6月
6月1日 火曜日
赤「うげぇ、雨だ」
山「傘持ってないのか?」
麗「貸そうか?」
赤「や、折り畳み傘持ってる。些か小さいけど」
茜「・・・私、持ってないかも。ヤバいかなぁ」
麗「予報だと、明後日までずっとだね」
赤「ほな俺は明日学校サボろっと」
山「ん、俺もサボろ」
麗「ダメ」
赤「まぁ、俺の傘使えよ。小さくても上地さん的にはちょうどいい大きさだろ」
麗「でも、赤羽が濡れちゃうよ」
赤「水も滴るいい男ってか?」
山「いい男?」
赤「あ?俺はいい男だろ?なぁ」
山「・・・」
麗「・・・」
茜「・・・じ、自信があることはいいことだよ」
赤「なんだとこのやろー!傘貸さん!」
山「・・・使って」
茜「ん、・・・ありがと」
山「じゃ、俺帰る。また明日」
赤「俺も帰るか。じゃあね」
麗「私も帰るよ。部活頑張ってね」
茜「うん!また明日!」
6月2日 水曜日
山「・・・まさかほんとにサボるとはな」
麗「ふふっ、面白いね」
山「アイツは馬鹿だから風邪じゃないと思うけど」
麗「山口は雨の中歩いたのに風邪ひかなかったの?」
山「俺も馬鹿だからな」
6月3日 木曜日
山「よぉ、サボり魔」
赤「いやぁ、オリンピックのお誘いが来ててだな」
山「なんの種目だよ」
赤「サボリンピックの花形競技の投げやりだよ」
山「はははははっ、おもろいなそれ!」
赤「だろ?ヨーロッパの強豪チームどーなったから練習試合申し込まれてだな・・・じゃなくて、明日あそこ行こうぜ?」
山「構わんけど、なんで?」
赤「いや、シチュー食べたいだけ」
6月4日 金曜日
赤「・・・なんでいるのかなぁ」
麗「やぁ」
茜「奇遇だね!」
山「お前が誘った?」
赤「いやぁ、サシで飯の予定だったんだけど」
茜「私たちはお勉強しに来たんだよ」
麗「次は負けないようにね」
赤「2位で満足しないなんて、凄いな」
麗「・・・皮肉?」
赤「まさか」
山「次のテストってまだ先だよね?」
茜「だとしても勉強は大事!ほら座って!今日の復習するよ!」
6月5日 土曜日
山「おかわり!」
赤「はいはい。こんな甘いもん食ってばっかだと太るぞ。なぁ?」
妹「賢蒼は馬鹿だもん」
山「なんだと!今日はせっかく外食だってのに!」
赤「なんで外食で俺の店に来るんだ」
山「こいつがお前のシナモンパイ食べたいって言ってたからな」
赤「そうかそうか。可愛い子だ。サービスでもう1個焼いてやろう」
妹「やった!」
山「口説くな!」
赤「口説いてねーよ」
6月6日 日曜日
赤「あれ?1人で来たのか。いらっしゃい」
妹「こんにちは、赤羽さん」
赤「赤羽でいい。座って座って。何食べる?」
妹「今日はコーヒーだけでいいです」
赤「ん、わかったよ。んで、何しに来たんだい?」
妹「・・・恋愛相談があるんです」
赤「おおっと・・・何で俺なんだい?」
妹「賢蒼に恋愛相談なんてできると思います?」
赤「信じてあげなよ」
妹「そもそも、実の兄に恋バナなんてできません!」
赤「まぁいいや。どんな話なんだい?」
妹「・・・先輩に、告白された」
赤「話は終わりだ。そいつの家はどこだぁ!」
妹「待って!」
赤「ふーん。付き合うことに興味があるけど、それは先輩じゃなくていい。ってことか」
妹「・・・飲み込みが早いね」
赤「まぁな。まぁ、俺も人間を16年ほどしかやってないけど、そういうのは断るべきだって愚考する」
妹「・・・やっぱそうだよね」
