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デジャブ

アンジェリーナからルーブル美術館は地下鉄で1区間だが、地図で見るとせいぜい400m程なのでせっかくのパリだからと重厚なコロニアル調の建物を横目に散策がてら向かった。


この辺かなと思ってリヴォリ通りを右に折れたら右手にカルーゼル凱旋門、左手にピラミッドが見えてきて、ようやくルーブルに到着。

ガラスのピラミッドからナポレオンホールに入り、ここのインフォメーションでパリ・ミュージアム・パスを買おうと思ったけれど、売り場が別とのことでそちらに向かったがこちらの方が長蛇の列であったため断念し、普通に自動券売機でチケットを購入。

幸い金曜日の18時過ぎとあって入場券はスムーズに購入できた。


さて、広大なルーブルだけにどうやって廻ろうか思案するところだけど、事前にHPで「見学コース:ルーブル美術館の傑作」というところをプリントアウトしておいたから、このコースに沿って進んで行った。


お目当ての一つである「モナリザ」はガラスケースに覆われて相変わらず警備が厳重である。

しかし、20年前に初めて見た時と場所が変わっていた。

以前はモナリザの近くに椅子があり、座って見ることも出来たが今は立って見ることしか出来なかった。



2008年11月2日


昨日はフランス2日目でモンサンミッシェルに行き、早いものでこの日でフランスも3日目となり明日には帰国となってしまう。

最初の予定では朝一でヴェルサイユに向かい7:30からヴェルサイユ市街のノートルダム・マルシェ広場で毎週日曜日に開催するマルシェに行ってから9:00にヴェルサイユに行こうと思っていたけど同行者の体調を考えて少しゆったり目の7:30頃ホテル出発でマルシェは諦めることにした


ホテルの最寄りの「Val de fontenay」駅からいつものA線に乗って「シャトレ レ レアール」でB線に乗換えて更に一駅進んだ「サン ミッシェル ノートルダム」でC線に乗換えと慌しい。


ところでこの「サン ミ ッシェル ノートルダム」駅に着いたとたんにふいに20年前の光景が蘇ってきた。


20年程前、卒業旅行で1ヶ月ぐらいヨーロッパをふらふらしておりパリにも2~3日いてあの時もルーブルに来たのだが歴代国王の宮殿でもあってか想像以上に広く、たくさんの部屋がまるで迷路のように入り組んでおりすっかり歩き疲れてしまい、最大のお目当てである「モナリザ」を見てから視界に「モナリザ」が入る場所にあるベンチに座り込んでいた。


「モナリザ」は防弾ガラスケースの中にあり、周りに専用の守衛がいるなど、まるで国賓を守っているかのように厳重に警備されている。

その時、いつの間にか隣に座っていた日本人女性に


「パリの地下鉄に一人で乗っても大丈夫ですか?」

と質問された。


あの頃、確かパリのメトロやRERは1等車と2等車に分かれていて、たかが地下鉄になぜそのようなクラス分けがあるのか不思議だったが、現地で体験して1等車は安心を買うという意味で必要だわとしみじみ感じていた。


いつもなら適当に

「大丈夫じゃないですか~」

と答えるのだが、やはり異国で一人でいたせいか

「1等車なら女性でも大丈夫ですよ」

みたいな返事をしてついつい話し込んで翌日一緒にヴェルサイユに行く約束をしたのだった。


その時一緒にヴェルサイユに向かった駅がこの「サン ミッシェル ノートルダム」に間違いないと確信した。

この低い向かい合わせのプラットホームと構内のカーブがとても特徴的で走っている電車も国鉄のSNCFと一瞬にしてフラッシュバックの様にまざまざと20年前の記憶が蘇った。


20年前にルーブル美術館で出会った当時第一勧業銀行に勤めていた「コロ」というあだ名の女の子と一緒にこの駅からヴェルサイユ宮殿に向かったことを。

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