7月
7月1日 木曜日
麗「どうだった?英語」
赤「お蔭さんで悪くない点かな」
麗「そう。今回もテストの点で勝負する?」
赤「結構だ」
麗「・・・そう」
赤「・・・じゃあ、また明日」
麗「・・・うん」
7月2日 金曜日
茜「疲れたぁ。なんで歴史と数学と生物が被るのかなぁ」
山「もうダメかもしれん。赤点だぁ」
赤「なんで勉強してねーんだよ」
山「したわ!」
麗「じゃあ、土日みんなでお勉強会する?」
山「あぁ・・・」
赤「わりぃ、俺はパスで。外せない用事だ」
山「俺もだ。ごめん」
茜「なによ、2人で釣りにでも行くの?」
赤「ちげーよ」
麗「じゃあ、何するつもりなの?」
山「まぁ、なんだっていいだろ。なぁ赤羽」
赤「ああ」
麗「・・・」
茜「なんだってよくないよ!」
赤「・・・っ」
山「おい、赤羽だって語りたくないことくらいあるだろ」
麗「・・・月曜日、学校に来るならそれでいい」
茜「麗ちゃんまで!赤羽、なんで自分のことは話さないの?友達じゃないの?」
赤「・・・黙って聞いとけば」
山「おい!」
茜「っ」
麗「・・・」
赤「落ち着け」
山「・・・ごめん」
茜「・・・」
麗「・・・」
山「俺は確かに上地のことが好きだよ。でも、今回は擁護しないし、できない」
赤「・・・いいさ。怒ってない」
茜「・・・」
麗「・・・今日はもう帰ろ」
7月3日 土曜日
赤「・・・もう、17歳か」
「・・・」
赤「僕は、成長できてるのかな」
「・・・」
赤「結局、僕はクソ野郎のままなのかな」
「・・・」
赤「君は、僕を笑ってくれる?僕に怒ってくれる?」
「・・・」
赤「・・・返事を、してくれよ」
「・・・」
赤「・・・俺はっ、僕は泣かないよ。泣く資格もない。きっとまだ、梅雨が、雨がやんでないだけなんだ」
「・・・」
赤「ごめん・・・また、来るからね」
7月4日 日曜日
麗『店にいる?』
赤『来ないでくれ』
山「入るぞ」
赤「・・・」
山「・・・ほれ、プレゼントだ」
赤「・・・はっ、ご丁寧にどうも」
山「今年は紫にした」
赤「これで、やっと夏服が着れる。暑いんだよ最近」
山「・・・ちょっと見せてくれよ」
赤「ホレ」
山「・・・消えそうにないな」
赤「まぁ、消したいとも思ってないしな」
山「・・・お前、目、赤いぞ」
赤「ん、あ、あぁ、掃除を最近怠けてたからな」
山「・・・別に俺の前だろ。隠さなくていい」
赤「・・・・・・・・・・・・っ」
山「泣けよ。無様に」
赤「っ、いや、俺は泣かない」
山「そのリストバンド付けて、笑顔で登校してこい」
麗「・・・」
茜「・・・」
山「・・・すまない、今日だけは1人にさせてあげてくれ」
麗「山口」
山「ん?」
茜「知ってることを、全部話せ!」
麗「茜ちゃん、落ち着いて」
茜「だって、だっておかしいじゃん!なんで赤羽は私たちと距離取るの!」
山「・・・っ、俺だって、俺だってアイツを助けたいよ」
麗「・・・私は、入る」
山「待て!今日だけは絶対に入れない」
茜「おかしいじゃん!なんで、なんでなの!」
7月5日 月曜日
赤「・・・」
山「・・・夏服、似合うな」
赤「まぁね」
茜「・・・もうさ、わかんないよ。赤羽ってこんなに冷たかったの?」
山「しばらくは、無視してやってくれ」
麗「しばらくって、いつまで?」
山「知らない」
麗「なんで、赤羽は黙ってるの?」
山「言えない」
麗「なんでっ、山口は黙ってるの?」
茜「麗ちゃん」
山「・・・もう、無視してやれよ」
7月6日 火曜日
茜「もう、限界なの。赤羽、もう縁を切ろうよ」
赤「・・・望むなら、そうしよう」
山「赤羽!」
麗「そうやって何も言わないで・・・」
赤「・・・結局、お前らも変わらないんだな」
山「赤羽・・・」
麗「っ、赤羽!」
赤「もう、無視してくれよ。ぼ・・・俺はもう疲れた」
7月7日 水曜日
茜「今日のテスト、どうだった?」
山「・・・ぼちぼち」
麗「・・・多分、満点」
茜「すごいじゃん!」
麗「・・・」
茜「なんで、嬉しくなさそうなの?」
山「上地、帰ろうぜ」
麗「・・・また、明日」
茜「・・・うん」
7月8日 木曜日
