ストライカーの結婚披露パーティー
ストライカーが結婚か…
もちろん童貞とはオサラバするんだよな。
クッソ~、羨ましい!
嬉しい半面、何だか悔しい気もする。複雑な心境だ。
ストライカーはサークルを抜けた。
そしてLINEでグルチャを作り、弾丸と3人で楽しくチャットをするようになった。
結婚相手とは週末に会いデートをしているらしい。
いいなぁデートか。
オレもそういう相手を見つけなければ…
そして月は変わり、ストライカーの結婚披露パーティーが行われた。
式は挙げず、知り合いの店を貸しきって仲間内だけでパーティーをするスタイルらしい。
オレも弾丸も新郎側の友人として招待された。
「ジョニー、オレら場違いかもな…だってストライカーの名前すら知らないじゃん。サイトで知り合いました、って恥ずかしくて言えない雰囲気だぜ、こりゃ」
弾丸の言うとおり、身内だのひっそりとした結婚披露パーティーとはいえ、オレと弾丸はかなり異質な客になる。
「御祝儀だけ置いて帰るか」
その方がいいと思ったからである。
「だな、あれこれ聞かれるのもイヤだしなw」
オレと弾丸はストライカーに御祝儀を渡し
「やっぱオレら帰るよ。場違いな人間が来るようなとこじゃないよ」
と言って帰ろうとした。
「待ってよ。少しだけいてくれないですかね?」
ストライカーが引き留めようとしたが、オレたちは店を後にした。
「ジョニー、ストライカーの嫁見た?」
あんまり新婦の顔はよく見なかったが、ストライカーにゃ勿体ない程の女性だった。
「何か可愛かったよな。よくストライカーの嫁になろうとしたもんだw何が良かったのかな?」
「いいよな、ストライカーは。ところでジョニー、もうあのサークル解散しないか?
何かストライカーのせいってワケじゃないけど、オレらいつまでもあんなサークルでグダグダやってないでもっと外に目を向けないとマズイんじゃないかなって」
オレもそう思った。いつまでも童貞、童貞と嘆いてる場合じゃない。
と言っても中々見つからないよな、彼女なんて。
ストライカーは見合いで結婚したが、オレは恋愛結婚がしたい!
弾丸と二人でトボトボと歩いているとスマホから着信音が鳴った。
「ちょっとゴメン」
オレは立ち止まりスマホを取り出した。
沙織だ。なんだろ一体?
「はい、もしもし」
【あ、仲村君?さっきいたの仲村君だよね?アタシもあの店にいたんだよ。仲村君、新郎の方と知り合いだったの?】
えぇ、沙織はあの店にいたのか?知らなかった。
「高橋さん居たんですか?ゴチャゴチャしてたから解らなかったんですが。高橋さんもあのパーティーに呼ばれたんすか?」
【うん、アタシは新婦側の友人として。あの新婦さんは高校時代のソフトボール部の先輩で仲良くしてもらったから。
それよりさっき、アタシが仲村君!て何度も呼んだのに気がつかなかったの?】
「あ、すいません、周りが賑やかだったので気がつきませんでした」
【仲村君すぐにお友達と帰っちゃうんだもん。ねぇ今から戻ってこれない?】
そういうワケにはいかないだろ。
晴れの結婚披露パーティーで戻るなんて縁起悪くなるじゃないか。
「ジョニー、どうした?知り合いでもいたのか?」
弾丸が会話の内容でオレの知り合いがいたことに気づいた。
「いや、大丈夫、ちょっと待って」
オレはスマホを離し、弾丸に少し待ってくれと言った。
「い、いや、自分らもこれからちょっと用事ありまして。はい、申し訳ないですが」
【そう、残念ね。じゃ、こっちは楽しんでくるからお友達にヨロシクねぇ】
そう言って会話が切れた。
「ジョニー誰だったの?」
「新婦の友人でオレの会社の先輩が店に居たらしいんだよ。ったく世間て狭いよなw」
「マジか?あんなとこで会社のパイセンに会ったらイヤだな~www」
「だろだろ?だからテキトーに理由つけて断ったよ」
「でも後からストライカーに聞いてくんじゃね?ウチの後輩と知り合いなんですか?ってww」
「あぁ、そうか!まさかストライカー、実はサイトで知り合いましたなんて言わねーよな!」
「それならまだしも、童貞同士のサークルの集まりで知り合いましたなんて言いかねないぞwww」
それだけは言って欲しくない!
「マジ自殺モンじゃないか、それじゃ!頼むストライカー!間違っても童貞の集まりだなんて言うなよ!」
オレはこんな事を沙織に知られたら恥ずかしくって会社に行けない!
だからストライカー!
絶対に童貞仲間ですなんて言うなよ~っ!