赤「まぁ、中学生だし、エロとか恋とかに興味が湧くのも分かる。まぁ、その先輩と丸1日一緒の家で暮らす想像ができないなら、やめときな」
妹「・・・うん、わかった。断るよ」
赤「ああ。頑張ってね。お代は山口から貰う」
妹「ありがとうございました。また来ます」
赤「ああ。いつでも来いよ」
6月7日 月曜日
赤「おい、購買行くぞ」
山「なんでや」
赤「お前の妹からコーヒー代取り損ねたからな」
山「ったく、しゃーねーな。焼きそばパンか?メロンパンか?」
赤「今日はサンドイッチの気分だ!」
山「1番高いじゃねーか」
6月8日 火曜日
茜「ね、ねね、今週末暇?」
山「ああ・・・土曜日暇だよ」
茜「じゃあさ、映画見に行かない?」
山「みんなでか?」
茜「・・・いや・・・その、見たい映画がホラー映画で、麗ちゃん、ホラー映画多分苦手だからさ」
山「ああ、そういう事か。赤羽だけ誘うか」
赤「馬鹿か」
茜「!?・・・い、いつから聞いてた?」
赤「最初からだ。俺は土曜日兄上の手伝いがある」
山「・・・そう、か」
茜「残念。じゃ、じゃあ、また連絡するね!」
6月9日 水曜日
茜「どんなけ鈍いの!」
赤「アルコールは入れてねーんだけどなぁ・・・」
茜「普通さ!わざわざ話しかけて誘ったらデートって気が付くよね!」
赤「まぁ、普通はな」
茜「おかしいじゃん!」
赤「はぁ・・・まだ飲む?」
茜「貰う!」
赤「ホレ。まぁ山口は馬鹿だからなぁ・・・」
茜「山口も赤羽みたいに察しが良かったらいいのになぁ」
赤「アイツにはアイツのいいところがある。具体的に言うなら、多分そろそろ連絡を入れてくるはずだ」
茜「・・・!普通に気持ち悪いくらいの読みだね。今丁度メッセージが来たよ」
赤「ははっ」
6月10日 木曜日
麗「ふぅ」
茜「随分とお疲れだね」
山「なにかあったの?」
麗「少しだけ親の都合で会食に付き合わされたの」
赤「・・・」
山「・・・・・・家族は大事にすべきだから」
麗「あ・・・ごめん」
茜「・・・」
赤「・・・幸せについて考えるとき限って生活に疲れてる」
麗「?」
赤「俺の大好きな曲の歌詞だ」
茜「・・・」
赤「自由にできる時間の分。もしもと今日を比べて ため息 一葉また一葉 積み重なった日常『せめて今年の種もみの分は』と自分にまた言い聞かすんだろう」
茜「・・・いい曲だね」
麗「・・・ありがと」
赤「なんの話だ?」
6月11日 金曜日
赤「やっと金曜日だよ。今週は雨ばっかりで嫌になっちまう」
山「登校中に靴濡れるのマジで気持ち悪いからな」
赤「お前もローファーで来ればいいのに。軒先で乾かせるよ」
山「あれ先生怒ってたよ」
赤「知らね」
山「・・・なぁ」
赤「デートのアドバイスはしねーぞ」
山「・・・やっぱデートだよなぁ・・・」
赤「楽しみじゃあないのか?」
山「わかんねぇから聞いてるんだよ」
赤「まぁ、友達と遊ぶくらいの気持ちで行けよ」
山「それは、誠実じゃねーだろ」
赤「そうやって考えれる時点で誠実さ」
6月12日 土曜日
茜「ご、ごめん、待った?」
山「だ、大丈夫」
茜「・・・・・・」
山「服、似合ってるよ」
茜「でしょ?そういう山口は・・・なんか、想定通りの服だね」
山「なんだと!」
茜「はははっ」
山「いや、オシャレな服を全然持ってなくて」
茜「別に気にしないよ。オタクTシャツとかじゃない限りはね」
山「んで、何見るんだ?ホラー映画って言ってたけど」
