教えてティアリエ先生 11
「ある程度想像はしてたけど、私の想定の遥か上を行くぶっ飛び具合だね!私としては目的に沿っているから有り難いけど」
「ま、そりゃ何よりで」
彼女の基礎設計通り、俺の役割はタンク確定だな。
ただし、想定以上に凶悪な仕様に仕上がってるみたいだが……
「ところで、スキルの使用ってどういう風にやるんだ?」
「使うスキルを意識して使いたいって思えば使える筈だよ」
「少し、『物質貯蔵』を試してみても良いか?」
「勿論!私も興味あるし、是非ともやってみてくれ!」
俺の問いかけにティアリエは快諾して、彼女の掌ぐらいのサイズの何かを手渡してきた。
黒っぽい石ころのような何かだ。
「これは?」
「この近辺で拾える鉱石さ。この拠点には未製錬の状態で大量に転がしてあるから遠慮なく貰って良いよ」
「最悪無くなっても良いのは気楽で良いな。じゃあ、遠慮なく……」
俺は言われた通りに『内部貯蔵』のスキルを意識して『それを使いたい』と念じる。
すると、手に乗っていた石が一瞬で消えた。
そして、内部貯蔵スキルの詳細が開いている画面に『グラナイト鉱石(重量0.2kg)が内部保存されました。内部保存した物質の詳細は『内部保存一覧』にて確認可能』、『物質貯蔵スキル使用により、『内部保存一覧』が画面表示に追加されました』と連続してメッセージが表示された。
「「おお!」」
こんな感じなのか!
この手のファンタジー異世界転生の物語だとありがちなアナウンスが頭に響くとかそういうのは無いんだな。
そういや、称号が追加された時もそんなアクションは無かったな。
『翠翼の守護者』は確実に目覚めてから取得した称号だろうから間違いないだろう。
新たに表れたメッセージをタッチして消して、スキル詳細画面から『称号、スキル』表示に戻ると一番下の『(2/5)』が『(2/6)』に変わっていた。
「こんなの初めて見たよ!シュラ君シュラ君、早速確認してみようよ!」
初めて見る光景に俺よりもティアリエの方が興味津々といった風情で興奮している姿が目に映った。
まあ、スキルの見たかった部分は見れたし、残りの細かい部分の確認は後でするつもりだったから構わないんだけどな。
というか、ティアリエ、顔が近い。
この娘さんには危機感というものが無いんかね?
それだけ信頼して貰えてるのは有り難いのだが、無防備過ぎる姿に少し心配になってしまう。
『習得魔術、習得戦技』、『装備、耐性』、『選択可能職業、習得可能スキル』表示を一瞬でスルーパスして、新たに追加された『内部保存一覧』表示に切り替える。
内部保存一覧
総重量 0.2/200
グラナイト鉱石 0.2kg
(6/6)
「一覧画面だと、現状の保存した物質の総重量、各名称と重さだけが表示される訳か」
「詳細を確認してみようよ!」
「ああ」
興奮収まらない様子のティアリエを尻目に、『グラナイト鉱石』の部分をタッチして詳細を表示する。
グラナイト鉱石 重量0.2kg
重力の影響を軽減するグラナイトを多く含有した鉱石。
グラナイト61% 鉄12% チタン1% 含有。
「へぇ、含有率とか分かるのか。便利そうだな」
どうやら、内部保存した物質であれば、自動的に解析してくれる仕様みたいだ。
俺が思ったままに所感をこぼしていると、
「う、羨ましい!!」
何故かティアリエの方が衝撃を受けている様子であった。




