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シャインブレイブ!  作者: finalphase
第3章 狂気の実験
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第34話 厄災のロボット

「生命体を作れば、それ自体が意志を持つことになる。ならば、意思を持たないロボットを作る方がシャインブレイブを倒すには合理的だ。まずは――防御力に特化したロボットを作るとするか。」


 マルバスは、淡い青光に照らされた研究室で独り、呟いた。

 培養カプセルに満ちる液体の中では、金属の光沢を放つ構造体が徐々に形成されていく。月影ルナや神崎沙羅のように「心」を持つ存在は、どんなに命令を刷り込んでも、いずれ自我に目覚めてしまう。だが、意思を持たぬ機械であれば、命令どおりに動き、決して裏切らない。


 そうして誕生したのが――防御特化型ロボット「シルバーシールド」。

 分厚い装甲に覆われ、どんな攻撃も弾くよう設計された、まさに鉄壁の兵士。

 マルバスは薄く笑い、その金属の巨体に命令を送った。


「行け。シャインブレイブたちを葬るのだ。」


 その頃。

 朝の通学路。私、星川ひかりと凜華、そして遥の三人は、他愛もない話をしながら歩いていた。

 その穏やかな時間を――突如として、地を震わせる重低音が打ち破った。


「な、何!?」

 視線の先、道路を割って、銀色の巨体が姿を現した。全身が鋼鉄に覆われ、目のようなセンサーが赤く光っている。


「まさか、敵……!?」

 凜華が弓を構える間もなく、ロボットは無機質な動きで大きな石を投げつけてきた。

 轟音と共に地面がえぐれ、砂煙が舞い上がる。石は私たちに当たらなかったが、威力は尋常ではない。


「たぶん、マルバスが送り込んできたのね……!」


 私たちは頷き合い、すぐに変身の合図を交わした。


「光よ、私に新たな力を! マジカルミナスブレイブ!」

「光よ、私に新たな力を! プリズルミナスブレイブ!」

「光よ、私に新たな力を! ミラクルミナスブレイブ!」


 まばゆい光が弾け、私たちは変身を完了した。

 しかし――そのロボットは、まるで岩壁のようにびくともしない。凜華の矢も、遥の光弾も、すべて甲高い金属音を立てて弾かれるだけ。


「硬すぎる……!」

「それなら――マジカルミナスブレイク!」

 私の必殺技が炸裂するも、結果は同じ。

 ロボットのメタリックな装甲には、わずかな傷一つ付かない。


 その時、漆黒の光が天から降りた。

 ルナ――月影ルナが、ダークブレイブの姿で現れたのだ。


「ちょうどいいわ。みんな、力を合わせるわよ!」

 凜華の声が響き、私たちは一斉に技を放つ。


「プリズルミナスブレイク!」

「マジカルミナスブレイク!」

「ミラクルミナスブレイク!」

「ダークルミナスブレイク!」


 四人の光が交わり、空を裂く閃光がロボットを包み込む。爆風が校舎を揺らし、地面を割った。

 ――だが。


「やったか?」凜華が呟く。

 煙の中から、あの銀の巨体がゆっくりと立ち上がった。まるで何事もなかったかのように。


「だ、駄目です……まるで不死身……」遥が息をのむ。


 その光景を、遠くの廃ビルの屋上からマルバスが観察していた。

 腕を組み、顎に手を当てて首を傾げる。


「ふむ……思ったよりも、彼女たちは強くないのかもしれないな。」


 次の瞬間、彼の口元に不敵な笑みが浮かぶ。

 マルバスはローブを翻し、剣を携えて光の戦士たちの前へと降り立った。


「やぁ、久しぶりだね、君たち。決着をつけようじゃないか。」

「あなたは……マルバス!」

「そう、俺は君たちの実力をこの目で確かめたくてね。」


 言葉を終えると同時に、マルバスは凜華へと襲いかかる。

 剣と矢がぶつかり、火花が散った。


 一方、私と遥、そしてルナはロボットに立ち向かう。

 だが、攻撃は相変わらず通じず、徐々に体力を削られていく。


「ミラクルミナスバリア!」

 遥が張った防御壁が、一瞬で粉々に砕けた。

 ロボットの一撃は重く、受けるたびに体が悲鳴を上げる。


 その隙に、ロボットがルナを羽交い絞めにした。


「ルナ!」

 私は遥と視線を交わし、同時に頷いた。

「遥!」

「はい、先輩!」


「マジカルミナスブレイク!」

「ミラクルミナスブレイク!」


 二人の光が重なり、轟音が響く。

 ルナを守りたい――その想いが、光に力を宿らせた。

 爆発と共に、ロボットのボディがひび割れ、次の瞬間、動きを止めた。


 ――静寂。


 その頃、マルバスと凜華の戦いは激化していた。

 マルバスが剣を振り下ろす。凜華は弓で受け止め、強い衝撃に膝をつく。

 マルバスは愉しげに笑った。


「早乙女凜華。君の“本当の力”を見せてみろ。俺はそれが見たいんだ。」


「黙れっ! 気安く名前で呼ぶな――プリズルミナスブレイク!!」


 眩い光が辺りを包み、轟音と共に爆発が起こる。

 煙が晴れた時、そこにマルバスの姿はなかった。


 ……戦いのあと。

 遠く離れたオルフェウスの本拠地に戻ったマルバスは、痛む肩を押さえながら、低く笑った。


「くくっ……一人の攻撃でこの威力。やはり――さすがは“オルフェウスの娘”だな。」




【次話予告】


「マルバスさん。あなたがシャインブレイブを倒せるというのなら、倒してもらっても構わない。

 だが――私はまもなく、“神”に限りなく近い存在として覚醒する。」


 かつてオルフェウスは、マルバスにだけその秘密を打ち明けていた。

 ――彼の正体は一体、何者なのか?


第35話 オルフェウスの正体とマルバスの策略!


必ず、読んでね!

最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。

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