急転27
「てめぇ…」
顔を上げたジークフラムの視界の先。そこには、かつての彼の部下…ズメイ・バルトシークの姿があった。
「親分…これで終わりだ」
ズメイがそう告げると共に、木陰から5頭の竜が姿を現す。ズメイ配下の竜兵達の乗竜だ。
「決着はついた。もう降伏を…」
「馬鹿が!」
投稿を促すズメイの言葉を、ジークフラムは怒声で遮った。
「決着はついただ!?投降だァ?どいつもこいつもクソみてえな事言ってんじゃねえ!戦いってのは生きるか死ぬかだろうが!」
ジークフラム己の腹部から投槍を引き抜いた。そこから大量の血が噴き出すが、そんなものは意に介さずなおも竜を前進させる。だが、前方から来たズメイ配下の竜達がジークフラムの竜の行く手を阻む。
「邪魔してんじゃねえ!」
強行突破を図るジークフラムだったが、ズメイ配下の竜達の爪がジークフラムの竜の体に突き刺さった。5頭の竜を振り切るだけの力は、ジークフラムの竜には残されていない。ならば…、
「舐めてんじゃねえ…!」
ジークフラムは竜から飛び降り、一心不乱に駆けていく。馬上槍の壁、その向こうにいるはずのエレオノールと椿に向かって。




