表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつも猫な日々  作者: 日野 空
夜兜矢怪談編
1/67

1 プロローグ

 楽しんで頂けたら幸いです。

 鋭い痛みが頭を走る。


 特に何をされたというワケでもなく、本物の痛みが襲っていた。


「があっ!?」


 そんな呻き声を上げながら、俺は廊下に片膝をつけた。痛みに耐えて周りに視線を向けると、同じようにうめき声を上げながら廊下に横たわっている幼馴染のマツリがいた。その隣では、担任の小麦先生駆け寄ってマツリに呼び掛けている。


 俺は奥歯を強く噛み、這いずるように近づいた。


 そして、俺も呼び掛ける。


「おい、マツリ大丈夫か!?」


「うぅ……いた……い……」


 思っていたよりも重症だったことに、苦悶の表情を浮かばせた。


 ――クソッ! 無理もないか。


 マツリは俺よりも強い力を持っている。それは同時に、強い感受性を持っているともいえるのだ。だから、これほど苦しそうにしていても可笑しくはない。


 例えるなら俺の痛みが刃物で体を貫かれるような痛みだとしたら、マツリの痛みはハンマーにでも叩かれたような痛みだ。これくらいの差はおそらくあるだろう。


「か、活字くん……?」


 いつもはへらへらとしている小麦先生にしては珍しく、気が動転した声を掛けてきた。痛みに耐えることが精一杯で頭のまわらない俺だったが、何時までもそうしているわけにもいかず見えない痛みに逆らい立ち上がる。


 ――妖気はあそこからか。


 力の発生源を感知すると、精いっぱいの笑顔を小麦先生に向け告げた。


「俺が何とかしますから小麦先生、マツリのことを頼みます!」


「え、どういうこと活字くん!?」


 校則である『廊下を走らないこと』を無視して、この痛みを与える()()()怪談(かいだん)がいる、体育館を目指して走り出した。


 読んで頂きありがとうございました。

 修正中ですので、物語との矛盾がありますことをご了承ください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