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シャインブレイブ!  作者: finalphase
第1章 モンスター出現!
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第8話 3人目の戦士!

 翌日の放課後、高野遥は担任の闇川に呼び出された。

誰もいない図工室に彼女が入ると、不気味な笑みを浮かべている闇川の姿がそこにあった。

遥を見るなり、闇川の手が彼女の胸元に触れた。彼女の身体が硬直する。

「なぁ、高野。俺のものになる気はないか?」

「おっしゃっている意味が良く分かりません。中学生に向かって……なんてこと言うんですか! 訴えますよ!」

やっとのことで思いを口にする。

「やれるもんならやってみろ。お前みたいな黒羽(くろは)出身の奴のことなんて、誰も人間として見ちゃいねぇよ。」

闇川が、無抵抗の彼女に対して更に猥褻な行為をしようとした時、

教室のガラスを突き破って、何かが侵入してきた。

それはまるで蝶のような姿をしたモンスターだった。

驚いて身構える闇川。モンスターを目にした彼は、腰を抜かした。

先ほどまでの威勢の良さはどこかへ行ってしまったのか、情けない叫び声をあげる。

「ひぃぃっ、化け物!? 高野、俺を早く助けろ!」

「おっしゃらなくても、そうさせていただきます…… 光よ、私に力を! ミラクルシャインブレイブ!」

遥の身体が光に包まれる。彼女もシャインブレイブだったのだ。

彼女の首元の宝石は緑と茶色が混ざったような色をしていた。

闇川は、その隙に逃げていった。

モンスターが羽ばたくと、無数の光弾が遥に向かって飛んでくる。

「ミラクルシャインバリア!」

光のバリアで攻撃を防ぎ、モンスターに攻撃を跳ね返す。

モンスターは見事に爆散した。

変身を解除した彼女は溜め息をついた。

「はぁ。またきっと怒られるだろうな。この状況じゃ、窓を割ったのは私だもの。

でも、仕方ないか。これくらいで大切な人を守れるなら、安いもんだよね。」

その様子を遠くから見守っていたネメシスは静かに呟いた。

「防御力特化のシャインブレイブか。面白い。」

________________________________________

彼女がコンパクトを手に入れたのは、1年ほど前のこと。

そう、弟の智也が小学3年生の時だった。

彼が頼みがあると言ってきたのだ。

彼は身体こそ病弱だったけれど、弱音を吐くような子ではなかった。

重病を患いながらも、懸命に逞しく、一生懸命生きていた。

病気のことを辛いと言うこともなかった。

そんな弟が改まって頼み事なのだから、重要なことに違いなかった。

弟は、遥に対して静かにコンパクトを渡した。

「これは?」

「たくさんの人を救えるアイテム…らしいよ。」

「これを何で私に?」

「僕ね、神様に会ったかもしれないんだ。」

「え?」

その時、思わず弟の顔を見返したことを今でも鮮明に思い出すことができる。

「これはその人から貰ったんだ。その人はこう言った。

”君のお姉さんはたくさんの人を助ける立派な人になる。これを、姉さんに渡してくれ。きっと役に立つ”。」

遥は言われるがままにコンパクトを受け取った。

それは神秘的な輝きを放っていて、まるで特別な力を宿しているのではないかと思うほどに美しかった。

弟が”神様にあったかもしれない”と言ったのにも一定の説得力があるような気がして、

その後コンパクトを大切に管理していたのだ。

________________________________________

そして1週間ほど前。

寝ている弟と他愛無い会話をしていると、窓ガラスを突き破って部屋の中にモンスターが入ってきたのだ。

”弟を守りたい”――無意識のうちに抱いた強い思いが、

本能的に彼女をシャインブレイブへと導いた。

いつの間にかコンパクトを開いて、

「私に力を! ミラクルシャインブレイブ!」と叫んでいたのだ。

最初は強い力に呑みこまれそうになったけれど、

目の前のモンスターを倒し終わる頃には制御ができるようになっていた。

後で、母には「ふざけていてガラスを割ってしまった」と伝えた。

何となく本当のことは言わない方が良いような気がしたから。

最も、「あんたそんな子じゃないでしょ。何か隠してない?」と言って信じて貰えなかったが。

「お母さん、ごめんなさい。確かに私は嘘をついてる。あのね…」

覚悟を決めて本当のことを言おうとした時、母親が彼女の言葉を遮った。

「まあ、いいわ。ふざけていて割っちゃったのね。」

「ありがとう、お母さん!」

母親は彼女の想いを尊重してくれたのだ。

その時、彼女は覚悟を決めた。

“この力は、誰かを救うためだけに使おう”と。

きっと弟もそのことを望んでる。

だから、自分に猥褻な行為をしようとした教師の命をも救った。

黒羽(くろは)に対する差別意識があって自分を酷い目に遭わせようとした彼にも、

大切な家族がいるかもしれないから。

彼がいなくなれば、彼のことを大切に思う家族が悲しむことになる。

________________________________________

【次話予告】

登校中の私たちの元に、またもやモンスターが現れた。

そのモンスターは毒ガスを噴射することができるみたい。

一方、凜華の彼氏である浩平は登校中にモンスターを目撃する。

周囲の人間に逃げるよう呼びかけ、その場にとどまる彼の前に、高野遥が現れる。

モンスターの攻撃に翻弄されるひかりと凜華、

遥の正体を知る浩平。

この先、一体どうなっちゃうの!?


第9話 交錯する運命


必ず、読んでね!

最後までお読み頂き、ありがとうございました。


この作品が面白いと感じられました方は、評価やブクマなどくださると大変励みになります。


第9話は明日21時に投稿します。

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