ゴドリックと小さな少女 2
ティアリエも同じことを疑問に思ったのだろう。
じーっとミラフィアを観察していた。
「ふむ……成程ね」
そして、その理由の見当がついたようであった。
だが、それを今言わなかったという事は……
ティアリエはミラフィアに対して気遣っているのだろう。
それぐらいは鈍い俺にも分かるというものであった。
「そんなことよりもゴドリック、おやつにしましょ!ここに来る途中で果物を色々取って来たの。折角だから、わたし、森の外のお話を色々聞いてみたい」
「ムゥ……2人共、済マナイ。付キ合ウ、大丈夫カ?」
「勿論さ、こんな可愛らしいお嬢さんとお茶する機会なんて滅多にないからね!是非ともご一緒させて貰うさ!」
「ティアリエ、言ってることが胡散臭いナンパなオッサンそのものだぞ?」
「むう、乙女に対して何と失敬な!」
「乙女て、歳を考えろよ」
ティアリエと一緒に行動し始めて8ヶ月程になるが、いつティアリエのステータスのAGEが29から30になるかを地味に楽しみにしている俺が居る。
「歳の事は言わない!私だからまだ良いけど、人によっては戦争モンだからね?」
「そいつは良く分かってますとも。ティアリエ相手だからこそこんなデリカシーの無い軽口を叩けるのさ」
他の女性相手には絶対に歳の話題なんて出しませんとも。
確実に地雷原だもの。
カンボジアのそれより怖いわ。
「むー、信頼されていると取るべきか、舐められていると取るべきか、実に迷う所だね」
「2人共仲良しなんだね!」
俺達のアホなやり取りを見て、ミラフィアはそう感じたらしい。
「そうだね!そうでもないと一緒に旅なんて出来ないさ。仲良くないと楽しくないしね!」
全く以てその通りだな。
良くも悪くもティアリエは退屈させてくれないからな。
「ティアリエは何と言うか、性を認識しないから凄い楽だしな」
見た目が完全に子供だし、性格も結構子供っぽい所があるから尚更であろう。
「うおーい!年頃の女性に対して何て失礼な物言いだよ!?流石にそれは私も傷付くよ!一応、私だって成人女性なんだよ!?私が本気を出せばシュラ君だって悩殺出来るというのに!」
「はっ……10年早いわ。ボンキュボンのナイスバディーになってから出直して来なさい」
俺、紳士なので合法だろうと手出ししたら通報されそうな相手には興味ないのです。
元々が自衛官だったので、そういう外聞が悪い事が起こると世間からの風評が酷いから尚更気を付けるようになったしな。
ロリコン逮捕は冗談抜きで外聞が悪過ぎる。
る○剣の作者さんとかロリコン送検された時、メッチャ騒がれたしな。
元々、好みがお色気ムンムンな感じの方だから、そっち方面には微塵も興味も無いんだが気を付けるに越したことは無いからな。
「鼻で笑われた!?10年経ったら私ほぼほぼ40歳だから!あと、もうこれ以上成長できないから!」
「ティアリエ殿、30歳ダッタノカ。意外」
「うわぁ、思わぬところで自分の年齢暴露してた!?ゴドリック君、30歳じゃないから!私まだ29歳だから!」
ティアリエさん、とても必死である。
29歳も30歳も大して変わらないってのに。
一応、ティアリエも女性なんだなとは思う。
「さーて、あと何か月残ってるかなー?」
1年は地球と同じく12ヶ月と確認しているので、期限は長くても4ヶ月無いのは確実だ。
「うっさいよ!?」
ティアリエはからかうと反応が面白いからつい悪戯魂が騒いでしまう。
本気で怒らせない内に撤退しないとな。
引き際を見極めるのもまた面白いというものだ。
「なんだか面白い人達だね、ゴドリック」
「ウム。今マデ、出会ッタ事ナイ、手合イ故、戸惑ウ、多イガ、真ニ、同意デアル」
掴みは上々みたいで非常に満足だ。
(これで少しはミラフィアの緊張も薄れたんじゃないかな?)
と2人の様子を見て、俺はそう思った。
ティアリエに対してはダシにして悪かったとは思うが……
まあ、その辺りは後で謝っとこう。




