失神(おち)た
沙織は管理部署でオレは仕事を教えてもらってる。
しかし、いい身体してるよなぁ~、後ろ姿なんか思わず襲いかかりたくなるようだwww
「仲村君!」
「あ、はい」
「この在庫見つけてきて、早くダッシュ!」
「は、はいっ」
人使いが荒い女だ。
まだクスリの効果が表れてねぇってのに走らされるんだからパシり同然だ。
あぁ、走ると頭に響く~!
「はい、ありました」
「ご苦労さん、それちゃんとチェックしておいてね。後こっちの発注元の数もチェックしといて」
ああ、頭が、頭がグラグラする~。
「聞いてる?解ったの?」
「は、はい」
しっかしキツい女だ!
「しっかりしてよね。二日酔いだからって仕事にならないのは言い訳にならないからね」
「わ、解りました」
うるせえ女だ!
少しはおとなしくしやがれ、だから男が寄り付かないんだよ、アンタには!
沙織は全く男っ気がなくて有名だ。
いくら美人でスタイル良くてもこんなギャーギャー喚く女なんて彼女にしたいとは思わないだろう。
「おぅ、二日酔い!ずいぶんパシられてるじゃねえか」
走ってる時に野村とすれ違った。
「マジキツいっすよ」
「あの女、人使い荒いな…アイツもう少し人当たりが良ければいいんだがな」
確かに野村の言う通りだ。
そりゃ仕事の出来る女ってのをアピールしたいんだろうが、下にいるオレはたまったもんじゃない!
何もこんな中小企業でバリバリやらなくてもいいのに…
「仲村君、この伝票の数間違ってるじゃない!」
「やべっ、すいません」
「まだ頭の中酔っ払ってんの?しっかりしなさい!」
オレはひたすら沙織に頭を下げた。
「仲村~、また間違えたのかオマエは!お仕置きだべ~」
と言って野村は背後からオレをスリーパーホールドで締め上げてきた。
「ぐっ、苦しい、ギブ、ギブ…」
「仲村、オマエ失神たふりしろ…」
野村がオレの首を締めながら囁いた。
?何だ、失神る(おちる)ってのか、ワケのわからんまま、オレは野村の言う通り意識を無くしたフリをした。
「ちょっと野村さん、いくらなんでもやり過ぎです!パワハラですよこれは!」
沙織がオレが失神したと思い込んでる。
「ありゃ、頸動脈締めすぎたかな。おぉ~い、仲村、起きろ~」
わざとらしく野村はオレに問いかけた。
「ダメだ!わりぃな、高橋。コイツにお仕置きしようとしたら落ちちゃったwwwとりあえずコイツ起きるまで向こうに連れていくゎ」
そう言って野村はオレを背負い部屋を出た。
「仲村君大丈夫なんでしょうね?」
心配そうに沙織がオレの顔を覗きこんだ。
うぉっ、こんな近くまで顔を!
どさくさに紛れてチューしちゃおうかなwww
いや、そんな事は出来ねえし、やる度胸もない。
しかし、見れば見るほど美人だよな。
薄目で沙織の顔を見た。
目が綺麗だな…
こんな美人が彼女だったらいいんだけどな~。
いかんいかん、こんな女に騙されるな、しかし顔近すぎ!
これ以上失神したふりは出来ねえ!
「高橋、オマエは戻ってろ、後はオレがやるから」
野村はそう言って沙織を業務に就かせた。
しばらくオレを背負い、野村は「おい、もういいぞ」
と言ってオレを下ろした。
「よし、ちょっと早いが飯にしようぜwww」
それってオレを使ってサボりたかっただけじゃないのか~?
このオッサン何考えてんだ?