茜「山口は見たいのとかある?」
山「いや、映画館なんて久しぶりに来たから何が上映されてるかすら知らない」
茜「そうそう。一応話題作とかも時間的に見れるけど・・・どうする?ホラー苦手だったりする?」
山「全然。赤羽のやってるバイオとか普通に見れるし」
茜「じゃあ、決まりだね」
山「・・・映画館のこの上映前の物音を皆立てないようにする雰囲気、久しぶりだな」
茜「趣があるよね。スマホの電源切った?」
山「勿論」
茜「あ、映画泥棒始まったよ。そろそろだね」
山「・・・どうだった?」
茜「・・・・・・ヤバい、想定の10倍くらい怖かった。夜、おトイレに行けないかも」
山「その割に悲鳴ひとつあげてなかったね」
茜「何見てんのよ。怖すぎて声が出なかったの!山口も驚いてなかったね」
山「まぁ、怖かったけど俺はじめじめする怖さは馬鹿だからわかんねーんだ」
茜「それもそうだね」
山「おい」
茜「ははははっ、じゃあ、一緒にご飯行こうよ。感想も言い合いたいし」
山「いいぜ。どこいく?フードコート?」
茜「ん・・・それもいいけど・・・」
山「・・・悪い、俺はデートに不慣れなんだ。エスコートしてくれ」
茜「ん!わかったよ。じゃあ、スタバ行こっか!」
6月13日 日曜日
赤「らっしゃい」
麗「おはよ」
赤「そうなんですよねー。松原さん、伊達に年食ってないですねぇ」
爺「わははは、まぁ、わしもガキん頃はやんちゃだったからな。そんなわしからすれば、兄ちゃんは随分立派だ」
赤「ははっ、褒めてもコーヒーしか出ませんよ」
爺「さて、と。わしはそろそろ検診に行かんとな。カミさんが最近うるせーのよ」
赤「たまには奥さんも顔見せてくださいよ」
爺「お前にアレはやらんぞ!」
赤「いるか!」
爺「あっはっは。じゃ、また来るでな」
赤「はい、またお越しください」
麗「・・・そっか、ここ一応店だもんね」
赤「実はな。あの人は松原さん。日曜のあさイチに来るんだ。んで、何しに来たんだい?」
麗「理由がないと来ちゃダメ?」
赤「・・・構わんぜ」
麗「それと、これ」
赤「毎回何かしら持ってこないといけないってわけじゃあないんだぜ」
麗「私がやりたいの」
赤「じゃあ、一緒に食べよ。コーヒー落とすから待ってて」
6月14日 月曜日
麗「で、どうだったの?初デート」
茜「いやぁ・・・その・・・大成功、とまではいかなくとも、まぁ、よかったってくらいには・・・」
麗「うふふ、よかったね」
6月15日 火曜日
赤「お前、最近酷いな。元からこんなもんだって言われたらそうかもしれないけど」
山「・・・何がだ?」
赤「上地さんのことを意識しすぎだ」
山「・・・だよなぁ」
赤「授業中も放課後も上の空でボケーとしやがって。寝てる俺より多分印象悪いぞ」
山「・・・なぁ、明日学校サボれないか?」
赤「なんでだ?」
山「明日晴れるんだよ」
赤「釣りか?」
山「ああ」
赤「ったく」
6月16日 水曜日
赤「土砂降りじゃねーか馬鹿野郎!」
山「さっきまでは晴れてただろ!」
赤「クソ馬鹿が!この服安くねーんだぞ!」
山「知らん!なんで制服で来ねーんだ!」
赤「制服で釣りする馬鹿がいるか!」
山「ったく。やむまで待つしかねーな」
赤「なんでまだ釣ろうとしてんだよ。お前、まさかでけぇの釣ったら告ろうとか考えてねーだろうな」
山「・・・・・・」
赤「お前・・・」
山「うるせーな。俺は難しいこと考えたくねーんだよ」
