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ShotBar 13th door 千冬の業務日誌  作者: 夜叉騎士
17/27

【17杯目】機甲騎士団⑨

まさかの投稿し忘れ。

連投になります。

さて、と。開店しますかね。



あの女が来店する。まあ、予定通りだ。

……ん?多いな、監視役。


「いらっしゃいませ、こちら(カウンター)でよろしいでしょうか?」

「あ、はい。それでお願いします、千冬さん」

「おお、来たか。待っとったぞ」

「天月さん、その節はお世話になりました」


天月に軽く会釈をしてカウンターに座る女。


「よいよい。妾が自ら首を突っ込んだことじゃ。気にせんでいい」

「はい、ありがとうございます」


メニュー表を広げていつもの言葉。


「ご注文は如何致しましょうか?ごゆっくりお選びください」

「そうね………千冬さん、お勧めの白ワインはあるかしら」

「はい、用意しています。そちらでよろしいでしょうか?」

「お願いします。あ、よろしければ一緒にいかがです?千冬さん、天月さん」

「せっかくですし、ご相伴に与ると致しましょう。有難う御座います」

「そうじゃ、そういうのを待っていたんじゃよ」

「調子に乗るな、天月」


そう言いつつもワイングラスを3脚用意する。

それぞれにワインを注ぎ、2脚を差し出した。


「「「乾杯」」」


銘々に口をつける。

少し渋みが感じられた。


少し経った後、女がポツリポツリと話し始めた。


「千冬さん、私、帝都ここを出ようと思うの。なんか疲れちゃった」

「そうですか。宛はあるんですか?」

「ないわ。でも、そうね、旅なんかはいいかもしれないわね」


機械音と共に入店してくる男。


「それは私の所為か?」


ハッとなり、後ろに振り返る女。


「…あなた!どうして!?死んだ筈…」

「生死は彷徨ったが、この通りだ。半分以上、単なる人間ではなくなってしまったがな。

ところで出征前も連絡もしてないのに、どうして死んだと?」

「そ、それは………」


パシッと一筋の雷光が走る、天月の遮音結界だ。

私は男に目配せをし、男は頷く。


「咎めるつもりでここに来たわけではない。が、聞かせて貰ってもいいかな?」

「大丈夫じゃ。妾の術はそう簡単に破れんぞ」

「あ、あの……は、はい。実は………」


大体は予想通りの内容だった。

黒獅子騎士団の下士官のひとりに脅されてスパイとして潜り込んだ。

出来れば機甲騎士団の幹部ひとりを誑かし洗脳するようにと。

予想と違ったのは、脅しの内容は歌姫しごとではなく、地方住まいの兄夫婦の命だったことだ。


そろそろか?包囲されてるな。

静か過ぎたんだろ。完璧過ぎってのも問題だな。


唐突に男が言った。


「私を殺せ。それを手土産に弟一家の解放を交渉するといい」

「無駄だね。そんなので交渉出来るものか。消されるだけさ」

「………うむ」


今まで黙ってた夜叉騎士だんちょうが口を挟んだよ、珍しい。


「…では、どうすれば「好きにすれば良い」」

「やりたい様に成せ。言ってみよ、願望を」


女が堰を切った様に話す。


「私の気持ちを聞かないでなによ!勝手に決めて!」

「知らぬ男より家族の無事が大事だろう?」

「私は貴方に惚れたの!どうしようもないの!感情を抑えきれないの!!

家族?子供じゃないんだから、何とかするわよ!それよりも私に何かないの?」

「だが、軍は……」


夜叉騎士が更に一言。


「小官は貴殿の願望を訊いた。申せ」

「俺、いや、わた「申せ」」

「俺だって一緒にいたい!全てを捨てて逃げてでもいたいさ!だが、子種のない機械男。

相手だって迷惑だろうさ!軍にも目をつけられて」

「そんなの関係ない!私が一緒にいたいの。それがわからないの?」

「お、俺で。こんな俺でいいのか?」


涙ぐみ必死で話す女。

たじろぐ男。

結論は出たとばかりに、場を整え話す夜叉騎士。


「小官は願望を訊いた。貴殿が語った。ならば、小官は成すのみ。千冬、天月」

「承知」

「面白そうじゃ」

「悪い様にはせぬ。此れでも多少修羅場は潜って来て居る。任せるが良い」


恰幅の良い男が数名の部下らしき男達と入って来る。

誰だ?いや、わかっているか。部下からも何度も聞いたしな。

核心、の予定がズレズレに。

ぐだって申し訳ございません。

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