初めての勝利とレベルアップ 17
「ついでに聞いておきたいんだけど、シュラ君。君はどんな装備が欲しいとか希望はあるかい?」
輝かしい瞳をそのままに、ティアリエが俺に顔を寄せて聞いてくる。
パーソナルスペースが狭いのかかなり近い。
まあ、それだけ親しみを持ってくれているのだと思えば悪い気はしない。
「そうだな。チョット変わった武器と盾が欲しいと思っているんだが、相談に乗って貰えるか?」
「勿論!むしろ、ガンガン理想を言って貰いたいな!君なら面白い発想が出てきそうだし!」
「そう期待されても困るんだが……」
割とありきたりな発想だからな。
オタクの厨二患者なら特に。
俺が思うままに深く考えてもいない腹案をティアリエに告げると……
「ほうほう!その造りだと強度が下がるんだけど、その辺りは技術者としての腕の見せ所かな。うん、それはそれで面白いからやってみるよ!」
俺が提案したのは、烈○の炎で言う鋼○暗器のような変形武具だ。
俺の戦闘における持ち味は色々なバリエーションに対応できるオールラウンダー的な感じになる。
なので、マルチに対応できる変形武具と相性は悪くない筈だ。
「でも良いのかい?どれも一癖も二癖もある代物ばかりだから扱いに途轍もなく習熟が求められる事になると思うけど」
「その辺りは努力で何とかする。それに簡単に扱えないぐらいの方が面白いだろう?」
格ゲーとかでもバランスの良い初心者向けのキャラよりも癖のある熟練者向けのキャラの方が愛着湧くタイプだからな、俺。
「良いね!じゃあ、君の武具に関しては色々と試作しながらやって行こうか。それで風竜玉の組み込みは今日早速やってみるかい?」
「早く出来るならそれに越したことは無いな」
多分だけど、風竜玉を利用した推進機構の扱いが一番苦労するだろうし、練習時間は多めに取りたい部分である。
「じゃあ、工房に行ったらサクッとやっちゃおうか!」
「おう。宜しく頼むわ。開発料と依頼料は余りの風竜素材全てでどうだ?」
「それは流石に貰い過ぎだよ!」
「内臓系や体液系は俺が持ってても使い道が無いからな。だったら使えるヤツが持ってる方が良いだろ?」
正直、俺の生産スキルはそう高いレベルではない。
確実に高レベルの素材であろう風竜の素材は俺には扱い切れないのは確実だ。
というか、内臓とか食う以外の使い道知らんわ!!
というか、竜の内臓って食えるのかも分からんし、仮に食えたとしても量があり過ぎてティアリエだけじゃ食うのも一苦労だろう。
今の俺は食事を必要としない躰だからな。
「分かったよ!錬金術師として君の期待に応えると約束しよう!」
俺の言葉を聞いたティアリエはそれはもう目をキラキラさせていた。
あれは風竜の素材で何を作ろうか楽しみにしている目だ。
果たしてどれだけとんでもない物が出来るのやら。
まあそれが楽しみな俺も酔狂な部類に属する訳だが今更だ。
そうして、俺とティアリエの研究と開発、そして実験と訓練の日々が始まるのであった。