赤「・・・バカだなぁ」
山「うるせぇ」
赤「・・・もうさ、条件付きながら告白しようとしたんだろ?じゃあ、行けばいいじゃねーか」
山「俺なんかが吊り合うかなぁ・・・」
赤「だから釣りか?馬鹿馬鹿しい。一応言うが、興味のない相手を映画に誘う女性はいねぇ。それに、お前は自分が思ってるより魅力がないわけでもない」
山「・・・」
赤「オラ、後は腹括るだけだ。もう小雨だ。釣り竿持てよ」
山「・・・服はいいのか?」
赤「うるせぇ」
6月17日 木曜日
麗「はい、ここに正座」
山「はい」
赤「なんで俺もなの・・・?」
茜「赤羽はサボりすぎ!」
麗「昨日、何してたの?」
山「つ、釣りです」
麗「雨の中?」
山「雨の中」
茜「ほんとに?」
赤「俺が嘘つくと思うか?」
麗「思う」
赤「うっ」
茜「どれくらい釣ってたの?」
山「朝6時から19時まで」
茜「嘘だぁ」
赤「ああ、嘘だ。11時まで釣ってた」
麗「・・・なんでそんなことしてたの?」
赤「男には引けない勝負があってだな」
麗「なら男をやめなさい」
赤「・・・もしかして、怒ってますか?」
麗「正直に言えば、はい。かなり」
赤「・・・おい、山口、足が崩れてるぞ」
山「ぶっ飛ばすぞ」
茜「ねぇ、ほんとは何してた?」
山「・・・・・・」
赤「マジで釣りだ。写真もある」
麗「・・・」
山「・・・上地・・・さん、っ、明日、話があります」
茜「・・・!」
麗「・・・」
赤「・・・」
山「授業後、教室に残って、欲しいです」
赤「・・・」
麗「・・・」
茜「・・・わかりました」
麗「・・・ふふっ」
赤「じゃ、行くぜ。山口、飯行くぞ」
山「・・・ああ、行こう!」
6月18日 金曜日
赤「虫くらい触れないと釣りはできいよ」
麗「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!なんか蠢いてるし!」
赤「だから、1匹頭の近くを持って、針を口の中に入れるんだよ。んで、そのまま針を貫通させる」
麗「なんでこれが触れるの?理解できないよ」
赤「別に、ただのミミズだろ」
麗「ミミズなの?」
赤「違うけどミミズみたいなもんだよ」
麗「・・・私見るだけでいいや」
赤「ふぅん・・・よっと」
麗「で、言い訳を聞こうか」
赤「正座したほうがいい?」
麗「したいならどーぞ」
赤「別に、気を利かせただけだろ」
麗「・・・私までサボらせるなんて、凄いね。しかも赤羽2日連続でしょ?」
赤「阿比留さん、学校サボったことなかったの?」
麗「普通はないの」
赤「はっ、ようこそこちら側に」
山「・・・う、上地」
茜「っ・・・な、なに」
山「俺は・・・あなたのことが好きです。付き合ってください!」
麗「・・・今頃告白してるのかな?」
赤「時間的にそうだろうな」
麗「・・・・・・釣り、よく飽きないね」
赤「まぁ、つまんないだろうね。・・・別に帰っても飯食べにいってもよかったのに」
麗「1人で釣るのは寂しくないの?」
赤「1人で釣るときは音楽聞いてるさ」
麗「ふーん」
赤「っし、そろそろ帰ろうぜ。目、逸らした方がいいよ。締めるから」
茜「うん、私も山口の事、好きだよ」
山「!じゃ、じゃあ」
茜「うん、これから、よろしくお願いします!」
6月19日 土曜日
茜『山口』
山『なに?』
茜『今、何してる?』
山『赤羽と一緒に飯食べてる』
茜『どこで?』
山『サイゼ』
茜『私も行きたい』
山『いや、俺らもう帰っちゃうよ』
