表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ShotBar 13th door 千冬の業務日誌  作者: 夜叉騎士
20/27

【20杯目】奇妙な依頼➀

新しい話になります。

今話はちょい役でスペシャルゲスト登場です。

とある日、開店前の出来事。


「すみません、老兵と名乗っている方がこちらにいらっしゃいませんか?」


眼鏡の少年がそう尋ねて来たんだ。

見かけ12~15歳ぐらいだろうか、その割には落ち着いているが。


「いらっしゃいませ、その方に何のご用でしょうか?お客様のプライベートのことですので、

私から話をすることはできませんが……」

「あ、すみません。私は老兵と同じ部隊で道具や機械の整備を担当している者です」

「そうでしたか。ああ、以前に老兵さんが仰っていた表彰受けた方でしたか」

「あれは…まあ。大したことでは」


ん?ということはもっと歳が上か?


「ご用件は分かりました。しかし、開店しておりませんので老兵さんはいらっしゃっていません。

いらっしゃるまで、こちらでお待ちになりますか?」

「あ、はい。でもまだお酒は飲めませんので……」


あら、見た目通りだったのか。

ん、じゃあ………と。


「今日は紅茶、オレンジ・アップル・パイナップル・トマトの各ジュースがあります。

如何致しましょうか?」

「じゃあ、アップルジュースでお願いします」

「承りました」


ささっとグラスと氷をを用意し、ジュースを注いでいく。

「失礼致します、こちらをどうぞ。それではしばらくお待ちくださいませ」

「はい、ありがとうございます」


お、あそこのテーブルにいるのは………。


「次、くーちゃんの番だにゃ」

「みゃ、じゃあひくね。んーーつぎはにゃにゃやちゃん、どうぞ」


豚のしっぽとはなんと懐かしい。

こっちにもジュースを持って行ってやるとするかね。


「トランプかい?ほらよ、ジュースの差し入れだ。そこのお嬢ちゃんも。

まだ店を開けるには早いし、ゆっくりしてきな」

「ありがとうございます、千冬おねーちゃん」

「にゃにゃやが偉いこと、よくわかっているのにゃ。いただきますなのにゃ」


へぇ、とばかりに覗き込む少年。


「これは何というトランプのゲーム?あんまり遊ばないから知らなくてね」

「そこのおにーちゃん、これは『豚のしっぽ』というにゃ。おにーちゃんもやるかにゃ?」

「トランプか。儂もよくやったわい」


ひょいと顔を出す老兵。

少年のお待ちかねの人物だ。営業時間前に来るなんて珍しいな。


「いらっしゃいませ、こちらにどうぞ。この時間に来られるとは珍しいですね」

「用事が意外に早く終わってのう。誰かいるだろうから寄ってみたのじゃ」

「おじーちゃん、こんにちは」

「こんにちはだにゃ」

「くーちゃん、にゃにゃやちゃん、こんにちはじゃ。挨拶出来て偉いのう」

「ところでお待ちの方がいらっしゃっていますよ」

「知っとるよ「数日も空けて、どうしたんですか?」」


少年が遮って話す。


「なんじゃ、まずは落ち着くのじゃ。ほれ、ジュースでも飲んで」

「そうですね。すみません………」


一口、二口とつける。


「お、美味しい」

「このBar(みせ)でのジュースはフレッシュですから。ご好評頂いています」


「千冬。この少年が以前言っていたメカニックじゃ。若いし有望じゃな」

「……改めて宜しくお願いします。えっと、千冬さん」

「はい、宜しくお願いします。ところで用事は話さなくていいんですか?」

「はい、落ち着きましたので、ここ辺りで」

「わかっておるよ、物資の件じゃな。粗方は揃っておるがの……」


どうも懸念があるようだな。

今回は老兵をメインにしていく予定です。

宜しくお願い致ます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