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ShotBar 13th door 千冬の業務日誌  作者: 夜叉騎士
19/27

【19杯目】機甲騎士団⑪

今回は短めです。

「出所不明な命令とはいえ遂行出来ず、おめおめと戻って参りました、ニヘル団長」


男の、ニヘル団長への最初の言葉はこれだったな。

中々の忠誠心だ。

私には無い物だな。


「いや、いい。お前が戻ってきただけで。帝国の損失を防げた。

パンツァーロード将軍閣下、貴官にもお手数をおかけした。感謝する」

「私ハ見過セナカッタダケダ。若カリシ頃ノ私ヲ見テイル様デナ」


そういえば、どうしてパンツァーロード閣下はここに来たんだ?

男は呼んだが、閣下は呼んでないのにな。


「ニヘル団長、私ハ貴官ニ相談ガアッテ参ッタ。コノ者ヲ小官直属ニシタイノダガ………

ソノ交渉ニ来タノダ。本人ト上司ヘトナ」

「ニ、ニヘル団長」


男が狼狽する。

事前に聞いてなかったことは、これで分かるねぇ。


「ふむ……惜しい気はするが、借りもある。今後の部隊連携も楽になる。

いいだろう。今回はこれで貸し借りなしだ。結果的には帝国のためになるだろう」

「卿ノ寛容ナ対応ニ多大ナル感謝ヲ。次ニ貴官ダガ……」


パンツァーロード閣下は男へと振り向く。


「私としては身に余る光栄です、閣下」

「やったじゃないか。昇進、おめでとう」

「千冬。私のところでも直属だったぞ」


ニヘル団長から圧力がかかる。おお、怖っ。


「じゃー宴会だね。店の奢りで」

「何でそうなる!ジェレミア。宴会は賛成だがね」

「我々ハ失礼シヨウ」

「そうだな、将軍閣下。ジェレミア、明日の定例訓練に遅れるんじゃないぞ」

「………へいへい」


女が涙ぐみながらも微笑む。

男は女を宥める。

私の部下たちが「乾杯!」「おめでとう!」と口々に叫び、笑いあう。

夜叉騎士はカウンターの端に座り、静かに盃を掲げる。


そんな楽しい夜となった。



これは余談だが、歌姫あのおんなの弟とその家族は夜叉騎士が秘密裏に部下を派遣して、

安全を確保していたらしい。

言えよな、そういうことは。


それから、うちのBarに常連が増えることとなった。

機械仕掛け(サイボーグ)の男と歌姫の女だ。

決まったテーブルに座り、いつもべったりだ。熱は冷めない。暑苦しい。

今日も来ている。

「「あの日の夜に乾杯」」

終わった……。

続きすぎてどうしようかと。

次は雰囲気を変えます。

※あくまで予定

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