茜『そんな』
山『じゃあ、明日一緒にご飯食べに行く?』
茜『明日は私部活だ・・・』
山『試合なの?』
茜『うん』
山『ポジションってどこだっけ?』
茜『ポイントガードだよ』
山『俺バスケ詳しくないからわかんないや』
茜『じゃあなんで聞いたのよ』
山『明日観に行ってもいい?』
茜『ダメ』
山『なんで』
茜『恥ずかしいし』
山『どこが?』
茜『いやぁ、ユニフォームって腋とか見られちゃうんだよね』
山『腋って恥ずかしいのか?』
茜『ばーか』
6月20日 日曜日
山「ということがあってだな」
赤「ばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁか!」
麗「これは擁護ができない」
山「なんだよ口揃えて」
赤「お前食事中にスマホ触ってたけど、目の前で惚気てやがったのか。殺意が湧くな」
麗「しかもせっかく今ご飯一緒に食べてるのに、開口一番惚気だよ。殺意が湧くよ」
茜「あの!私がテーブルにいるのに!私の話をしないでください!」
赤「ったく。堕ちたな。我が親友よ。お前はそんな頬の筋肉が無くなるくらいニヤニヤする男だったのか」
山「恋に落ちたってな。がっはっは」
赤「表出ろ。工場出荷前に戻してやる」
麗「まったくもう。試合、残念だったね」
茜「うん、もうちょっと私の背が高かったらなぁー」
山「俺の応援のおかげでフリースロー両方入ってたのに」
茜「むしろ動揺しました!どうやって会場突き止めたのよ」
麗「山口が私に聞いてきたんだよ。んで私はもともと行く予定だったから、赤羽ごと連れてきたってわけ」
茜「あれ?その割に観客席にいなかったよね」
赤「よく見てるな」
茜「ハーフタイムとかあるし、ざっと見てもいなかったからね」
赤「普通に喫煙所にいた」
茜「嘘つけ!」
山「いや、こいつなんか俺がいることによる影響を考えた結果とか言って違う試合観に行ってたし」
赤「いいだろ。もっとエロい試合を求めて徘徊してたんだよ」
茜「さいてー!」
麗「殺意が湧きました」
赤「風呂じゃねーんだから。てか気に入ったの?そのフレーズ」
麗「うん。好きだな」
6月21日 月曜日
赤「今日も雨。明日も雨。明後日も明々後日もどうせ雨」
山「ったく。やってられねーな」
赤「今日学校行こうかめちゃくちゃ迷ったし」
山「まるで行きたかったみたいな口ぶりだな」
赤「まぁ、どうせ今日テスト範囲配れらるだろうし」
山「また英語教えてくれよ」
赤「断る」
山「なんでだよ」
赤「上地さんに教えてもらえ。せっかくの初彼女なんだから」
山「お前は・・・そっか」
赤「やめろ。あんなクソ野郎、名前を出すな」
山「・・・ああ」
6月22日 火曜日
山「つぁーついにテスト週間じゃねーか」
茜「まったく、赤点がかかってんだからしっかり勉強してね」
赤「俺も赤点取らないようにしねーとな」
麗「・・・・・・」
赤「なにか言いたげな顔だな」
麗「別に。私も誰かに負けて2位だから頑張んないと」
山「2位なのに上を目指せるなんてすごいな!」
麗「・・・ふふっ」
茜「山口はもっと上を目指しなさい!」
6月23日 水曜日
赤「んで、Hasと過去分詞でどうなるんだった?」
山「んーと、現在完了だっけ」
赤「そうそう、じゃあこの英文は?『You cannot understand because you are a fool』」
