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初めての勝利とレベルアップ 8

もうね、母国語である日本語ですら怪しかった俺だぞ。


中学から習ってる筈の英語ですら常に赤点ギリギリの低空飛行だったぐらいだ。


工業英語?


聞かないでくれ、アレは割と英語出来るヤツですら泣きを見るレベルなんだ。


元々英語が出来ない俺なんて泣きを見るなんてそんなレベルじゃなかったんだよ。


魔法や魔術には憧れるが、英語以上に訳分からん言語を習得出来る自信なんて微塵もありません!


だけど、使えるなら使ってみたいんだよなー。


折角魔術がある世界に転生したんだから使ってみたいと思うのは当然だろう。


だが、もしもそれに必要なのが新たな言語習得だったらどうしようもなく不安になってしまうというものである。


俺がそんな葛藤を抱いていると、ティアリエの長い髪が風も無いのにふわりと揺れる。


(みどり)と蒼の髪と翼がキラキラと宝石のような輝きを放ちながらゆらゆらと揺れるその姿は幻想的で、俺の目は一瞬で奪われてしまった。


(綺麗だ……)


俺のチンケ過ぎる語彙力じゃそうとしか言い表せない感想を抱いた。


ティアリエの放つ光が風竜を包み込むのが見えた。


だが、俺がその美しい光景に夢見心地な気分で感動していられたのはほんの束の間だった。


「うっわ、大きい上に魔力に対する抵抗が大きいからもの凄い量の魔力持ってかれる!!シュラ君、急いで急いで!このままだと長く持ちそうにないよ!!」


「あ、ああ!分かった!」


ティアリエの焦った声が聞こえて精神が現実に引き戻されたからだ。


俺は急いで風竜の死体に駆け寄って、その体に触れる。


『物質貯蔵』を発動させてみた。


すると、嘘のように一瞬で風竜の姿が消えた。


どうやら内部保存に成功したようだ。


一応、『内部保存一覧』で確認しておこう。



内部保存一覧

総重量 500/4000


はぐれ風竜の死体 500kg


(6/6)


バッチリ入っている。


成功したみたいだ。


「ふうー、焦った焦った。これで無事に風竜の死体は『重力遮断』が掛かった状態でシュラ君の中に保存された訳だ。あらゆる事象から隔離される君の『物質貯蔵』なら内部保存された時点の状態で維持されるから、出さない限り『重力遮断』の効果は維持されるからこそ出来る手段だね!上手く行って良かったよ」


「無駄に重い物はそれで収納すれば良いって事だな?」


「そうなるね!それにしても、死んで尚あの魔力抵抗の高さとは恐れ入るね。本気でやって重量を1/100ぐらいにしか出来なかったよ。流石、最強種の一つに数えられるだけあるよ」


という事は50tもあったのかあの竜。


そんな重さの生物がアホみたいな高さから全速力で落下して来たら、そりゃ、クレーターの1つも出来あがる訳だと納得してしまう。


「念の為に適当に周囲の土も内部保存しておいて、死体の自動修復使用の優先度を下げておくわ」


帰り道襲われて、自動修復で貴重な素材を消耗しない為にも500kgばかりの土を内部保存しておいた。


考えられるリスクは可能な限り減らしておくに限る。


マーフィーの法則ではないが『起こる可能性のあることは、いつか実際に起こる』のだ。


であれば、起こり得る可能性に対して備えておくのは当然だろう。


リスクヘッジは常にしておくべきだ。


さっきのティアリエの強敵出現フラグも見事に発生してくれたしな。


油断しないに限る。


「ようし!それじゃあ帰ろうか、シュラ君!」


「ああ。そうしよう」


体力は無限なんだけど、疲れたよ。


主に精神的に。


(拠点に戻ってしばらくはぼーっとしたい)


ティアリエと共に来た道を戻りながら、俺は切実にそう思った。


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