山「・・・」
赤「・・・なんだよ、殴りたきゃ殴れよ」
山「殴らない。俺はお前を責めない」
赤「お前には感謝してるよ。だから、もう、幸せになれ」
山「お前はどうなんだ?」
赤「俺は幸せになっちゃいけないんだ」
山「お前はどうなんだ?」
赤「山口、聞け」
山「聞かねぇ。馬鹿だからな。お前はもう十分だろ」
赤「なにがっ、十分だって言うんだよ!」
山「・・・」
赤「お前は、上地さんと幸せになれよ。俺は片方の目で過去だけを見て生きていくんだから」
茜「・・・」
赤「・・・随分趣味が悪いな、上地さん」
茜「片方の目って、どうゆうこと?過去だけって、どうゆうこと?」
赤「うるせぇ。関係ないだろ」
茜「・・・」
赤「・・・もう、縁を切ったんだろ」
茜「・・・それは」
赤「・・・発言に責任を持て。相手が明日も生きてるとは限らないんだからな」
茜「っ、赤羽!」
赤「じゃあな」
茜「赤羽!」
7月9日 金曜日
茜『ねぇ』
茜『ごめんなさい』
茜『私が無責任なことを言いました』
茜『ごめんなさい』
茜『今日テスト最終日だよ』
茜『今来れば現代文には間に合うよ』
茜『ごめんなさい』
茜『ねぇ、返事をして』
茜『ごめんなさい』
茜『ごめんなさい』
茜『もう1度、話をさせてください』
茜『ごめんなさい』
茜『お願いだから、返事をしてください』
7月10日 土曜日
山『待ってる。いつまでもな』
7月11日 日曜日
麗『また、ゲームをしない?』
麗『明日、赤羽が学校に来るか』
麗『来たら、君の言うことを1つ聞くよ』
麗『来なかったら、赤羽は逃げたって判断する』
7月12日 月曜日
麗「・・・来ないね」
茜「ねぇ、私どうすればいいの?」
山「・・・ただ、待つしかないだろ」
麗「・・・逃げるとは思わなかったな」
山「今、なんつった?」
麗「・・・・・・逃げるとは思わなかったな」
山「っ!お前に何がわかる!」
麗「・・・・・・」
茜「山口っ」
山「・・・赤羽は今、血を吐きながら立て直してるんだ!お前の薄っぺらい価値観で何がわかる!人生に絶望したこともっ!大切な人を失ったことも!失明したこともないくせに!」
麗「っ」
山「お前のその発言は、赤羽に対する侮辱だ。絶対に許さない」
茜「・・・待ってよ。もう、ヤダよ」
7月13日 火曜日
茜「・・・」
麗「・・・」
山「・・・」
兄「なにやってんだ、バカが」
赤「・・・兄上」
兄「お前が飯も作らず引きこもってるから、カップ麺しか食べれてない。飯行くぞ」
赤「・・・」
兄「姉ちゃん、俺はいつもの、このクソ馬鹿にはステーキとカキフライとオムレツ」
姉「はいはい。才律、またサボり?」
赤「・・・」
兄「ほれ、まずは食え、話はそれからだ」
赤「いだだきます」
兄「っし、歩くぞ」
赤「・・・」
兄「久しぶりだな。覚えてるか?お前が中学校の時、母さんも父さんも姉ちゃんも匙投げて育てないって言ってたの」
赤「・・・」
兄「よく立ち直ったよな。なんだっけ、山口って奴が助けてくれたんだろ」
赤「ああ」
兄「んで、今回はなんだよ」
赤「・・・事故のことを、クラスメイトに隠してたら、軋轢が生まれた」
兄「はっはっは、お前、友達いたんだな」
赤「蹴り飛ばすぞ」
兄「まぁ、お前はいつも通り沈黙したんだろ?」
赤「まぁな」
兄「お前の悪いところでもあり、悪いところだからなぁ、それ」
赤「褒めてねーだろ」
兄「褒められるとでも思ったか?まぁ、真っ当な悩みでよかったよ」
赤「・・・」
兄「どーせ学校に行くきっかけが欲しいんだろ?じゃあ、俺が言祝いでやるよ」
赤「・・・」
兄「黙って、学校に行け」
赤「兄上、ありがとう」
兄「ふん」
7月14日 水曜日
赤『カラオケ行こうぜ』
山『今か?』
赤『今だ』
山『待ってろ。授業フケる』
茜「・・・どこ行くの?」
麗「・・・」
山「赤羽とカラオケだ」
茜「・・・うん、いってらっしゃい」
赤「よぉ」
山「悪い。遅くなった」
赤「制服のままかよ」
山「気にすんな」
赤「山口、悪かった」
山「謝んな。とりあえず歌うぞ」
赤「ああ。マイク持て」
山「他が為?」