山「ん・・・あなたは理解できません。なぜならあなたは愚かだからです。殺すぞ!」
赤「冗談だ。この教科書の英文は?『He has not come here yet』」
山「えーっと、彼はまだ来てない。かな?」
赤「ああ、その理解で大丈夫だ」
6月24日 木曜日
赤「過去分詞とBe動詞でどういう意味になる?」
茜「はい!」
赤「ハイ速かった。上地さん」
茜「嫉み!」
赤「違う!」
山「はい!」
赤「ハイ山口」
山「妬み!」
赤「違う!」
麗「はい」
赤「ハイ阿比留さん」
麗「受け身」
赤「ちが・・・あ、正解するのね」
麗「ふざけ過ぎよ」
赤「俺は教えてるだけだ」
山「俺も教わってるだけだ!」
茜「・・・今回は私が悪かったです」
6月25日 金曜日
麗「有機物ってなにかわかる?」
赤「ん!勇気がある物体!」
山「燃えるやつ!」
茜「炭素!」
麗「みんな違うじゃない。赤羽、真面目にやりなさい」
茜「あれ?違うの?」
麗「うん。有機物はあくまで炭素を主骨格にする物質、つまり炭素そのものではないの」
茜「んーと?」
赤「だから、パスタ食べたい!って言ったら麺だけ出されたってこと。ソースとかがかかってないとパスタじゃねーだろ?」
茜「なるほど!」
麗「その理解力があるなら真面目に聞いてほしいな」
6月26日 土曜日
赤「・・・何しにきやがったんだクズ」
女「いやぁーちょっと顔見たくなっちゃってね」
赤「帰れ。今すぐな。お前は客じゃねえ」
女「そんな冷たいこと言わないでよ。あんなに愛し合ったのに悲しいなぁ」
赤「帰れっつってんだろ!」
女「相変わらずすぐに感情的になるんだねぇ。灰皿はどこ?」
赤「殺されねーとわからないのか?」
女「・・・つまんない男」
麗「・・・・・・」
女「あら、こんにちは。紙袋なんて持ってきて何しに来たの?」
麗「・・・勉強よ」
女「こんなところで?」
麗「ごめんなさい。自分の持ってるモノサシでしか尺度を測れない人とは、関わりたくないの」
女「・・・っ、いいわ、教えてあげる。彼は人殺しよ」
赤「黙って聞いてりゃ!」
麗「・・・口からクソを垂れるのに余念がないのね」
女「っ!死ね!」
赤「・・・」
麗「・・・」
赤「・・・最悪なタイミングのいらっしゃいませだな」
麗「また、明日来るよ。これ、食べて」
赤「・・・・・・」
6月27日 日曜日
赤『本当に今日来るのか?』
麗『行きます。なんならもうドアに手を伸ばしました』
赤『え』
麗「やぁ、おはよう」
赤「・・・いらっしゃい」
麗「・・・昨日のマフィンは食べた?」
赤「マカロンだろ。おいしかったよ」
麗「そう。座っていい?」
赤「・・・・・・」
麗「・・・」
赤「・・・何しに来たんだ?」
麗「赤羽と、話がしたいな」
赤「・・・」
麗「座るよ。とりあえず、これ」
赤「・・・テスト週間なのによく色々作れるな」
麗「手慰めだしね」
赤「・・・はぁ。コーヒーでよかった?」
麗「勿論」
赤「ごちそうさまだ」
麗「どうだった?」
赤「・・・言葉を選ばないなら、とにかく甘かった」
麗「ふふっ」
赤「わざとか」
麗「さぁね」
赤「・・・」
麗「じゃあ、ゲームをしようよ」
赤「なんのだ?」
麗「今からお互い3つ質問をします。嘘はなし。1つだけ解答を拒否できます」
赤「乗るメリットは?」
麗「ないよ」
赤「・・・お互い嘘をつく可能性は?」
麗「あるけど、お互い嘘が見破れないほど馬鹿じゃないでしょ」
