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伊海島事変  作者: osagi
7/12

<第一空挺団>

 伊海島北部に水陸機動団が上陸している頃、伊海島南部にいる護衛艦『いずも』『かが』『ひゅうが』から第一空挺団を乗せて発艦した十数機のヘリコプターの集団は伊海島南部、畑や牧場が広がる南農地区を目指していた。


 コブラが着陸地点の確認を行なうと、まず初めに多用途ヘリコプターUH-1Jが地上約2mの空中で停止し、すぐさま隊員たちは飛び降りて降機、ヘリは再び上空へと舞い上がる。そして下りた隊員たちは着陸地点周辺の安全を確保し、そのうちの一部は近くにある牧場の制圧へと向かう。


 次に輸送ヘリコプターCH-47JAは南農地区上空に達すると、ロープが吊り下げられてそこから多くの隊員が地上へと降下する。


 「着陸地点確保、現在南西部にある牧場を制圧中」


 そして武装勢力はいまだ南部へとは姿を見せずそのまま着陸地点が確保されると、そこへ軽装甲機動車を吊り下げたCH-47JAがやってくる。ヘリは軽装甲機動車を地上へと下ろすと吊り下げているロープを下へと落とし、着地地点を確保していた隊員たちがロープを回収して車両へと乗り込んだ。


 「全部隊降着完了」

 「了解。速やかに展開、作戦を開始せよ」

 「了解」


 こうして第一空挺団は伊海島南部への着上陸を成功させ、少数ではあるが敵が潜伏していた牧場を制圧するとそれぞれ東部と西部へ向けて部隊を進めていくのだった。



・・・・・



 第一空挺団が進入した伊海島西部の住西地区では、小規模な銃撃戦が起こった。だが軽装甲機動車の装甲は丈夫で敵の位置も撃った瞬間にすぐわかるため速やかに排除していく。


 連日行われた上空からの偵察によれば、ここでは住宅を破壊してかがり火などに使う木材を調達していることが分かっており、未明ともなると十数名ほどしかこの地区にはいない。


 そしてここは住宅地があって死角が多い地区であるが、それだからこそここでしかできないことがある。それはいまだに正体が判明していない敵兵の拘束である。


 「北東一時の方向、赤い屋根の建物。北側の生け垣の外側に敵兵一名の姿あり」

 「了解」


 上空を飛ぶ観測ヘリコプターのOH-1は下にいる第一空挺団の隊員に敵兵の位置を詳細に伝える。そして、その敵兵が道路を進んでいる軽装甲機動車に向けて一発撃つと、すぐさま背後に回っていた隊員たちが敵兵を組み伏せて拘束する。


 「司令部、敵兵一名を拘束」

 「司令部了解」


 こうして敵兵を捕虜にした第一空挺団はその後、伊海島北部で第一空挺団と水陸機動団は合流。敵兵はAAV7に載せられて『おおすみ』へと移送、尋問されることとなったのである。




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