュラ殿とティアリエ殿に折り入って頼みたい事がある」
「何だい?」
「この森に滞在する間だけで良い、手前を鍛え上げて貰いたい!」
そう言ってゴドリックは深く頭を下げる。
突然の出来事に俺は面食らってしまう。
「先程の戦闘で痛感したが手前は戦闘技能に欠ける故に弱い。これでは到底あの2人をカルディア傭兵国の脅威から守れないであろう。恩人である貴殿らにこのような事を頼むのは不躾極まりないとは思う。しかしながら、それ以上に手前にとってはミラとエーゼルが大切なのだ。手前に出来る事なら何でもしよう。だから……」
その背中には本気の覚悟がありありと見えた。
困った。
どうにも、こういうのには弱いな。
俺個人としては、この篤い漢に是非とも手を貸してやりたいと思っている。
しかしながら、俺はティアリエの守護騎士なのだ。
独断はできない。
「ティアリエ……」
「おいおい、シュラ君見損なって貰っては困るよ。勿論、良いに決まってるさ!私個人としてもゴドリック君の事が気に入ったからね。当然さ!私達で良ければ、是非とも力を貸そう!」
「という訳だ。俺もあんな熱い決意を見せられて応えないのは男が廃るというモノだからな」
俺もティアリエもこのゴドリックという男に死んで貰いたくは無い。
そう思ったのだ。
「おお……!ありがとう、本当にありがとう!」
男泣きするゴドリックを見て、少々気恥ずかしい気持ちになってしまう。
「報酬は滞在中の寝床と食事の提供でお願いするよ!」
「それならば元よりそのつもりであったが、良いのか?」
「良いに決まってるさ!旅先で野宿しないで済むならそれに越した事はないんだからね!」
そうだよなー。
最低限床があるとか結構大事だったりするんだよな。
一度死ぬか生きるかの壮絶なサバイバル生活体験すると、壁とか天井が贅沢品に感じてしまうぐらいだからな。
いや、マジで。
「あとは私達の素材採取を手伝ってくれたらそれで十分さ」
「その程度で良いなら幾らでも付き合おう」
「やったね!交渉成立だ。鍛えると言っても最低限の方向性を決めておきたいから、『ステータス』を見せて貰いたいのだけど構わないかな?」
「分かった」
ゴドリックは『ステータス表示』を開いて、俺達に対し『ステータス閲覧の共有化』を許可したようで、ゴドリックのステータスが映し出された。
NAME:ゴドリック・オークロット
TYPE:鬼人(黒豚鬼種 ※豚鬼変異種)
JOB:大工Lv.88
SJOB:樵Lv.85
AGE:19
SEX:男
ELEM:水、土
Lv.75
HP:26800(+16348) 43148/43148
MP:2200(-550) 1650/1650
ST:7000(+3360) 10360/10360
STR:5500(+4125) ATK:10405
VIT:4500(+3150) DFE:7850
DEX:3200(+1280) HIT:4480
AGI:1200(-336) SPD:864
INT:1500(-525) MAT:975
MND:2300(+138) RES:2488
LUK:45
SP:6454
「歳若ッ!」
落ち着きと貫禄から20代後半~30代前半ぐらいだと思ってたのに19って……
まだ10代だったとは意外であった。
「先ず、言及するところがそこなのかい!?いや、確かに思ったよりも若かったけどもツッコミ所は他にもあると思うな!」
「そうか?」
ステータスは概ね予想通りな感じではあった。
完全に物理特化型のエリアボスって感じだ。
変異種だから全般的にレベルの割には高いステータスをしているとは思うが、それぐらいだ。
「強いて言えば、基礎ステータスの職業補正の追加値が大きいな」
「それは生産職は戦技を習得しない代わりにステータス補正が高めになってるからだよ。……ってそうじゃない。SP!SPの保有量がどう考えても多いだろう!?」
「あー、そう言えばそうか」
Lv.75だとレベルアップで獲得したSPは1~74までの総和になるから2775か。
今ゴドリックが保有しているSPはその約2.3倍って所か。