赤「・・・じゃあ、俺からだ。身長体重スリーサイズ。言ってみろよ」
麗「たぶんだけど、身長は166、体重は52キロ。77、61、83」
赤「・・・・・・すまない」
麗「別に恥じてないし。私の質問、あの女は何だったの?」
赤「元カノだ。俺が中3のクズみたいな時期の彼女」
麗「そう。君の番だよ」
赤「・・・・・・なんで俺がテスト1位だってわかった?」
麗「別に。赤羽の喋り方は知性が滲んでたし、20位って言ったときは国語で96点とった時と違って、結果の紙を持ってこなかったから、順位を隠したいんだなって。んで、なんで隠したいか考えたら、私に勝ったからってのが1番しっくりくる。私の順位は2位。だから赤羽は1位だっていう簡単な推測」
赤「・・・すごいな」
麗「まぁね。じゃあ、私から。人を殺したって、どういうこと?」
赤「・・・」
麗「・・・」
赤「・・・・・・」
麗「・・・」
赤「・・・パスだ」
麗「・・・そう」
赤「俺からの質問はない。パス権あるしな」
麗「じゃあ、3つめ。なんで自分のことを話したがらないの?」
赤「話す価値がないからさ」
麗「嘘だね」
赤「・・・話したくないから、話さない。じゃあダメか?」
麗「ダメだね」
赤「・・・話したい相手がいる。その相手に話せるまで話したくない」
麗「・・・そう。ありがとね」
赤「・・・」
麗「また明日、学校でね」
赤「・・・・・・阿比留さん」
麗「はい」
赤「ありがとう」
麗「・・・ふふっ、なんのこと?」
6月28日 月曜日
山「今日は晴れたな。釣り行くか?」
赤「悪くないな」
茜「悪いよ!」
麗「テスト週間よ」
山「いや、俺今回のテストは自信あるんだよ」
茜「どこがよ!昨日やっとラ変覚えたくせに!」
山「いや、ラ変だけじゃねぇ!ア変まで覚えた!」
茜「そんなものはない!」
赤「アヘンと勘違いしてるだろ」
茜「ラ変言ってみてよ!」
山「えーっと、あり、おり、はべり、いそまがり」
麗「違うわ。あり、をり、はべり、いまそかり」
赤「まぁ、覚えるようになっただけ進歩だな」
6月29日 火曜日
赤「・・・やぁ」
「・・・」
赤「こっちの世界はもう梅雨が終わったよ。そっちに雨が降るのかすら知らないけど」
「・・・」
赤「最近、色々あったんだ。山口、彼女できたんだぜ。あんな半ズボンで走り回ってたのになぁ」
「・・・」
赤「まぁ、僕は今彼女いないんだ。中学校の僕はクソ野郎だったけど、もう、今は真っ当だよ」
「・・・」
赤「もう、8年か」
「・・・」
赤「君は線香の臭い、好きなのかな。今日はたまたま見つけた、サクマロドップの臭いの線香だよ」
「・・・」
赤「・・・・・・じゃあ、また来るよ。ゆっくり眠って」
「・・・」
6月30日 水曜日
赤「よぉ」
山「・・・おはよう」
茜「おはよ!」
麗「おはよう」
赤「明日からテストなのに、何遊んでんだ?」
茜「遊んでないよ!山口に物理教えてるの!」
山「おう、今パスカルを学んだぜ!任せろ!」
赤「大気圧は何Phaだ?」
山「1013だ!」
麗「うん、正解。明日のテストが英語ってところに目を瞑れば完璧ね」
茜「え!」
山「え!」
赤「・・・」
麗「・・・」
茜「あのぉ・・・麗ちゃん、今日の帰り空いてますかぁ?」
麗「はぁ。いいよ。いつもの喫茶店でいい?」
茜「やったぁ!大好き!」
山「俺も教えて!」
麗「赤羽はいいの?」
赤「俺は・・・や、俺も行こうかな」




