初めての勝利とレベルアップ 9
それからは何事も無く拠点に帰り着いた俺達。
ようやく一息つける状態になったので、気を緩めていた。
なんやかんや言っても3ヶ月を既にここで過ごしているので、落ち着ける場所となっていた。
ティアリエもパワードスーツのような物々しい対竜兵装を解除して、いつもの白衣姿に戻っている。
「いやー、風竜が出て来た時はどうなるかと思ったけど、どうにかなって良かったね」
拠点の中にある一室……
俺が目覚めた実験室のような部屋の中で、何かの植物を煮出した茶のようなものを飲みながらティアリエが言う。
俺は食事も水分も必要ないらしく、椅子に腰かけているだけだ。
「ホントにな」
冗談抜きで死を覚悟したからな。
「ところで、一つ聞きたいんだが、風竜の死体を持って帰るのは良いんだが出せる場所とかあるのか?」
長さで言えば10m越えてるし、不安に思って当然だろう。
「それなら大丈夫だよ!私の拠点は解体場をかなり広く作ってあるし、素材置き場も幾つか余ってるからね!」
「それなら良かった」
それを聞けて安心した。
いつまでもこんな貴重素材持ち歩いてるのも怖いからな。
下手すれば消滅する危険性があるとなれば尚更。
「取り敢えず、今日は色々あって疲れたから何もせずに休もう。残りの作業は明日やろう」
「賛成!私はここまで全速力で行って戻っただけだったけど、それでも十分疲れたし、時間はたっぷりと有るからね!焦る事はないさ!」
本当に時間だけはあるからな。
前と違って働いている訳では無いから時間に追われているという感覚は皆無で、俺もティアリエも割とゆったりとした時間を過ごしている。
最初は逆に落ち着かなかったが、今となってはこういうまったりとした過ごし方も悪くないと感じている。
海外から言われまくっているように日本人は働き過ぎだな。
あの頃はそれが当たり前だったが、今となっては改めてそう思う。
それから日が暮れるまで俺達は何をするでもなくただぼーっとしていたが、ティアリエが自室に戻って就寝し、睡眠の必要が無い俺は流石に暇になったのでスキルと戦技の確認をすることにした。
先ずは、元よりレベルを上限まで上げる予定であった『自動修復』、『物質貯蔵』、『回復力強化』、『生存本能』、『心眼』、『虚実』のスキルをSP使用でレベルアップさせる。
これで残りのSPは予定通り13896となった。
次はスキルレベル上限特典の確認だ。
お楽しみは後に取っておきたいので、興味があるもの程後に確認だな。
『虚実Lv.10』
Lv.10特典 ステータス改竄数上限解放。
ただし、最低1つは真実のステータスを残さなくてはならない。
どうやら、改竄できるステータスの数に上限がなくなったみたいだ。
素直に有り難い。
俺は隠しておきたいステータスが多過ぎるからな。
『虚』と『実』だからか、全てのステータスを『虚』にすることはできないようだが問題は無い。
最悪、名前かLUKだけ改竄しなければ良いだけの話だ。
『心眼Lv.10』
Lv.10特典 心眼スキル常時化。
心眼は任意発動型から常時発動型になったみたいだ。
常に相手の急所が分かる上に急所攻撃時の威力が倍増する訳だ。
これは大きいだろう。
俺はウキウキ気分で更に確認を進める。




