第18話 優しい先輩と理想の後輩!
私、早乙女凜華。
私のお父様はお仕事が忙しくて、世界中を飛び回っている。けれど、そんなに寂しくはない。なぜなら、私にも大切な仲間ができたから。
少しおバカだけど、心に強い芯を持っている同じクラスのひかり。
それに、年齢の割に大人びていて頼りになる後輩、高野遥。
そして彼氏の浩平。――この3人が揃ってからというもの、私の毎日はずっと賑やかで、そして少しだけ優しくなった気がする。
ふと、目が覚めた。どうやら夜中に起きてしまったみたい。寝ぼけ眼で目を擦ったその瞬間、枕もとのコンパクトが淡く光を放つ。
「こんな時間にモンスター? ったく、テスト前の忙しい時に……」
少しだけ迷惑そうに静かに呟く。内心は驚きつつも、冷静に位置を探る。静かに外へ出ようと階段を降りた時、トイレから出てきた執事の近藤と鉢合わせた。
思わず声を上げそうになる。
「近藤、あの、これは――」
近藤は、私の方にそっと手を置いた。
「わたくしは、何も目にしておりません。」
「……ありがとう、近藤。」
その時、彼は心の中で静かに呟いた。
(例えお嬢様の正体が何であろうと、わたくしはお嬢様の味方で御座います。)
現場に到着すると、すでに駆け付けていた遥の姿があった。
「……あんた、どうしてこんなに早く?」
「先輩こそ。」
「ふん。まぁいいわ。一気に決めるわよ。」
「はい。」
二人は息を合わせ、夜の街へと光を放つ。
「光よ、私に新たな力を! プリズルミナスブレイブ!」
「光よ、私に新たな力を! ミラクルミナスブレイク!」
眩い光が夜を裂く。遥は冷静に状況を分析し、モンスターの動きを読んだ。
「ミラクルミナスブレイク!」
彼女の攻撃がモンスターの身体を掠める。怪物は一瞬怯み、動きを止めた。
「今です、先輩!」
「OK! プリズルミナスブレイク!」
二人の連携攻撃が重なり、轟音と共にモンスターは爆散した。
遥は自分の役割をしっかり果たしつつ、先輩に見せ場を譲る――まさに理想の後輩だった。
一方の凜華も、そんな彼女を見て内心誇らしく思っていた。少し生意気だけど、信頼できる後輩。
お互いの呼吸が自然に合っていることに気づき、ふと凜華は小さく微笑んだ。
「シャインブレイブ……やっぱり面白いわね。」
一連の様子を屋上で見守っていたルシフェリアは、静かにそう呟くと、夜の闇に溶けるように姿を消した。
遥は凜華の横顔をじっと見つめる。
凜華は月明かりに照らされていて、まるで絵画の中の人物のように美しかった。
「……何よ?」
「いや、何でもありません。ただ、星川先輩がどうしてるかなーって。」
「きっと寝てるわよ。だらしないあの子のことだもの。」
凜華の言葉に、遥はつい吹き出した。
「そうですね。」
二人は顔を見合わせ、くすくすと笑い合う。
その笑顔には、確かな信頼と絆が宿っていた。
一方その頃――。
私こと、星川ひかりは朝になって飛び起きた。目の前が真っ暗になる。
「どうしよう……テスト勉強、全然してなかった……!」
そう、テスト勉強をしようと思ってから、結局何もしないまま当日を迎えてしまったのだ。
理由は簡単。誘惑に負け続けたから。
昨日はテレビ、一昨日は漫画、その前はゲーム……。
「ああ、もう、どうしよう……」
私は暗い気持ちで学校に向かった。案の定、テストの手応えはさっぱり。特に数学は1mmも分からず、解答欄が真っ白のまま終わってしまった。
そして結果が返ってくるまで、胸の中はずっと曇り空だった――。
【次話予告】
「テストの結果が返ってきた……!
うわ~ん、数学が赤点で補修~!
私、勉強苦手だし、数学は大嫌いだし……もう逃げ出したい。
数学なんてできないままでもいいよね? 将来使うかも分かんないし!」
「あんた、そんなこと言って――嫌なことから逃げたいだけじゃない?」
「そんなに言わなくても!
凜華には分からないんだよ。勉強も運動もできるし、家も裕福なんだから!」
「はぁ? 私が苦労知らずのお嬢様だって言いたいわけ?
確かに周りから見ればお嬢様かもしれないけどね……私にだって、色々あるのよ。」
――些細なことから大喧嘩に!?
凜華はもう、私と話してくれないのかな……?
第19話 凜華との大喧嘩!?
――必ず、読んでね!
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