赤「可憐な花弁を咲かすだけ」
山「上がった雨っ」
赤「浮世に田は枯れ」
山「I got many!」
赤「予定」
山「調和」
赤「孕んだBrave」
山「表面上はぁ!」
赤「理由無き反抗!」
山「昼行灯!」
赤「誰も知らず」
山「浴びる脚光!」
赤「それでも」
「「独りよがりな舞を踊らされた君に嘘偽りなき光を!」」
赤「・・・俺、明日学校行くよ」
山「ああ」
赤「ありがとな」
7月15日 木曜日
赤「よぉ」
茜「・・・」
麗「・・・っ」
山「おはようさん」
赤「ほれ、誕プレだ」
山「はっ、忘れてるかと思ったわ」
赤「俺がそんな薄情に思えるか?」
茜「・・・今日、誕生日だったっけ?」
山「実はな」
麗「・・・」
茜「そっか・・・ごめん」
山「気にすんな」
赤「・・・何か言いたいことがある顔だな。阿比留さん」
麗「・・・私は、君に謝りたい」
赤「謝らなくていい。謝罪ならいくらでもできるし、謝ったところで変わらない」
茜「・・・赤羽っ、縁切るなんて言ってごめん」
赤「気にしてない」
麗「・・・赤羽、土日空いてる?」
赤「空いてない」
麗「・・・・・・」
山「・・・」
茜「ね、ねぇもう喧嘩はやめようよ」
赤「いや?俺はなにも怒ってないよ」
麗「・・・っ、赤羽」
赤「もう、聞きたくない」
7月16日 金曜日
茜「はい、誕プレ。遅れてごめん」
山「ははっ、わざわざありがとな」
麗「・・・私も、これ」
山「・・・赤羽と仲直りしてこいよ」
麗「・・・」
茜「・・・ね、ねぇ、なんで赤羽はあんなにも麗ちゃんに冷たいの?」
山「・・・さぁ」
麗「・・・・・・私は」
山「俺に言ってどうする」
7月17日 土曜日
赤「・・・」
麗「・・・」
赤「・・・・・・いらっしゃい」
麗「・・・」
赤「なに突っ立ってんだよ。冷やかしなら帰れ。客なら座れ」
麗「・・・これ」
赤「いらない。んで、何しに来た?コーヒーを飲みにか?」
麗「赤羽、私は」
赤「待て」
麗「・・・」
赤「前にも言ったけど、謝罪はいらない。行動で示せとも言わない」
麗「それでも、謝りたい」
赤「誰のために謝んだよ。自分の為だろ」
麗「っ」
赤「・・・何度も言ってるけど、怒ってない。本当に。でも、関わり方だけは考えさせて」
麗「・・・」
赤「ほら。これ飲んだら、帰れ」
7月18日 日曜日
赤「・・・どこぞの軍師様じゃあないんだから、回数を重ねても対応は変わらないよ」
麗「・・・」
赤「またコーヒーでよかった?」
麗「・・・これ」
赤「いらない」
麗「・・・ねぇ、聞いてもいい?」
赤「内容による」
麗「・・・・・・・・・そのリストバンド、似合ってるね」
赤「ああ。傷痕を隠してるんだ」
麗「っ」
赤「毎年山口がくれるんだ。それを付けないと半袖が着れない」
麗「・・・・・・」
赤「んで、質問は?」
麗「・・・私のこと、今はどう思ってる?」
赤「・・・結局、自分なんだな。前は大好きだったよ」
7月19日 月曜日 海の日
山『テスト、どうだった?』
茜『まぁ、程々って感じ。山口はどうだったの?』
山『いや、1教科だけだよ』
茜『・・・赤点かぁ。遊べなくなっちゃうじゃん』
山『別に遊べるし!全然誘って!』
7月20日 火曜日
赤「はぁ、話が長かったぜ。毎年同じことしか言わないのに長さが毎回違うのは趣味か?主義か?」
麗「先生の話は長いって相場が決まってるよ」
赤「それもそうか」
茜「みんな夏休み何するの?」
赤「あの喫茶店に常駐してる。月曜以外はいるからいつでも来てね」
麗「・・・わかんない」
山「俺は親父の手伝いしながら遊ぼうかな」
茜「私は部活がちょいちょいあるんだよね。まぁ、噛み合ったらあーそぼ」
山「ああ」
麗「・・・」
赤「じゃあ、また次の学期で」
麗「・・・赤羽」
赤「なに?」
麗「・・・・・・ばいばい」
赤「ははっ。またね」
7月21日 水曜日
先「赤羽、今学期はどうしたんだ?去年はサボらなかったし、成績も上位だったじゃないか」
赤「心境の変化ってやつですよ」
先「そうか・・・まぁ、先生はお前の心配はしてないよ。賢いしな」
赤「山口はどうなんですか?」
