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仲村慶彦の憂鬱 社会人編  作者: sky-high
自分を変えるきっかけ
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オレたちも乗り込もう

「ヨッシーどうした、さっきからスマホばっかいじって?」


「何か用事があるんですか?ならばそちらを優先させた方がいいですよ、こっちは大丈夫ですから」


オレはオフ会当日、いつもの居酒屋で弾丸とストライカーの3人で飲んでいたが、亜美の事が気になってさっきからLINEで亜美とやり取りをしていた。


「あ、いやその…んー、実はなんつうか、妹の事でちょっと厄介な事があってさ」


オレはこの二人には隠し事はしないようにしている。


何て言うか、そういうのをしない間柄ってのかな、そういう仲間が欲しかった。


「妹さんに何があったんですか?」


「確かヨッシーの妹ってオレと同じ年じゃなかったっけ?」


そうだ、この二人には話そう!


オレは亜美と野村の事を一部始終話した。


「ヨッシーそれってヤバくないか?その上司ってかなりのゲスだな」


「で、妹さんは今何処にいるんですか?」


「確かこっからそんなに離れてない場所にいるはずだよ。二駅先にある居酒屋にいるって言ったから」


「じゃあさ、今からそこに行かないか?」


「そうですね、そこで飲み直ししましょうか?」


弾丸もストライカーもその場所に行く気マンマンだ。


「えっ、でもせっかくのオフだし」


「何言ってんですか、我々3人のオフ会はこういう時の為のオフ会でもあるんですから」


「そうそう、ヨッシーの妹の顔も拝見したいしねw」


うぉ~、ありがとう二人とも!


オレは今モーレツに感動している!目ん玉に炎がメラメラと燃えてるように感動しているぞ!


よし、オレは一気にジョッキのビールを飲み干した。


「みんな、ありがとう!ではその店に行ってみよう!ここの勘定はオレが払う!」


「いいよ、いつものように割り勘で」


「気にする事ないですよ、とにかく早く行きましょう」


「ありがとう、みんな!」


そしてオレたちは店を出て駅に向かった。


「とりあえずそこの店に入ればいいのかな?」


「そうですね、私とケースケくんの影に隠れて仲村さんは入った方がいいと思いますね」


「よし、それで行こう」


電車に乗り、目的地の駅に着いた。


「あ、ここだ、この居酒屋だ」


居酒屋は駅からすぐ近くにある。


「じゃあ、私とケースケくんの間に入って解らないように店に入りましょう」


「ヨッシーそれじゃ行こうぜ」


オレたちは店に入った。


「いらっしゃいませ~」


オレは二人の間に入りながら周囲を見渡した。


いたっ!


奥の席で亜美と野村が向かい合いながら座っている。


「えと、3人なんだけど、なるべく奥の空いてる席で大丈夫かな?」


弾丸が女性の店員に優しく声を掛けた


「あ、ハイ、大丈夫です。奥の空いてる席にどうぞ!」


女性の店員は弾丸の精悍で端正な顔立ちに見とれていた。

イケメンなんだからこうやって女を口説けばすぐに童貞卒業出来るんだけどなぁ?


「ヨッシー、あの席どう?」


弾丸が亜美達の座る斜め後ろの席を指した。


「うん、あの席なら様子が見えそうだな」


オレたちは亜美や野村に解らないように席に着いた。


ちょうど柱があってオレが亜美達にバレないような席だ。


「それじゃ中生2つとウーロン茶1つ」


「はい、かしこまりました~」


あの店員、弾丸の顔ばっか見てるな。


「ケースケ、あの店員お前の顔見てボーッとしてるぞw」


「ケースケくんはイケメンだからね。これを機に彼女作ってみたらどう?」


「そんな事ないよ、第一今のオレは彼女どころじゃないよ、橋本さんオレまだ彼女作る気はないですよ」


真面目だなぁ、弾丸は。それに引き替えオレは…


「ケースケそこまでストイックにならなくてもいいんじゃないのか?」


「たまには彼女とデートでもして気分をリフレッシュするのもいいですよ」


「いや、オレはチャンピオンになるまで女は必要ない。なんつーか、自分をとことん追い詰めてみたいんだよ、今は」


「スゲーな、そこまでして色んなものを犠牲にしてまでボクシングに懸けてるのか」


「ケースケくん、ケースケくんはチャンピオンを狙える素質は十分にあります。でも四六時中ボクシングばかりというのもどうでしょうか?サボれとは言いませんが、オンとオフを使い分けた方がいいですよ。ずーっと張りつめた神経のままだとケースケくんは潰れてしまう可能性があります」


成る程、神経を尖らせるのは試合の時のみでいいってワケか。


「…橋本さんの言うことも解らないワケじゃないけど、オレは何処までたどり着けるかやってみたいんすよ!」


「ならば上手く切り替えが出来るボクサーになってください。ケースケくんにそれが出来たらいいボクサーに成長しますよ」


ストライカーと弾丸の師弟関係は見ていてなんか良いなぁって思う。


よくわかんないけど、弾丸はストライカーの下でトレーニングして正解だと思った。


「あ、今妹さんの手を握ってますよ!」


今までの会話を遮るようにストライカーが後ろをチラッと見た。


ナニっ?


オレは柱に隠れながら二人の様子を見た。


周りがうるさくて何を言ってるのか聞き取れない。


しかし、あのオヤジ手なんか握りやがって、何話してんだ、一体?

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