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「…うっ……!?」


「キッキュウ………ミーュ………」


 その瞬間。


 壇上の姫の父上は、自身の座っていた玉座を右腕1本で軽く持ち上げた。美しい装飾も入れて2メートルはある、金、銀、宝玉に飾られた大きな玉座は、乱暴に上下を逆にされ、(きらめ)く石の輝きを濁らせた。


「……フッ……!?」


 これには(かく)も驚き、そちらを注視してしまった。


 その一瞬を逃さないように、姫は腕をすり抜け、走られた。


「あ」


 角が姫の走っていった方向を思わず見て小さく叫んでしまった、その直後。



 ドゴォンッッ!



 角の体は玉座ごと廷の外へふっ飛ばされた。…いやぁ、廷の外どころか、廷の前の手すりや柱も一部道連れにして庭まで飛んでいた。


 …と、そこまできてやっと、私はハッとなった。


「あ! みんな! 捕まえて! あの! たぶん怪我してるから! えっとー、大事に捕まえて! 後で取り調べるから! やって! やって!」



 オォ――!



 テメェコノヤロ


 マッテマッテ、モウイイッテ


 タンカ!



 そうして、事件はやっと片付いたのだよ!


 ……私は何も手柄がないどころか、失態を犯しただけだったがね。


 ……


 ……いや、しかし。


 ここからだよ、私が君たちに1番教えてあげたい昔話はね。



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