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シャインブレイブ!  作者: finalphase
第1章 モンスター出現!
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第7話 透明怪人と敵の片鱗!

 私と凜華が遊んでいると、背後に何者かの気配を感じた。ゾワッと鳥肌が立つ。

 なぜなら、ドアも窓も開けていないのに、つい先ほどまで怪しい気配など1ミリもなかったからだ。

 私と凜華は恐る恐る振り向く。そこには、ゴキブリとカマドウマを混ぜたような、異形のモンスターが立っていた。

「ひかり!」

「うん!」

「光よ、私に力を! プリズムシャインブレイブ!」

「光よ、私に力を! マジカルシャインブレイブ!」

 私たちは戦士の姿に変身した。

 その瞬間、モンスターの姿が目の前から消える。――どうやら透明になる能力があるらしい。

 背後からの一撃を受け、体勢を崩す私たち。すぐに姿を現したモンスターが、再び攻撃を仕掛けてくる。

「ひかり、モンスターと戦って頂戴!」

「凜華、また私をおとりに使おうとしてるんじゃない?」

「違うわ。私が敵の弱点を見つけるまでの間、時間を稼いでほしいの。」

「分かった!」

 私は全力でモンスターに挑んだ。

 透明化した敵の姿は見えず、無数の攻撃を浴びせられる。

 その間、凜華は目を閉じて意識を集中させた。やがて彼女の目が赤く光り出す。

「そこね! プリズムシャインブレイブ!」

 放たれた水色の弓矢が、モンスターの胸を正確に貫いた。

「……シャイン……ブレイブ……」

 モンスターはそう呟くと、爆散した。

________________________________________

 その様子を、遠くのビルの屋上から見つめる男がいた。

「本当に未知数だな……シャインブレイブの力は。」

 彼の名はネメシス。本名、白鳥要。

 ブラック企業で心身をすり減らし、この世に深い恨みを抱いていた男だ。

 そんな時、オルフェウス様と名乗る存在から声をかけられた。

『この世界を、私たちのものにしないか』

 オルフェウスが何者かは分からない。

 だが、直接対面した瞬間、彼がただ者ではないことを悟った。

 穏やかな笑みの奥に潜む、鋭く赤い眼光――神秘的でありながら、不気味な威圧感。

 逆らってはいけない。直感的にそう感じた。

 彼から与えられた使命は二つ。

 一つは「最強の生物兵器を作ること」。

 もう一つは「シャインブレイブと呼ばれる者たちのデータを集めること」だった。

 技術開発を得意としていた要は、その才能を余すところなく発揮した。

「人体実験を繰り返して最強の生物兵器を作り、完成したモンスターをシャインブレイブにぶつけてデータを集める。まさに一石二鳥……我ながらいい作戦だ。」

 進捗はその都度、オルフェウスへ報告することになっていた。

「ネメシスさん、今日の進捗はいかがですか?」

「概ね計画通りです。最強の生物兵器を作るためのデータは三割ほど集まりました。

 しかし、シャインブレイブ――彼らの力は未知数ですね。

 特に早乙女凜華という女。敵の弱点を分析する能力があるようです。

 ただ、その時、彼女の目が赤く光るんですよ。

 シャインブレイブは聖なる存在と聞きますが、彼女を見ていると、とてもそうは思えません。」

「……彼女は、特別な存在ですから。」

 オルフェウスは静かに答え、続けた。

「今、目覚めているシャインブレイブは二人だけではありません。

 星川ひかりと早乙女凜華以外の者からも、データを集めてください。」

________________________________________

 その頃。

 虹ヶ丘中学校一年、高野遥は鼻歌を歌いながら食器を洗っていた。

 だが、心の奥では重い溜息をついていた。

 ――明日のことを考えると、憂うつだった。

 彼女は黒羽くろは部落の出身だった。

 そこでは昔、“穢れ”を扱う仕事――動物の皮剥ぎや死体処理、墓守など――が行われていた。

 それを忌み嫌った人々は、黒羽に住む者たちを差別し、その風習は今も根強く残っていた。

 彼女の質素な身なりも、周囲の偏見を強めていた。

 貧しい服装のせいで、ますます浮いて見えるのだ。

 差別やいじめに遭うたび、遥は惨めな気持ちになった。

 クラスメイトだけでなく、教師までもが彼女を色眼鏡で見ていた。

 その日、担任の闇川先生に呼び出され、こう言われた。

「高野、明日の放課後、図工室に来い。」

「あの、先生……ご用件は何でございましょうか?」

 心当たりがなく、そう尋ねると――

「黙れ。いいから俺の言う通りにしろ。黒羽出身のお前に、人権なんてあると思うな。」

 ぶっきらぼうな声。

 その言葉に、身体が硬直した。

 恐怖を感じた。自分より何倍も大きい男に手を出されたら、ひとたまりもない。

 それでも家では明るく振る舞った。

 小学4年生の病弱な弟・智也の理想の姉でありたかったから。

 精一杯働いてくれている母の、自慢の子どもでありたかったから。

 特に弟の智也は重い病を抱え、いつ命の峠を越えてもおかしくない。

 だから、彼との時間を大切にしたかった。

 泣いている姿を見せたくなかった。

 父は幼い頃に他界し、母はワーキングプア。

 家は貧しかった。

 だからこそ、遥は決めていた。

 掃除も、洗濯も、料理も――家事はすべて自分がやる。

 家族を守るために。

________________________________________

【次話予告】

「なぁ、高野。俺のものになる気はないか?」

「中学生に向かって……なんてこと言うんですか! 訴えますよ!」

「やれるもんならやってみろ。お前みたいな黒羽くろは出身の奴のことなんて、誰も人間として見ちゃいねぇよ。」

黒羽出身の教え子・高野遥に乱暴を企む担任。

その時、教室の窓を突き破ってモンスターが出現する!

「ひぃぃっ、化け物!? 高野、俺を早く助けろ!」

「おっしゃらなくても、そうさせていただきます…… ミラクルシャインブレイブ!」

________________________________________

第8話 3人目の戦士!

――必ず、読んでね!

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

この作品が面白いと感じられました方は、評価やブクマなどくださると大変励みになります。

第8話は明日21時に投稿します。

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