先「山口はなぁ・・・古典は終わってるけど数学は伸びてるぞ」
赤「ならよかった」
先「・・・お前、目のこと大丈夫なのか?」
赤「黙れ」
先「・・・」
赤「あ、すみません、口が滑ったっす。まぁ、気にしないでください。もう8年目ですからね。じゃ、解答用紙ください」
7月22日 木曜日
茜「部活疲れたぁ」
赤「おつかれさん」
茜「うわぁ!なんで学校にいるの?」
赤「七不思議の1つ。夏休みに現れる馬鹿」
茜「・・・あ、追試か」
赤「ご名答。俺はさっさと終わらせたけど山口が終わってねーんだよ」
茜「ふーん」
赤「まぁ、もうすぐ来るだろう一緒に帰ったら?」
茜「そーしよっかな。なんなら一緒にご飯行く?」
赤「遠慮しとくぜ。せっかくのランデブーだろうし」
茜「やめてよ!」
7月23日 金曜日
父「そうか。2度目のテストは1位か。素晴らしい。前回も2位だったし、弛まぬ努力の賜物だな」
麗「はい」
父「それで、前回負けた相手と、喧嘩でもしたのか?」
麗「っ、別にそんなことないです」
父「そうか。若い内には色々とやらかすものだ」
麗「私は、その相手を自分の尺度で測って、深く傷つけてしまいました」
父「そうか」
麗「彼は、私の謝罪を受け入れないほど、私に失望しています」
父「そうか」
麗「私は、私は・・・」
父「・・・泣けばいいさ。父さんは味方だ」
7月24日 土曜日
赤「そこハーブある」
山「マジ助かる。弾くれ」
赤「9ミリ?」
山「ああ」
赤「ほれ」
茜「・・・よく飽きないねぇ」
赤「まぁね」
山「まぁね」
茜「まぁね。じゃない!もう3時間だよ!」
赤「あら、そんなに経ってたのね。飯にするか」
山「マスター、今日のメニューは?」
赤「気分屋のパスタ。パルメザンを添えて」
茜「いいね!」
7月25日 日曜日
赤「暑い」
山「暑い」
赤「なんとかしろ」
山「できるかぁ」
赤「釣れねー」
山「俺も1匹だ」
赤「帰るかぁ?」
山「帰るかぁ」
7月26日 月曜日
茜「ぎにゃぁぁぁぁぁっ!」
赤「はっはっはっは」
山「はっはっはっは」
茜「笑ってないで!助けて!ナニコレ!虫!めっちゃ虫!」
赤「だから倒さんと進まんって」
茜「なんでこの人は平然としてるの!」
山「まぁ、逸般人だしなぁ」
茜「わかんない!どこが一般人なの!」
山「はやく倒さないと」
茜「もうやだぁ・・・ショットガンの弾ないじゃん!」
山「ハーブは薬液と合成させるんだよ」
茜「画面真っ赤!もうおしまいだぁ」
7月27日 火曜日
山「父さん、こんな感じで大丈夫?」
父「ああ、ありがとな」
山「んで、次は何すればいいんだ?」
父「したら、これをグラフにまとめてくれ」
山「わかった」
父「・・・すまないな」
山「別に」
7月28日 水曜日
茜「はぁ、もう部活やめたいよぉ」
山「レギュラーなのにか?」
茜「体育館暑いんだよ・・・ストップ!」
山「ん?どうした?」
茜「ごめん、今めちゃくちゃ汗かいてるから、近づかないで。着替えてくるから待っててね」
山「ああ、待ってるよ」
7月29日 木曜日
麗「・・・」
男「だからこの絵はルネサンスを現代まで落とし込んだ、素晴らしい絵なんだよ。君にわかるかい?」
麗「・・・じゃあ、この絵は何を示唆しているの?」
男「簡単さ。自画像に決まってる。他に何があるって言うんだい?」
麗「・・・」
赤≪・・・自画像と言っておきながら、周りからはカメラが向けられてる。皮肉なもんだね≫
男「どうかしたのか?」
麗「ごめんなさい、もう貴方に対しての興味が失せたの。帰らせてもらうね」
7月30日 金曜日
茜「面白かったね!」
山「ああ、やっぱ正義は勝つんだよ!」
茜「はは、山口らしいね」
山「それで、何する?もう暗くなってきたし、帰る?夜ご飯食べてく?」
茜「その、や、山口、今日、ママとパパ家にいないんだ」
7月31日 土曜日
麗「・・・」
茜「あれ!麗ちゃん!入らないの?」
山「久しぶりだね」
麗「・・・私はいいや」
山「・・・そうか」
茜「うん、わかったよ。また遊ぼうね!」
麗「うん」
山「赤羽ぁ!昼飯を用意しろ!」




