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ShotBar 13th door 千冬の業務日誌  作者: 夜叉騎士
21/27

【21杯目】奇妙な依頼②

続きです。

今回はスペシャルゲストはいません。

「珍しいですね、言い澱んで。何かあったのです?」


こちらから聞いてみた。

もううちの部隊(あらしのようへいだん)とは懇意の仲だしな。


「特定の物資が揃っていないのじゃよ。うーーむ、千冬嬢ちゃんのルートも頼ってみるかのう」

「こちらも傭兵団ですから、そちらのルートとあまり変わり映えしないと思いますが…」

「現在の所属はそうじゃが、おぬしは元軍属じゃろ?そっちのルートも期待してみるのじゃ」

「軍の正規ルートは使えませんが、ね」

「よいよい、駄目元じゃ。動くのは明日じゃから、飲み終わったら帰って伝えてくれると有難いのう」


ふぅ、とため息の少年。


「しょうがないですね、お姉さんには伝えておきます。また来ますからサボらないでください」

「なんじゃ、信用ないのう。残念じゃ」


とは言っても笑ってるな、老兵は。

お互いに信頼しているから言い合えるんだろう、歳の差があっても。

それにしても老兵が私に依頼なんて珍しい、というより奇妙だな。

何か特別なことでもあったか?





約束をした翌日、時間通りに現れた老兵。

こういうことでは時間を守るんだよな。

本人曰く『こういうことが生死を分けるんじゃ』とのことらしい。

そういえば何の物資が足りないか言ってなかったな。


「早いのう、千冬嬢ちゃん。まごまごしとると酒が遠ざかるし、さっさと参ろうかの」

「またうちで飲むつもりですか。こちらは有難いですが、たまには帰ってみてはいかがです?

それから、今日は特に『嬢ちゃん』は止めてください。紹介しませんよ?」

「あいたっ、痛いとこ突くのう、じょぅ…千冬殿は。帰るのは帰るぞ、飲んだ後じゃがの」


カラカラと笑う。

だから憎めないんだ、この人(ろうへい)は。

さて、行こうかね。


「さて、まずはここじゃな。前にも来たが、千冬じ…殿と一緒だと対応変わるかの?」


本当に大丈夫か?この爺さん(ろうへい)

もし言ったら、本当に紹介してやらんぞ。


「いらっしゃいませ、クリア商店帝都北方支部です。どんなご用ですか?」


エプロンをつけた若い女性が店頭に出てきて挨拶をする。

この店でのいつもの光景だ。


「私は傭兵部隊『嵐の傭兵団』所属、雪宮千冬だ。用件は隣の老兵じいさんに聞いてくれ」

「儂じゃ儂。ちょっといいかの?嬢ちゃん」


老兵は店員と在庫を見に行く。

自分は……ぽつーーんだ。

おーーい、紹介したのは私だぞーーー。


「えっと………どうでしょう?雪宮様、こちらでお茶でも飲みながら待たれては」

「そう、するか。こちらは用件ないしな」


新人らしき店員さんに連れられて、奥でゆっくりとする。

まあいいか。こんな日もな。


それで何軒か行ったんだが、収穫なし。

それも人脈総動員して、だ。


あんまり詮索する気はないんだけど、何なんだろうな?必要な物資。


今回の話は1~2話で終わると思われます。


別件ですが、スペシャルゲストのちゃんとした話を書く場合は諒解を得て、

文章の事前確認をお願いすることになります。

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